日本産業保健理学療法学雑誌
Online ISSN : 2758-4798
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巻頭言
原著論文
調査報告
  • 和中 秀行, 岡原 聡, 川村 有希子, 川又 華代
    原稿種別: 調査報告
    2025 年3 巻1 号 p. 10-17
    発行日: 2025/07/30
    公開日: 2025/08/27
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    人生100年時代を迎え,誰もが安心して健康に働ける社会の実現が求められている.近年,転倒災害の発生件数が増加しており,理学療法士による対策への貢献が期待されているが,産業保健分野での関与は限定的である.本調査では,所属施設の代表者として登録している理学療法士を対象に,転倒災害の発生状況および対策の実施状況を把握しているかを明らかにした.その結果,77%が発生有無を把握し,うち55%は詳細も把握していた.一方,対策の実施を把握していた者は15%にとどまり,内容は4S活動に関するものが多かった.74%が今後の関与に意欲を示したが,「業務として認められていない」が関与できない理由で最も多かった.今後は,理学療法士ができる範囲から取り組み,理解促進と関与拡大を図ることが重要である.

活動報告
  • 堀 平人, 今井 沙耶, 中村 俊介, 小林 勇太, 田中 厚吏
    原稿種別: 活動報告
    2025 年3 巻1 号 p. 18-24
    発行日: 2025/07/30
    公開日: 2025/08/27
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    【目的】外国人技能実習生に対して介護技術研修と健康調査を行う機会を得た.その経験から外国人技能実習生に対して理学療法士が関わる意義について検討した.

    【方法】対象はミャンマー国籍の技能実習1号の女性2名とした.研修および健康調査期間は2023年9月から2024年4月までに計5回実施し,1回あたり1時間程度行った.介護技術研修は資料を用いて対面で行い,健康調査は自記式質問票にて行った.

    【結果および経過】2回目の調査時に2名とも腰痛の発生を確認した.研修内容を一部変更し腰痛教育と介護技術の確認,自主トレーニングの指導を行った.3回目の調査時にはそれぞれ腰痛は消失しており,4回目の調査でも腰痛の再発はなく技能実習を継続できていた.

    【結論】実習開始後に腰痛が発生したが,理学療法士が継続的な関わりをもてたことで早期発見,対処および再発予防をすることができた.外国人技能実習生の健康管理について理学療法士が重要な役割を果たせる可能性が示唆された.

編集後記・編集委員会
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