【目的】ホワイトソルガムはアメリカで生産され繊維含量が多く、小麦、玄米に匹敵するビタミンB群、リン、鉄分、カリウムを含んでいる。また、グルテン形成能を有しない新たな雑穀類として、小麦アレルギーの人への代替食品としての利用等が進められている
1)。しかし一般家庭における利用法はまだ十分に検討されていない。そこで我々はこれまで、ホワイトソルガム粉の基本的な調理特性を検討し、ルーやシュー生地等への応用について報告した
2)。今回、より幅広い年代に好まれる調理食品を提案するため、
たこ焼き
生地への利用及び再度ルーについて検討を行った。 【方法】
たこ焼き
生地の小麦粉をホワイトソルガムで置換し、クリープメータ(山電: RE2-3305B)で破断強度測定を行った。また中心温度を20~60℃に変化させ、硬さへの影響を検討した。さらに食感改善を目的として、ホワイトソルガムの10~100%を浮き粉で置換した試料及び、1%上白糖またはトレハロースを添加した試料を作成し、比較検討した。ルーについては前報
2)に準じて行った 【結果】ホワイトソルガム100%
たこ焼き
は小麦粉100%と比較して最大荷重が大きく、脆く崩れやすい食感であった。色は青味が強く、味にはやや苦味が感じられた。また、温度が低下する程、硬さは増す傾向であった。浮き粉添加試料では、添加量が多い程柔らかさは増し、黄みが強く、
たこ焼き
の中心に空洞が認められた。糖類の添加で硬さの改善が見られ、温度の低下による生地の硬化も抑えられた。ルーは粒度による影響が見られた。 1)長尾ら 日本調理科学会誌
45,332,2012 2)日本調理科学会 平成22年度大会 研究発表要旨集(2010)
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