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クエリ検索: "ジアゼピン"
4,030件中 1-20の結果を表示しています
  • 後藤 伸之, 月岡 理絵, 八田 壽夫, 政田 幹夫, 北澤 式文
    臨床薬理
    1996年 27 巻 2 号 465-468
    発行日: 1996/06/30
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    We performed a pharmacoepidemiological study on triazolam dependence with typical doses in out-patients of Fukui Medical School Hospital. We investigated the prescriptions (duration of treatment and total dose prescribed) for patients administered triazolam.
    The patients were classified according to the prescription pattern of this drug, Group 1: patients who had been prescribed triazolam daily, Group 2: those who had been allowed to take triazolam when they cannot sleep.Approximately 40% of all the patients had been prescribed triazolam for 8 months or longer, and were judged to be normal dose dependence. The prevalence of this dependence was apparently higher in group 1 than in group 2.
  • 丸山 路之, 丸山 照子, 柳本 昌子, 上嶋 権兵衛
    脳卒中
    1999年 21 巻 2 号 205-212
    発行日: 1999/06/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    中枢性benzodiazepine受容体(BZR)と特異的に結合するI-iomazenil(IMZ)を用いた脳SPECT早期像の臨床的意義を見いだす目的でIMZ早期分布特性を検討した.対象は大脳基底核陳旧性血管障害10例で大脳皮質と小脳半球のdiaschisis領域(D)と対側正常部(N)に設定した関心領域(ROI)内のRIカウントを平均した.N側をROIとするdynamic SPECTの比較でIMZとIMPの時間放射能曲線に解離が見られ,投与直後から早期分布動態の差異が示された.D側をROIとするIMZ-dynamic SPECTでN側との集積差が早期像撮像時間帯付近で最大になった.static SPECTの比較でD部のRI集積低下度はIMP,IMZ早期像,IMZ後期像の問で有意差(p<0.01)があり,IMPよりIMZ早期像の集積低下が少ない傾向(p=0.07)が見られた.以上の早期分布特性より血流像と同一視されがちなIMZ早期像の臨床的独自性が示され,血流低下,組織障害とBZR残存の関係がIMZ早期像の活用から明らかになる可能性が示唆された.
  • 伊藤 清美, 矢嶋 尚子, 山田 安彦, 中村 幸一, 澤田 康文, 伊賀 立二
    薬物動態
    1994年 9 巻 5 号 580-587
    発行日: 1994年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    ペンゾ
    ジアゼピン
    アンタゴニストであるフルマゼニル(FMZ)は,ベンゾ
    ジアゼピン
    系薬物による鎮静状態の解除あるいはベンゾ
    ジアゼピン
    遁剰投与による呼吸抑制の改善を目的として使用されている.それ自身の固有活性は非常に小さいが,レセプターにおいて各種ベンゾ
    ジアゼピン
    系薬物と拮抗し,その作用を消失させることにより覚醒効果を発現する.本研究では,各種体内動態パラメータを文献から収集することによりFMZのベンゾ
    ジアゼピン
    レセプターへの結合占有率を算出し,臨床試験における覚醒効果との関係を定量的に検討した.FMZは静脈内投与後,血漿中から速やかに消失するのに対し,覚醒効果が発現されるまでには5分から10分を要するため,FMZの血漿中濃度と効果との間には相関は認められなかった.一方,レセプターにおける結合・解離の過程を考慮することにより算出したレセプター結合占有率は,FMZ投与後初期において覚醒効果と良好な相関を示し,FMZの種々の投与量において同様のプロフィールが得られた.また,本条件下ですべての患者が覚醒状態になるためには,FMZのレセプター結合占有率が約30%以上必要であることが明らかとなった.
