会計教育研究
Online ISSN : 2758-2132
Print ISSN : 2188-5575
9 巻, 1 号
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目次
スタディ・グループ最終報告
  • ―A 社および亀山電機の事例を基礎として―
    宮地 晃輔, 水島 多美也, 竹田 範義, 坂根 純輝
    2021 年 9 巻 1 号 p. 9_2-9_11
    発行日: 2021/06/01
    公開日: 2023/11/09
    ジャーナル フリー

    本稿では,本学会研究プロジェクト「中小企業人材に対する管理会計・原価計算教育に関する研究(2018年度・2019年度研究プロジェクト)」研究成果の最終報告として,長崎県に本社を置き事業展開を行っている産業用機械装置メーカーA社およびIT総合企業の亀山電機で実践されている会計教育を主たる研究対象として,中小企業の競争力向上および計画された財務指標の達成を可能にする会計教育の要素を析出することを目的としている。
    A社および亀山電機では,経営トップの強いリーダーシップのもと,会計教育(管理会計教育)が実践されている。A社は経営トップ主導により,同社管理会計実践のための社内ネットワークシステム(Aシステム)の構築を自社開発によって実現し,これにより管理会計教育も実践されている。亀山電機は,2015(平成27)年にバランスト・スコアカード(Balanced Scorecard:BSC)を導入しているが,同社では管理会計教育としてBSC教育が実践されている。

教育実践研究
  • 村上 敏也
    2021 年 9 巻 1 号 p. 9_12-9_22
    発行日: 2021/06/01
    公開日: 2023/11/09
    ジャーナル フリー

    本研究では,社会人対象の連続する会計関連2科目において,同期型メディアであるビデオ会議システム「ズーム(Zoom)」と,非同期型メディアであるビジネスチャット・システム「スラック(Slack)」を使いオンライン授業を実践した。
    授業後のアンケート調査によれば,過去の対面授業と比較して,授業内容が仕事上の実務・実践に役立つと感じ満足している受講者の割合が1科目目に増えた一方で,後続の2科目目においては,実務・実践への役立ちと満足度の双方について対面授業よりも評価が低下する現象も確認された。
    くわえて,同期型・非同期型メディアを融合することで,レポートの相互参照や知識の累積あるいは濃密なコミュニケーションなど,従来の対面型授業にはなかった新たな付加価値を受講者が体験している様子も確認された。

  • ―授業外イベントとの関連を中心として―
    山根 陽一
    2021 年 9 巻 1 号 p. 9_23-9_32
    発行日: 2021/06/01
    公開日: 2023/11/09
    ジャーナル フリー

    本稿は,授業外イベントへの参加に伴う学習効果を学習履歴を追いながら考察するものである。筆者が2015年度から2017年度に担当した初学者を対象とした簿記の授業を通して収集した113名のデータをもとに,授業期間内に実施した3つの授業外イベント(簿記大会,日商簿記,全経簿記)の参加・合否状況と学習成果指標(中間試験,日商簿記,期末試験等)の関連を分析した。分析の結果,簿記大会の参加が日商簿記3級の学習成果にポジティブな影響を与えた,日商簿記3級不合格者の全経簿記3級受験が期末試験の学習成果にポジティブな影響を与えたという2点が明らかになった。また,授業中盤までの授業理解度が低かった学生区分においては,授業外イベントへの参加有無は学習成果に影響がなく,別途学習の躓き要因等の分析と対応策の検討が必要であるとした。

編集後記
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