“黄帝内経太素”の現存唯一の伝本たる京都・仁和寺所蔵の旧砂本は, 新出の断簡等をもって継ぎ合せさらに古書の引用文と古文書などにより欠失部がかなり充足され, かつ推定ではあるが篇名もすべてにわたって知ることが出来, ことに巻第5人合は巻頭1紙の復原によって完全な1巻を得ることが出来た。
本稿の調査に際し文部省文化財保護委員会および仁和寺当局の絶大な厚意を謝し, 種々御教示いただいた文化財専門委員田山方南, 近藤喜博両先生に心からの御礼を表明する。なおこの調査研究は昭和30年度の文部省科学研究費の補助によったものである。
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