  • 白川 清治
    日本薬理学雑誌
    2002年 119 巻 2 号 111-118
    発行日: 2002年
    公開日: 2002/12/24
    ジャーナル フリー
    ゾルピデム(商品名マイスリー)は,フランスのサンテラボ社(現サノフィ·サンテラボ社)で開発された非ベンゾ
    ジアゼピン
    構造(イミダゾピリジン誘導体)を有する超短時間型睡眠薬である.本剤は,従来のベンゾ
    ジアゼピン
    系薬剤とは異なり,GABAA受容体のサブタイプであるω1受容体(ベンゾ
    ジアゼピン
    1受容体)に選択的に作用することにより,催眠鎮静作用に比べて,抗不安作用,抗けいれん作用,筋弛緩作用などが弱いという特徴を有している.一般に,ゾルピデムはベンゾ
    ジアゼピン
    系薬剤と同等の有効性を示すとともに,翌日への持越し効果は少なく,長期投与における耐性や中断後の反跳性不眠が少ないという臨床的特性を有している.また,睡眠ポリグラフィーによる検討において,ゾルピデムは,従来のベンゾ
    ジアゼピン
    系薬剤とは異なり,睡眠の質を変化させない,すなわち生理的な睡眠に近い睡眠パターンを形成することが示されている.以上,ゾルピデムはユニークな薬理学的特性を有し,従来のベンゾ
    ジアゼピン
    系薬剤の副作用の軽減が期待される新しいタイプの睡眠薬である.
  • 馬場 寛子, 石郷岡 純, 小倉 博子, 五十嵐 祐子, 一青 良太, 江村 大, 三谷 万里奈, 島本 昌和, 松見 達俊
    医療薬学
    2008年 34 巻 10 号 943-950
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/02/07
    ジャーナル フリー
    Many out-patients with mental disorders are prescribed hypnotics at mental hospitals.Although we explain in detail how hypnotics should be taken when they are first prescribed,we do not always explain their use to patients who have been taking hypnotics for a long-time.In consideration of this situation,we performed a questionnaire survey on the actual usage of hypnotics by out-patients,with the purpose of raising awareness of the proper way of using them.
    The total number of patients responding was 161,78.9% of whom went to bed within 30 minutes of taking hypnotics,and 74.5% fell asleep within 60 minutes.The average total sleeping time was 7.1 hours and 71.4% felt that hypnotics were effective.On the other hand,21.1% did not go to bed for more than 30 minutes after taking hypnotics.Based on these findings,we should advise patients on the use of hypnotics more frequently.
  • 後藤 伸之, 月岡 理絵, 八田 壽夫, 政田 幹夫
    臨床薬理
    1994年 25 巻 1 号 195-196
    発行日: 1994/03/31
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 田ヶ谷 浩邦
    日本薬理学雑誌
    2007年 129 巻 1 号 42-46
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/01/12
    ジャーナル フリー
    不眠はありふれた訴えであるが,その原因はさまざまで,睡眠薬以外の治療法が適切な不眠や,睡眠薬により悪化する睡眠障害があるため,薬物療法開始前に十分な鑑別が必要である.催眠作用をもつ薬物として,バルビツール酸系睡眠薬,非バルビツール系睡眠薬,ベンゾ
    ジアゼピン
    系睡眠薬,非ベンゾ
    ジアゼピン
    系睡眠薬,抗ヒスタミン作用をもつ薬剤がある.慢性の非器質性不眠症に対して効果・安全性とも優れているのはベンゾ
    ジアゼピン
    系睡眠薬,非ベンゾ
    ジアゼピン
    系睡眠薬である.健忘,転倒などの副作用や常用量依存の防止のため,1)治療目標を控えめに設定する,2)少量を毎日服用する,3)エタノールと併用しない,4)患者の自己判断で用量を変更しない,など服薬指導を行う.不眠への不安・恐怖感を緩和し,不眠を悪化させる習慣を是正するため,「眠くないのに無理に布団の中で過ごさない」など認知行動療法の併用が有効である.
