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クエリ検索: "カレー粉"
374件中 1-20の結果を表示しています
  • 内藤 初枝, 柴田 長夫
    家政学雑誌
    1976年 27 巻 2 号 100-106
    発行日: 1976/04/20
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    初体重50g前後のWistar系ネズミを用い, 香辛料としてわさび, こしょう,
    カレー粉
    の3種を各々濃度を替えて健常白ネズミに投与した (第1実験). 次に初体重150g前後のWistar系ネズミをK欠乏症にしてその上で
    カレー粉
    投与を行った (第2実験). 各々の実験により香辛料の食欲増進効果を栄養学的に調べた.
    (第1実験) : 健常白ネズミに香辛料を投与した場合
    1) わさび (1.0, 2.5, 5.0%), こしょう (0.05, 0.1, 0.3%)
    カレー粉
    (0.5, 1.0, 3.0%) のいずれの群も香辛料の種類および投与量による影響はなく, 対照群と比べ差はなかった.
    2) 飼料効率, 血液生化学所見, 臓器重量比, 剖検, 生態学的観察, 胃粘膜・舌の組織学的検索でいずれの場合も対照群と同様で異常所見はなかった.
    3) また本実験に用いた濃度範囲では, いずれの場合も副作用は認められなかった.
    (第 2 実験) : K欠乏白ネズミに
    カレー粉
    0.5%を投与した場合
    1) K欠乏群に0.5%
    カレー粉
    を投与しても対照K 欠乏群と比べ摂食量, 体重増加量に差はなかった.
    2) また
    カレー粉
    0.5%による舌, 胃粘膜等への影響は認められなかった.
    3) 血液生化学所見は, 香辛料投与の有無にかかわらず血清K値の低下とSGOTの上昇を示した.その他はすべて正常値であった.
    4) 臓器重量比では, K欠乏群・
    カレー粉
    0.5%+K欠乏群で腎比率が高く, その他は正常比率を示した.
    5) 組織はK欠乏群・
    カレー粉
    0.5%+K欠乏群ともに肝細胞の脂肪化著明であった.
    6) その他生態学的観察, 剖検等ではK欠乏により動作過敏がみられ解剖時体脂肪の減少が認められた.
    この報告の大要は1974年10月の第26回家政学会総会および同年12月の家政学会関東支部会で発表した.
  • カレー粉投与の影響
    荒井 基, 小林 好美子, 武藤 静子
    家政学雑誌
    1965年 16 巻 1 号 19-23
    発行日: 1965/02/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    (1) 幼児にカレー料理を与える事の可否を知る為に動物飼育試験を行なった。実験動物として第一回実験では体重100g前後の白鼡、第2回実験ではこれらより更に幼若な離乳直後体重30g前後の白鼡を用いた。
    (2) 飼料は、カゼイン・αでんぷん・オリーブ油・混合無機塩類・パンビタン等の基本飼料に
    カレー粉
    を配合した。
    カレー粉
    の割合は第1回実験では飼料の2%・3%・5%とし、第2回実験では0.5%・2%・5%とした。
    (3) 白鼡の体重発育は第1回実験では、対照群が最もすぐれ、2%群・3%群・5%群と
    カレー粉
    濃度が高くなる順に発育が劣った。しかし、各群の差は僅少で、実験終了時では、対照群と2%群との差は認められなかった。第2回実験では、0.5%群の発育が最もすぐれ、2%群がこれに次ぎ、対照群と5%群の発育が最も劣った。しかし、第1回実験と同様、各群問の体重の差は統計学的に有意差が認められなかった。
    (4)
    カレー粉
    投与が肝臓キサンチンオキシダーゼ活性に及ぼす影響は認められなかった。
    (5) 各臓器の解剖的所見は、何れの
    カレー粉
    投与群に於いても異常を見出し得なかったが、組織学的検索に於いて5%群の胃の粘膜のみが、対照群・0.5%群・2%群に比し、ややおかされているような傾向がみられた。
  • 立岩 一恵
    ペストロジー学会誌
    1998年 13 巻 1 号 21-24
    発行日: 1998/04/30
    公開日: 2019/07/11
    ジャーナル フリー

    新規購入品の開封直後に成虫を投入した場合,ほとんどの商品サンプルで次世代は発生しなかった.小型幼虫を投入した場合,七味唐辛子と

    カレー粉
    における発育個体は認められず,52日後の生存個体もなかった.これらのことから,通常開封直後は次世代が発育しないが,何らかの理由でわずかに生育する事もあるということが分かった.

