済生会総合研究所報
Online ISSN : 2759-6966
2022 巻, 3 号
済生会総合研究所報
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 2022 年2022 巻3 号 p. 0
    発行日: 2022/12/28
    公開日: 2024/12/04
    研究報告書・技術報告書 フリー
  • 2022 年2022 巻3 号 p. 1
    発行日: 2022/12/28
    公開日: 2024/12/04
    研究報告書・技術報告書 フリー
    目次

    巻頭言
    「新型コロナ特集」の発刊に当たって 炭谷 茂 (済生会保健・医療・福祉総合研究所 所長)

    トピックス
    済生会のコロナパンデミックの経験~新型コロナ感染症に対する済生会の取り組み~
    松原 了 (済生会保健・医療・福祉総合研究所 所長代理)

    研究報告
    済生会病院における新型コロナウィルスによる受診状況変容の記述的研究
    藤本 賢治(産業医科大学 産業保健データサイエンスセンター)
    山口 直人(済生会保健・医療・福祉総合研究所)
    松田 晋哉(産業医科大学 医学部公衆衛生学・産業保健データサイエンスセンター)

    済生会病院DPCデータに基づく新型コロナ入院患者の入院時併存疾患と死亡退院リスクの関連に関する臨床疫学的研究
    山口 直人(済生会保健・医療・福祉総合研究所 研究部門長)
    松原  了(済生会保健・医療・福祉総合研究所 所長代理)

    コロナ禍での課題解決に向けた取り組み―済生会の在宅サービス事業所への調査から
    原田 奈津子 (済生会保健・医療・福祉総合研究所 上席研究員)

  • 「新型コロナ特集」の発刊に当たって
    炭谷 茂
    2022 年2022 巻3 号 p. 3
    発行日: 2022/12/28
    公開日: 2024/12/04
    研究報告書・技術報告書 フリー
  • 済生会のコロナパンデミックの経験~新型コロナ感染症に対する済生会の取り組み~
    松原 了
    2022 年2022 巻3 号 p. 5-8
    発行日: 2022/12/28
    公開日: 2024/12/04
    研究報告書・技術報告書 フリー
  • 藤本 賢治, 山口 直人, 松田 晋哉
    2022 年2022 巻3 号 p. 9-35
    発行日: 2022/12/28
    公開日: 2024/12/04
    研究報告書・技術報告書 フリー
     COVID-19の感染拡大により、医療機関への受診が大きく変容した。本研究では、COVID-19による医療機関の影響を調査するため、COVID-19発生前後での受診への影響について検討した。入院・外来ともに、COVID-19発生直後に大幅に減少しその後回復の兆しはあるが、まだ完全に回復していない。COVID-19前と比較し、患者が減少しており現状でも回復していない。患者減少の要因は、患者の感染対策により、COVID-19以外の疾病の予防につながっていることと、医療機関がCOVID-19の感染拡大を懸念したために、COVID-19対象者の受入れのための病床確保、他の患者の受入れを必要最小限にしたことが考えられる。受診者数はCOVID-19の受診者と比較すると大幅に減少している診療領域があったが、死亡の患者数は減少してなかった。この結果は、わが国の場合、流行時においても医療崩壊は発生しなかったこと、必要な医療サービスは維持されていたことを示唆している。すなわち、COVID-19の流行下においても必要な医療の受診が確保されていたことを示している。仮に、この間医療の質が維持されたとする知見が今後得られるとすれば、現在の受療状況が本来の医療機能が適正化された状態だと考えることもできる。社会保障財政の状況が厳しいことを踏まえると、今後このような視点からの分析が行われる可能性がある。したがって、済生会としても、医療の質に対する関心をこれまで以上に高め、その向上のための活動を行っていく必要がある。医療の質という点では、今回のような有事に必要な医療を提供することができることが重要であり、この点についても今回の経験をもとに検討が必要である。
  • 山口 直人, 松原 了
    2022 年2022 巻3 号 p. 36-46
    発行日: 2022/12/28
    公開日: 2024/12/04
    研究報告書・技術報告書 フリー