  • 川崎 博己, 高崎 浩一朗
    日本薬理学雑誌
    1991年 97 巻 4 号 221-229
    発行日: 1991年
    公開日: 2007/02/13
    ジャーナル フリー
    選択的cychc3',5'-monophosphate (cAMP) phosphodiesterase抑制薬rolipram(ME3167)の脳波作用を,慢性電極を植込んだ無麻酔ウサギを用いて,行動の観察と同時に調べた.rolipram 1~3μg/kgの静脈内投与では自発脳波に変化はみられなかった.10~100μg/kgの静脈内投与により,自発脳波は,皮質および扁桃体では低電圧速波となり覚醒波が持続した.海馬では,投与後から規則正しいθ波の同期波が持続し,海馬脳波の電圧が増加した.rolipram(100μg/kg)投与後は,動物は行動上興奮状態となり,しぼしぼ体動を示した.rolipram投与後,音刺激(2000Hz,5秒間)あるいは中脳網様体および視床下部後部の電気刺激(100Hz,0.1msec,3~5V,5秒間)によって誘発される脳波覚醒反応に変化は観察されなかった.rolipramは,閃光刺激(2Hz,10秒間)によって後頭葉皮質上に誘発される光誘起反応,視床内側中心核の低頻度刺激(7Hz,0.1msec,5~iov,10秒間)による漸増反応にも著明な影響を与えなかった.大脳辺縁系の海馬電気刺激(50Hz,0.5msec,5~10V,5秒間)による後発射は,rolipramによって軽度増強された.以上,rolipramは,低用量で脳波の覚醒パターン化を起こすが,脳波覚醒反応や光誘起反応に対する作用を有しない薬物である。
  • 上條 吉人, 増田 卓, 堤 邦彦, 西川 隆, 相馬 一亥, 大和田 隆
    日本救急医学会雑誌
    1997年 8 巻 7 号 297-305
    発行日: 1997/07/15
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    常用量のベンゾ
    ジアゼピン
    系薬剤によって,血中濃度が中毒域となった68歳から72歳の高齢者の3症例を経験した。各症例のベンゾ
    ジアゼピン
    系薬剤の体内薬物動態を分析し,高齢者の薬物動態の特徴と投薬上の問題点について検討した。症例1と症例3は食物誤飲による窒息で搬送され,症例2はうっ血性心不全の治療中に意識障害を生じて入院となった。ベンゾ
    ジアゼピン
    系薬剤として,症例1はロフラゼプ酸エチル(Lof) 2mg錠を1日1回とエチゾラム0.5mg錠を発症前に1回のみ服用,症例2はLof 2mg錠を1日1回,症例3はLof 1mg錠を1日3回服用していた。3症例のベンゾ
    ジアゼピン
    系薬剤の血中濃度は,ガスクロマトグラフィおよびベンゾ
    ジアゼピン
    レセプターアッセイを用いて経時的に測定した。来院時のLofの血中濃度は,症例1は256ng/ml,症例2は363ng/ml,症例3は425ng/ml,血清ベンゾ
    ジアゼピン
    受容体結合活性はジアゼパム当量で,症例1は1,800ng/ml,症例2は1,400ng/ml,症例3は2,200ng/mlであり,いずれも血中濃度は中毒域であった。Lofの消失半減期(T1/2)は,症例1は124時間,症例2は212時間,症例3は121時間であり,症例2においてT1/2の著明な延長を認めた。3症例はいずれも高齢者で,青壮年と比較して肝腎機能の低下から薬物クリアランス(CL)が低下し,症例2では心不全のためCLがより低下していたことが考えられる。さらに,脂肪組織の減量による分布容積(Vd)の減少も加わって,ベンゾ
    ジアゼピン
    系薬剤の血中濃度が上昇したものと思われた。また,多剤の服用は遊離型ベンゾ
    ジアゼピン
    系薬剤の濃度を上昇させるため,中毒症状が出現しやすかったものと考えられる。以上から,高齢者へのベンゾ
    ジアゼピン
    系薬剤の投与に際し,肝腎機能,血清蛋白濃度,体重変動,併用薬剤に注意して,ベンゾ
    ジアゼピン
    中毒を未然に防ぐ必要がある。
  • 若倉 雅登
    化学と教育
    2017年 65 巻 3 号 142-143
    発行日: 2017/03/20