    新規購入品を1ヶ月および3ヶ月開放経過したものに成虫を投入した場合には,七味唐辛子と

    カレー粉
    の両方において幼虫の発生が確認された.幼虫を投入した場合でも成虫まで発育した個体が認められ,3ヶ月経時品に投入した場合には,発育状態において対照区との聞に大きな差はなかった.

  • 河村 フジ子, 加藤 和子, 畑中 としみ
    調理科学
    1987年 20 巻 3 号 240-245
    発行日: 1987/11/20
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    The aroma components in cooked curry powder were determined and the differences of the aroma due to varieties of curry powder, cooking process and cooking periods were studied. The results were as follows;
    1) Seventeen aroma components were determined from cooked curry powder.
    2) The aroma components in the two kinds of current curry powders were almost the same qualitatively but different quantitatively.
    3) The yield of some components in Turmeric, Cuminaldehyde, and Eugenol was markedly decreased by cooking with margarin.
    4) The yield of all other components in Turmeric was markedly decreased by cooking after sauted with margarin.
    5) The amounts of aromas in curry powder, curry powder with margarin, and curry powder sauted with margarin at 100°C were markedly decreased by 30 minutes cooking. On the other hand the amounts of aromas in sauted with margarin at 140°C after 60 minutes cooking were larger than those of 30 minutes cooking.
    6) Some components in Turmeric and Eugenol were not easily volatile for prolonged cooking.
    7) Sensory evaluation suggested that the aroma components in curry powder were volatilized by adding margarin and more by sauted with margarin. The curry powder sauted with margarin at 140°C was unpreferred. The aroma in non-cooked curry powder added to hot water was stronger than that in cooked one for one hour, however, there was no significant difference in aroma quality between the two after 1 to 3 hours cooking. There was no significant difference among preferrence by several cooking periods.
  • 遠藤 由美
    日本調理科学会誌
    2023年 56 巻 6 号 293-296
    発行日: 2023/12/05
    公開日: 2023/12/09
    ジャーナル 認証あり
  • 藤江 歩巳, 大羽 和子
    日本調理科学会誌
    2004年 37 巻 3 号 320-324
    発行日: 2004/08/30
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
  • 中野 典子, 森奥 登志江, 小川 安子
    家政学雑誌
    1986年 37 巻 6 号 411-417
    発行日: 1986/06/20
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    1) 被検者15名の心拍数と酸素摂取量間の相関係数はおのおの0.9以上であった.
    2) わさび, にんにく, 辛子,
    カレー粉
    , 赤唐辛子等の刺激のある香辛料の香りをかいだときと, バニラエッセンスのような甘い香りをかいだときを比較すると, わさび, にんにく, 辛子,
    カレー粉
    , 赤唐辛子等のような刺激性のあるものの場合は1分間あたりの心拍数が90~100回, 平均心拍数97回であった.これに対し, 甘い香りをかいだときは平均心拍数86回であり, 刺激性のある香辛料の香りをかいだときには心拍数は高い値を示した.また,
    カレー粉
    の香りをかいだときの消費エネルギー量は, HR-VO2法およびRMR法よりの算出値は, 休息状態での消費エネルギー量にくらべ両方法において高値となった.
    3) 白飯摂取時1分間あたりの心拍数は平均89回であったが, 白飯に
    カレー粉
    をまぜて摂取すると心拍数は平均102回となり, 白飯に赤唐辛子粉をまぜて摂取すると平均心拍数は99回であり, 刺激性の強い香辛料の存在により心拍数は高値を示した.
    4) 平常食事と刺激性の強い調理品を摂取したときの1分間あたりの心拍数は, 平常食事時では80~90回台であるのに対し, 刺激性の強い調理品摂取時は90~100回台に心拍数が集中しており, 刺激性のある調理品を摂取するときには心拍数は高くなった.
    5) 消費エネルギー量は平常食事では, 体重1kgあたり1分間, 平均0.037kcalであり, 刺激性の強い調理品摂取時は平均0.056kcalとなり, 刺激性の強い調理品摂取においては, 消費エネルギー量測定値は高く示された.
    したがって, 食事中の消費エネルギー量は, 刺激性のある調味料の存在と料理の献立により変化することが考えられる.
  • ―「カレー粉」調合体験プログラムを通して―
    田口 裕基
    日本調理科学会誌
    2022年 55 巻 2 号 129-133
    発行日: 2022/04/05
    公開日: 2022/04/11
    ジャーナル フリー
  • 宮國 友治, 高籐 繁, 吉田 みさ, 中川 武正
    アレルギー
    2000年 49 巻 2-3 号 273-
    発行日: 2000/03/30
    公開日: 2017/02/10
    ジャーナル フリー
  • 各務 美智子, 小山 晴美, 徳田 玲子, 近藤 康人, 宇理須 厚雄, 吉田 政己, 安田 俊隆
    アレルギー
    2000年 49 巻 2-3 号 273-
    発行日: 2000/03/30
    公開日: 2017/02/10
    ジャーナル フリー
  • 小山 晴美, 宇理須 厚雄, 各務 美智子, 徳田 玲子, 近藤 康人, 森田 豊, 山田 一恵, 安田 俊隆, 森川 昭廣
    アレルギー
    2000年 49 巻 2-3 号 273-
    発行日: 2000/03/30
    公開日: 2017/02/10
    ジャーナル フリー
  • 近藤 富雄, 中嶋 義記, 森 誠二, 小澤 武司, 伊藤 玲子, 平野 明子, 山口 文彦, 永井 宏幸, 小田原 史知
    アレルギー
    2000年 49 巻 2-3 号 273-
    発行日: 2000/03/30
    公開日: 2017/02/10
    ジャーナル フリー
  • 鳥本 昇
    化学教育
    1986年 34 巻 6 号 514-515
    発行日: 1986/12/20
    公開日: 2017/09/12
    解説誌・一般情報誌 フリー
  • 立岩 一恵, 冨室 光司, 山内 章史
    ペストロジー学会誌
    1997年 12 巻 1 号 31-34
    発行日: 1997/09/25
    公開日: 2019/07/11
    ジャーナル フリー

