本研究は、レジスタンスエクササイズとして代表的なスクワットを用いて等張性筋収縮を行うことで活動後増強(PAP)に与える影響について検討することを目的とした。日頃トレーニング経験を有する健常な男子大学生8名を対象とした。PAP の効果を検証するためにバック・フル・スクワットの各条件(30%1RM×3sets×6reps, 60%1RM× 3sets × 3reps, 90%1RM× 3sets × 2reps)の前後でカウンター・ムーブメント・ジャンプ(CMJ)を行い、跳躍
高、ピークパワー、ピーク速度、平均パワー、平均速度を計測し分析した。その結果、60% および90%1RM 条件後にCMJ の跳躍高(ES=0.68, 0.63)、ピークパワー(ES=0.80, 0.96)、ピーク速度(ES=1.03, 0.60)が有意に高い値を示した。このことから、中・高強度のスクワットを用いて等張性筋収縮を数セット行うことでPAP を誘発し、最大パワーやスピードの向上を強調するトレーニングとして有効な手段となる可能性が示唆された。
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