    公開日: 2017/09/01
    解説誌・一般情報誌 フリー

    快適な視覚は眼球だけでなく,ものを見る準備や,見た対象物を認知するまでの高次脳を含めた機構が健常な場合に得られる。ところが,この機構を乱す原因のひとつに薬物がある。とりわけベンゼン環と

    ジアゼピン環を持つベンゾジアゼピン
    系薬物とその類似薬の連用は,視覚の高次脳機構を乱す可能性が高い。すでにそれは薬物性眼瞼けいれんとして報告しているものを含め,羞明(眩しさ),眼痛,霧視など視覚のノイズを発現させることを報告し,「ベンゾ
    ジアゼピン
    眼症」として広く認知されるべきである。

  • 瀬戸口 洋一, 尾崎 岩太, 山本 匡介, 水田 敏彦, 梶原 進, 原 俊哉, 和田 郁子, 福島 範子, 堺 隆弘
    肝臓
    1993年 34 巻 4 号 321-327
    発行日: 1993/04/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    急性肝不全および肝硬変による肝性脳症患者,チオアセトアミド肝不全ラットおよびコントロールの血漿ベンゾ
    ジアゼピン
    濃度をレセプターアッセイ法と酵素抗体法にて測定し,両測定法での相関はY=-0.22+0.73X, r=0.95と高かった.酵素抗体法での血漿ベンゾ
    ジアゼピン
    濃度の平均値は,肝性脳症のヒトおよびラットとコントロール間に有意差はなかったが,急性肝不全患者11名中5名および肝不全ラット7匹中4匹の血漿ベンゾ
    ジアゼピン
    濃度は8ng/ml以上と高値を示し,肝硬変およびコントロールのヒト,ラットにて高値を示したものはなかった.急性肝不全において増加する血漿ベンゾ
    ジアゼピン
    の由来は不明だが,約半数の症例にて脳症の発症にベンゾ
    ジアゼピン
    が関与している可能性が考えられた.
  • 伊藤 宏太郎, 久保田 由美子, 吉田 雄一, 中山 樹一郎
    西日本皮膚科
    2006年 68 巻 5 号 523-526
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/11/09
    ジャーナル 認証あり
    43歳,女性。初診日の約1年前よりうつ病の診断にて,ロフラゼプ酸エチル(メイラックス®),スルピリド(ドグマチール®)を内服中。半年前より,ミルナシプラン(トレドミン®)の併用を開始するも,効果不十分であり,2週間前にトレドミン®を塩酸マプロチリン(ルジオミール®)に変更した。2004年10月上旬,手背に紅斑が出現し,2日目に皮疹が全身に拡大し,顔面の腫脹を伴ってきたため,当科を受診した。初診時,多形紅斑様の皮疹を全身に認め,顔面腫脹と共に両眼瞼結膜の充血を認めた。また,左前腕の浸潤性紅斑部の皮膚生検にて,真皮上層の浮腫と血管周囲にリンパ球と好酸球の浸潤を認めた。この時点で2週間前より内服を開始したルジオミール®による薬疹と考え入院とした。ステロイド全身投与で皮疹は一旦軽快したものの,プレドニゾロンを漸減後に皮疹が再燃した。被疑薬のパッチテスト,DLSTの結果,メイラックス®のみに陽性所見を得た。最終的に,本症例は1年前より内服を続けていたメイラックス®による薬疹と診断した。
  • 九鬼 一郎, 岡崎 伸, 池田 浩子, 川脇 壽, 富和 清隆
    脳と発達
    2006年 38 巻 4 号 300-301
    発行日: 2006/07/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
    小児てんかん症例30例に対し123I iomazenil SPECT(IMZ-SPECT)を施行し,シンチグラムに対するベンゾ
    ジアゼピン
    系薬物の影響について検討した.ベンゾ
    ジアゼピン
    系薬剤を2カ月以上内服している症例では2カ月未満の症例と比べてRIカウントが有意(p<0.001)に低値を示し,シンチグラム上集積が不均一となる傾向があり,低集積部位の同定が困難であった.IMZ-SPECTはてんかん症例における焦点検出の補助診断の1つとして有用と考えられるが,ベンゾ
    ジアゼピン
    系薬剤の影響を受けるため,長期内服例では撮像条件に工夫が必要であると考えられた.