    七味唐辛子と

    カレー粉
    の2種香辛料におけるノシメマダラメイガの生育を調べた.

    新規購入品を1ヶ月および2ヶ月開放経過し,家庭で使用中の香辛料に近い状態にして卵を投入した場合,七味唐辛子においては成虫の発生が確認され,6ヶ月開放経過した香辛料に5齢(終齢)幼虫を投入した場合には,糠とほぼ同数の成虫が発生した.

    しかし,新規購入品の開封直後に卵を投入した場合,七味唐辛子には幼虫も成虫も発生せず,5齢(終齢)幼虫を投入した場合でも,約2ヶ月後の生存個体数は30匹の投入幼虫に対し1匹のみで,この1匹も2ヶ月開発育が阻止された.

    これらのことから,七味唐辛子の新規購入品の開封直後にはある種の殺虫成分が合まれているが,開放経過後ではその量が減少あるいは消失したものと思われる.従って,製造及び流通過程でのノシメマダラメイガの侵入や発生を防ぐためには,インナーシールによって香辛料を完全密閉する事が重要と思われる.

    カレー粉
    では新規購入品の開封直後に卵を投入した場合,幼虫も成虫も発生せず,5齢(終齢)幼虫を投入した場合でも,約2ヶ月後に生存していた個体はなかった.新規購入品を1ヶ月および2ヶ月開放経過し,卵を投入した場合でも,幼虫も成虫も発生しなかったが,6ヶ月開放経過した香辛料に 5齢(終齢)幼虫を投入した場合には,成虫が1匹発生した.

    このことから,

    カレー粉
    にも新規購入品の開封直後から少なくとも2ヶ月間は,孵化幼虫に対する殺虫効果があり,6ヶ月開放経過したものでもノシメマダラメイガの 5齢(終齢)幼虫の生存を阻止する成分が含まれていると思われる.

