日本食品保蔵科学会誌
Online ISSN : 2186-1277
Print ISSN : 1344-1213
ISSN-L : 1344-1213
大豆レシチンを用いた用途別植物油の開発 (第1報) 厚焼き卵用離型油
鈴木 修武
著者情報
ジャーナル フリー

2005 年 31 巻 4 号 p. 173-176

詳細
抄録
本研究は大豆レシチンを用いた用途別植物油を開発するために, 厚焼き卵の離型に関する諸試験を行った。
(1) 厚焼き卵の離型は, コーン油では離型せず, 離型油が必要で, 使用量は全卵液に対して2%が適当であった。
(2) 全卵液の温度は, 10-30℃の範囲内では離型に影響なく良好であった。製造時に用いるアルミ容器の温度は100℃では若干悪く110℃以上では良好であった。
(3) 全卵液のpHは低くなると剥離が悪くなった。
(4) 離型油中の大豆レシチン使用量は3%が最適であった。
(5) 澱粉は馬鈴薯澱粉よりワキシーコーンスターチがよく, 添加量は風味も含め全卵液に対して2%が適当であった。
(6) 本離型油はたこ焼きの離型も良好であった。
著者関連情報
© 日本食品保蔵科学会/学術著作権協会
前の記事 次の記事
feedback
Top