  • 静脈内投与と経口投与の比較
    小野 次朗, 三牧 孝至, 田川 哲三, 田中 順子, 鈴木 保宏, 板垣 裕輔, 小野寺 隆
    臨床薬理
    1989年 20 巻 1 号 85-86
    発行日: 1989/03/31
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 石川 利博
    日本東洋医学雑誌
    2015年 66 巻 3 号 223-227
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/11/05
    ジャーナル フリー
    向精神薬,特にベンゾ
    ジアゼピン
    系薬による依存が問題になってきている。これまで,選択的セロトニン再取り込み阻害薬(Selective Serotonin Reuptake Inhibitors;SSRI)のような代替薬がベンゾ
    ジアゼピン
    系薬に置換できるのではないかと示唆されてきた。今回,向精神薬を柴胡桂枝湯,柴胡桂枝乾姜湯,帰脾湯,加味逍遥散,柴胡加竜骨牡蛎湯などの漢方薬に置換しえた神経症の2症例を報告する。2症例はベンゾ
    ジアゼピン
    系薬を中止する際,症例1は反跳が,症例2は離脱症状と症状再発が出現した。これらの症状は徐々に解消していったが,漢方薬もまたその役を担ったと思われる。漢方治療はベンゾ
    ジアゼピン
    系薬などの向精神薬の代替療法になりうることが示唆された。
  • 高瀬 啓至
    日本病院総合診療医学会雑誌
    2024年 20 巻 2 号 103-104
    発行日: 2024/03/31
    公開日: 2024/04/28
    ジャーナル フリー
    ベンゾ
    ジアゼピン系薬剤や非ベンゾジアゼピン
    系薬剤(以下, BZD)は,離脱症候群により多彩な精神症状やけいれん発作を生じうる依存性薬物である。本邦は, 世界的にもBZDが特に多く処方されている国の一つであり, 複数の医療機関でのBZDの重複処方は常態化している。今回, BZD離脱症候群によるけいれんを繰り返し, 複数の医療機関との連携を要した症例を経験した。
  • 川崎 博己, 高崎 浩一朗
    日本薬理学雑誌
    1991年 98 巻 4 号 259-272
    発行日: 1991年
    公開日: 2007/02/13
    ジャーナル フリー
    新規非ベンゾ
    ジアゼピン
    系抗不安薬であるSC-48274の脳波作用を慢性電極植え込み無麻酔ウサギを用いてbllspironeおよびdiazepamと比較した.SC-48274(10~30mg/kg,i.v.)投与により自発脳波は皮質および扁桃体では高電圧徐波,海馬ではθ波の脱同期化が起こり傾眠パタ―ン化した.diazepam(2~3mg/kg,i.v.)でも自発脳波は傾眠パタ―ンとなったが,SC-48274に比較して強かった.buspirone(0.5mg/kg,i.v.)では,皮質および扁桃体の脳波は低電圧速波となり覚醒波が持続し,海馬では海馬θ波の電圧低下とその同期波が持続した.自発脳波のパワースペクトル解析では,SC-48274投与後,皮質では低周波成分(1~2Hz)の増加と海馬θ波のピークパワーの低下がみられたが,θ波のピーク周波数の移動はみられなかった.diazepamでは皮質脳波の低周波成分の著明な増加,海馬θ波のピークパワーの低下と周波数の低周波側への移動が観察された.buspironeでは海馬θ波のピークパワーは投与初期に低下し,その後は増大したが,周波数の移動はみられなかった.SC-48274とdiazepam投与後ウサギは行動上鎮静状態を示したが,buspirone後では興奮状態がみられた.SC-48274およびbusphoneは音刺激あるいは中脳網様体および視床下部後部電気刺激による脳波覚醒反応に影響を与えなかったが,diazepamはいずれの刺激による反応も抑制した.光誘起反応はSC-48274とbuspironeによって影響されなかったが,diazepamはこの反応を抑制した.SC-48274,bu8pirone,diazepamのいずれも視床内側中心核電気刺激による漸増反応に著明な影響を与えなかった.海馬電気刺激による後発射はSC-48274(20mg/kg)投与で持続の軽度抑制,diazepamでは著明に抑制され,buspironeでは軽度増強された.以上,SC-48274はdiazepamやbusphoneとは質的に異なった脳波作用を示し,しかも,脳波作用が少ない抗不安薬と考えられる.