  • 谷口 裕子, 西澤 綾, 佐々木 洋子, 生野 麻美子
    アレルギー
    2001年 50 巻 1 号 29-31
    発行日: 2001/01/30
    公開日: 2017/02/10
    ジャーナル フリー
  • 伊藤 純子, 香西 みどり, 貝沼 やす子, 畑江 敬子
    日本食品科学工学会誌
    2004年 51 巻 10 号 531-538
    発行日: 2004/10/15
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    炊飯時に7種類の調味料(食塩,醤油,清酒,食酢,上白糖,
    カレー粉
    ,トマトペースト)を添加し,米飯の炊飯特性に及ぼす影響について検討した.
    1) 吸水率は全ての調味料において浸漬後30分間の増加が著しく,調味料の添加により,吸水が阻害される傾向が見られ,特に食塩,醤油,トマトペーストで顕著であった.2倍濃度の調味液に浸漬させた場合,ほぼ全ての調味料において,浸漬初期の段階で濃度に依存して吸水が阻害される傾向があった.食酢浸漬の場合,120分後の吸水率は2倍濃度の方が大きく,長時間の酢酸浸漬に伴って米粒表層のタンパク質が溶出し,水が米の組織内に取り込まれやすい状態になったのではないかと考えられた.
    2) 加熱吸水率は60°C以上での増加が著しいが,調味料の添加により,吸水が阻害される傾向が見られ,食塩,醤油,トマトペーストで顕著であった.特に食塩は濃度に依存して吸水が妨げられ,逆に食酢は吸水が促進された.また,全ての調味料において加熱直前に添加した方が吸水が阻害されない傾向が見られた.
    3) 炊飯中の温度履歴は食塩,醤油,清酒,食酢,上白糖を添加した場合,無添加とほぼ同様であったが,
    カレー粉
    ,トマトペーストを添加した場合,炊飯中の温度上昇が一定でなく,釜内の温度分布も不均一であった.特にトマトペーストは温度の立ち上がりが非常に遅かった.
    4) 米飯の水分含量は20°C・1h放置後において,清酒と食酢を除くいずれにおいても無添加より有意に少なく,5°C・24h低温保存後では,無添加に比べ食塩,上白糖,
    カレー粉
    で有意に少なかった.トマトペーストでは20°C・1h放置よりも5°C・24h放置後の方が有意に水分含量が高く,澱粉の老化に伴う結合水から自由水への変化が大きかったことが考えられた.
    5) 米飯の硬さは,20°C・1h後では食酢を除く全ての調味料で無添加より有意に大きく,5°C・24h後では上白糖,
    カレー粉
    ,トマトペーストで無添加より有意に大きかった.米飯の粘りは,食酢において20°C・1h後および5°C・24h後ともに無添加より有意に大きかった.米飯の付着性は,食酢で20°C・1h後,5°C・24h後ともにいずれの調味料よりも有意に大きく,一方上白糖,
    カレー粉
    ,トマトペーストは5°C・24h後において無添加より有意に小さかった.
    以上の結果を調味料ごとにまとめると,食塩,醤油は吸水を阻害し,水分の少ない硬い飯になった.清酒は吸水を阻害し,水分量に有意差はないものの,硬い飯になった.食酢は吸水を阻害するものの,水分量,硬さに有意差はなく,粘り,付着性の高い飯になった.上白糖,
    カレー粉
    ,トマトペーストは吸水を阻害し,水分の少ない硬い飯となり,5°C・24h低温保存後の飯は無添加より硬くて付着性の小さい飯となった.このように本研究では添加する調味料の種類によって炊飯特性が様々に異なり,米飯の仕上がりに影響することが分かった.
  • 河村 由紀子, 池谷 実紀, 宮本 典子, 渡辺 信子, 田原 雄一郎
    ペストロジー学会誌
    2002年 17 巻 2 号 93-96
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2019/07/11
    ジャーナル フリー
    食品を中心とした18種類の有機物粉末10gを入れたアルミカップをジンサンシバンムシおよびタバコシバンムシが多く生息している有機肥料工場に放置してそれぞれのサンプルに対する選好性を調べた.ジンサンシバンムシは乾燥酵母,マウス用固形飼料など10種類を選択し,タバコシバンムシは有機肥料,漢方薬(タクシャ)など13種類を選択した.両種は乾燥酵母,マウス用固形飼料などの9種類を選択したが,高野豆腐,七味唐辛子,ドッグフード,殺鼠剤を選択しなかった.