     済生会病院では新型コロナウイルス感染患者の積極的な診療を行ってきたが、特に入院患者の治療の当たっては死亡退院の防止は極めて重要である。そこで、新型コロナウイルス感染患者の入院治療を行った済生会病院のDPCデータを基に、入院時併存疾患と死亡退院リスクの関連について臨床疫学的分析を行った。
     解析対象は、済生会病院に2020年2月以降に入院し、2022年3月末までに退院した入院患者のDPCデータの中で主傷病が新型コロナウイルス感染症(ICD10でU07.1)の患者14,173名である。新型コロナウイルスの主要な流行株によって、入院時期が2020年2月から2021年7月までを「デルタ株以前」、2021年8月から12月までを「デルタ株流行期」、2022年1月から3月までを「オミクロン株流行期」と3分類して分析した。ロジスティック回帰分析で、流行期に加えて、性、年齢(14歳以下、15~64歳、65~74歳、75歳以上)が死亡退院リスクとの関連を示したため、入院時併存疾患と死亡退院リスクとの関連の分析に際してロジスティック回帰分析で調整することとした。
     死亡退院と有意な関連が認められたのは、肺性心疾患及び肺循環疾患(オッズ比7.54)、心弁膜障害(オッズ比3.08)、慢性腎臓病(オッズ比3.22)、肝疾患(オッズ比2.08)であった。さらに、これらの因子と流行期との交互作用を分析したところ、慢性腎臓病のみが流行期によってリスクが異なり、デルタ株以前ではオッズ比6.00(95%信頼区間: 3.81-9.43)、デルタ株流行期ではオッズ比1.79(95%信頼区間: 0.51-6.24)、オミクロン株流行期ではオッズ比1.51(95%信頼区間: 0.79-2.89)で、死亡退院に対するオッズ比はデルタ株以前に高かったことが明らかとなった。また、慢性腎臓病をステージ1~3とステージ4~5に分類して解析したところ、ステージ1~3ではオッズ比1.42(95%信頼区間: 0.55-3.66)、ステージ4~5ではオッズ比4.70(95%信頼区間: 3.03-7.28)でステージ4~5でのみ有意な関連を示した。
     今回の分析は、2022年3月末までに退院した新型コロナ入院患者を対象としたが、その後、大きな新型コロナ感染の流行が起きており、今後、データをさらに追加した分析が必要であるが、済生会病院における今後の診療の一助となることを願って、今回の報告をまとめた。
  • 原田 奈津子
    2022 年2022 巻3 号 p. 47-63
    発行日: 2022/12/28
    公開日: 2024/12/04
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究では、地域包括ケア(医療と福祉の連携)に関して、済生会の在宅サービス事業所へ2021年11月に行った調査での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応に関する自由記述を分析する。
     在宅サービス事業者の自由記述についてテキストマイニングを用いて分析したことで、利用者や家族への対応、組織としての事業継続を踏まえた感染対策、地域での連携など、コロナ禍で生じた課題やそれに対する各事業所での対応が明らかになった。また、普段からの連携も重要であると示唆された。近接施設との関係性や地域のニーズも鑑み、課題解決に向けた取り組みをそれぞれの事業所で行っていることが明らかになった。
     今後はさらにコロナ禍での地域での連携や社会資源の開発なども含め、質問紙調査とインタビュー調査の両面によって、さらに職員の動きや連携での具体的な工夫を可視化していきたいと考える。
  • 社会福祉法人恩賜財団済生会
    2022 年2022 巻3 号 p. 64
    発行日: 2022/12/28
    公開日: 2024/12/04
    研究報告書・技術報告書 フリー
    済生会保健・医療・福祉総合研究所
    所報 第3号<新型コロナ特集>
    令和4年12月28日 第1版 第1刷発行

    発行
    社会福祉法人 恩賜財団 済生会
    理事長 炭谷 茂

    編集
    済生会保健・医療・福祉総合研究所
    〒108-0073
    東京都港区三田1-4-28 三田国際ビル26階
    電話:03-3454-3315 FAX:03-3454-5022
    URL http://soken.saiseikai.or.jp/
feedback
Top