  • ―ベンゾジアゼピン拮抗剤フルマゼニルの検討による―
    百瀬 隆
    医療
    1991年 45 巻 9 号 855-862
    発行日: 1991/09/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    3種類のベンゾ
    ジアゼピン
    系薬剤(ジアゼパム, フルニトラゼパム, ミダゾラム)とペンタゾシンを用いた所謂NLA変法による全身麻酔で手術を受けた123例(初期検討試験53例, 本試験70例)を対象に, フルマゼニルのベンゾ
    ジアゼピン
    に対する拮抗作用を検討した. また, 患者の覚醒の程度を的確に評価し得る評価基準の作成を試みた.
    その結果, フルマゼニルは, ベンゾ
    ジアゼピン
    とベンタゾシンを用いたNLA変法麻酔から覚醒にきわめて有用性の高い薬剤であることが確認された. また, 本試験で用いた評価基準は, 患者の覚醒状態を細かく正確にとらえられ, 覚醒状態を調べる上で好ましい基準であると考えられた.
  • 橋本 和典
    天理医学紀要
    2021年 24 巻 2 号 118-122
    発行日: 2021/12/25
    公開日: 2021/12/24
    ジャーナル フリー HTML

    高齢者における睡眠障害の影響として,心血管系リスクの上昇,高血圧の発症,耐糖能の低下,抑うつ症状の惹起に関連するとの報告があるが,認知機能低下や認知症発症への影響はどうだろうか.Tsapanouらの報告では睡眠不足と認知症発症との関連が示されており,その機序として,睡眠障害により脳脊髄液中のアミロイドβ(Aβ)のクリアランスが低下することによりAβの増加や沈着が生じ,アルツハイマー型認知症のリスクが高まると考えられている. また,ベンゾ

    ジアゼピン
    系薬剤が認知機能に与える影響についての研究も多数報告されている.Billioti de Gageらのベンゾ
    ジアゼピン
    系薬剤の服用と認知症リスクの関連についての10報の研究をレビューした報告では,ベンゾ
    ジアゼピン
    系薬剤の服用により認知症のリスクが1.5–2倍程度高まるという結果であった.しかし,Grayらの報告では,ベンゾ
    ジアゼピン
    系薬剤の使用量が低用量,中等量の時は認知症発現リスクの上昇が見られたが,高用量では上昇しないことが示された.また,Imfeldらの報告では,ベンゾ
    ジアゼピン
    系薬剤が認知症発症の前駆期使用されたとき,そのリスクが上昇する傾向が示され,認知症発症の前駆期に出現する睡眠障害に対して,睡眠薬を使用していることが,認知症発症に睡眠薬が関連しているように捉えられる可能性が考えられた.この様にベンゾ
    ジアゼピン
    系薬剤の使用による認知症リスクの上昇については明確な結論は出ていない. 睡眠障害の治療にはベンゾ
    ジアゼピン
    系,非ベンゾ
    ジアゼピン
    系睡眠薬,メラトニン受容体作動薬,オレキシン受容体拮抗薬などの薬物治療と睡眠習慣の見直しなどの非薬物的なアプローチがある.睡眠障害と認知症の関連を考慮すると、それぞれをバランスよく組み合わせた不眠治療が必要である.

  • 磯谷 俊明, 木下 利彦, 岡島 詳泰, 斎藤 朱実, 延原 健二, 柳生 隆視, 斎藤 正己, 東 純一, 望月 則子, 大村 晴
    臨床薬理
    1992年 23 巻 1 号 189-190
    発行日: 1992/03/31
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
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