  • カレーに関する研究(第5報)
    小泉 幸道, 永島 俊夫, 山田 正敏, 柳田 藤治
    日本食品工業学会誌
    1987年 34 巻 4 号 244-248
    発行日: 1987/04/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    市販カレー缶詰の製造中の香気成分と,煮込時間の差異による香気成分の変化について,ガスクロマトグラフィーで分析を行った.
    (1) 製造工程中の香気成分の変化については,含量の多い成分は,低沸点化合物ではβ-ピネン,シネオール,リモネン,p-サイメン,アセトイン,中沸点化合物では,リナロール,ボルネオール,高沸点化合物では,クミンアルデヒド,アネトール,オイゲノール,イソチモール,酢酸オイゲノールであった.製造工程が進むにつれて香気成分含量は減少し,巻締時は煮込前に比べ16%,製品は巻締時に比べ35%も減少した.香気成分含量の多い成分程,減少量は大きかった.
    (2) 煮込時間の差異による香気成分の変化は,低沸点化合物では,煮込時間が長くなると含量は減少した.中沸点化合物は含量の変化はみられなかったが,高沸点化合物では,煮込時間が長くなると含量は増加した.全香気成分量を30分煮込と比較すると,1時間煮込で1.05倍,2時間煮込では1.22倍に増加した.
  • 伊藤 純子, 香西 みどり, 貝沼 やす子, 畑江 敬子
    日本食品科学工学会誌
    2004年 51 巻 10 号 539-545
    発行日: 2004/10/15
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    前報14)では,添加する調味料の種類によって炊飯特性が様々に異なり,米飯の仕上がりに影響することが分かった.本報では,これらの調味料が米飯の炊飯特性に影響を与える要因を明らかにし,米飯の物性等にマイナスに影響した調味料については,その改善策を検討した.
    1) 炊飯液の物性は,食酢において無添加よりヒステリシスループ面積,粘性係数,降伏値が有意に大きく,米飯の粘りや付着性の大きさに関与しているものと考えられた.
    カレー粉
    とトマトペーストは前報14)のように水分量が少なくて硬いにも関わらず,粘りの大きい米飯であった理由として,炊飯液の粘性が高いことが原因ではないかと考えられた.
    また,トマトペーストで前報14)に示したように炊飯中の温度の立ち上がりが非常に遅く,釜内の温度分布にばらつきがあったのは,炊飯液の粘性が大きいために加熱による対流が起こりにくかったのではないかと考えられた.
    2) 調味料の添加により,全般的に糊化温度の上昇,糊化エネルギーの増大が見られた.特にトマトペースト,食塩,醤油において顕著であり,濃度に依存していた.前報14)においてこれら3種の温度上昇中の加熱吸水率が小さかったのは,糊化温度が高く,糊化膨潤に多くのエネルギーを必要とすることが原因ではないかと考えられた.
    3) 米飯の糊化度は,炊飯後,20°Cで1時間放置した米飯では,いずれも95%前後の高い糊化度を示し,試料間に有意差は見られなかった.一方,5°Cで24時間低温保存した米飯の糊化度は,上白糖,
    カレー粉
    ,トマトペーストにおいて無添加より有意に低かった.前報14)に示したように,これらの米飯が無添加より有意に硬くて付着性が小さかったのは,米デンプンの糊化度の低下によることが示唆された.
    4) トマトペーストを予め脱気してから添加し,炊飯したところ,炊飯中の温度分布のばらつきは改善され,米飯の水分含量,硬さ,付着性および糊化度に改善効果が見られた.
  • 食品衛生学雑誌
    1971年 12 巻 1 号 71
    発行日: 1971年
    公開日: 2010/03/01
    ジャーナル フリー
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