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クエリ検索: "ハイパーアクチベーション"
12件中 1-12の結果を表示しています
  • 百武 徹
    生物物理
    2022年 62 巻 3 号 175-177
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/07/25
    ジャーナル フリー HTML

    受精環境を模した高粘度かつ粘弾性を有する流体中を遊泳する精子の運動特性に関する研究例を紹介する.粘度増加のみでは精子の運動性は低下するが,Shear thinning粘弾性流体というレオロジー特性が,特徴的な鞭毛形状による精子の直進性向上をもたらしており,さらには精子の協調的な遊泳を促進している.

  • *宮本 菜津子, 坂瀬 充洋, 原山 洋
    日本繁殖生物学会 講演要旨集
    2021年 114 巻 P-17
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/10/13
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    【目的】私たちは,人工授精用のウシ凍結保存精子に使用できる「Full-type

    ハイパーアクチベーション
    (F-HA)能力を指標とする新規の活力検査法」の開発を進めており,その確立には体外で効率よくF-HAを誘起するための手法が必要である。本研究では,ウシ凍結保存精子でのF-HA誘起に及ぼすプロテインホスファターゼ(PP)阻害剤Calyculin A(CL-A)処理の影響を検討した。またCL-A処理が精子の運動調節因子glycogen synthase kinase(GSK)-3α(51 kDa型)に及ぼす影響を観察した。【方法】ウシ凍結保存精子を洗浄後にCL-A(10~100 nM)を添加したcAMPアナログ含有mKRH液に浮遊させて60~300分間,38.5℃で処理した。処理の前後に試料の顕微鏡動画を撮影し,動画をコマ送り再生して運動率およびF-HA率を調べた。またウェスタンブロッティングにより,CL-A処理がGSK-3αおよびそのSer21でのリン酸化(不活性化)状態に及ぼす影響を観察した。【結果】(運動性への影響)運動率はCL-Aの添加の有無に関係なく処理時間とともに低下したが,F-HA率は60または120分間の処理後にCL-A(10~100 nM)添加区(22.2~28.9%)において無添加の対照区(2.4~3.1%)よりも有意に高い値を示した。(GSK-3αへの影響)処理前の試料ではGSK-3αは明瞭に検出され,そのSer21でのリン酸化は高い状態であった。処理60分間後のCL-A(10 nM)添加区においてGSK-3αの検出量は対照区よりも大きく低下したが,残存したGSK-3αのSer21でのリン酸化状態は対照区よりも高く維持される傾向を示した。(まとめ)短時間(60~120分間)のCL-A処理はウシ凍結保存精子でのF-HAの効率的な誘起に有効であった。またこの処理は精子でのGSK-3αの減少および不活性化維持に関与する可能性が示唆された。

  • *荒井 佑香, 坂瀬 充洋, 福島 護之, 原山 洋
    日本繁殖生物学会 講演要旨集
    2016年 109 巻 P-41
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/09/16
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    【目的】哺乳類精子が卵と受精するためには

    ハイパーアクチベーション
    (HA)を示すことで強い推進力を獲得しなければならない。私たちは,ウシ精子でのHAの発生は他の動物種の精子よりも強く抑制されており,その抑制に頸部のカリクリンA(CL-A)感受性プロテインホスファターゼ(PP1・PP2A)が機能することを明らかにした。しかしPP1(α,βおよびγ)とPP2A(αおよびβ)のうちウシ精子でのHAの抑制に機能するアイソフォームの種類は不明である。本研究ではウシ精子のHAの抑制に機能するCL-A感受性プロテインホスファターゼのアイソフォームの特定を,阻害剤を用いた培養実験,mRNAレベルでの発現解析およびタンパク質レベルでの免疫学的検出により試みた。【方法と結果】cAMPアナログ添加培養液中で4時間インキュベートされた精子の鞭毛運動をビデオ画像解析により観察したところ,HAの効率的な誘起には10 nMのCL-A(PP1とPP2Aを同程度に阻害)の添加が必要であった。一方PP1よりもPP2Aをより強く阻害するオカダ酸を10 nMの濃度で添加してもHA誘起率はCL-A(10 nM)添加区より低い傾向にあった。これらの結果から,ウシ精子でのHAの抑制にはPP2AよりもPP1がより強く作用すると考えられる。他方RT-PCRによる精巣のPP1アイソフォームの発現解析では全種類のアイソフォームの発現が認められた。また間接蛍光抗体法により精子頸部においてタンパク質レベルで検出されたPP1のアイソフォームはαおよびγであった。【結論】ウシ精子のHAの抑制に頸部のPP1αおよびPP1γが機能すると推察される。

  • *大谷 暁洋, 坂瀬 充洋, 原山 洋
    日本繁殖生物学会 講演要旨集
    2021年 114 巻 P-18
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/10/13
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    【目的】キャパシテーション精子は,[Ca2+]iを上昇させることで鞭毛運動を

    ハイパーアクチベーション
    (HA)に変化させて受精に必要な推進力を獲得する。[Ca2+]iの上昇は細胞内ストアおよび細胞外に由来するCa2+に依存するが,Ca2+の由来がHAに及ぼす影響は不明である。Thimerosal(Th)は精子頸部の細胞内ストアにあるIP3R Ca2+チャネルを開口することで,細胞外Ca2+非存在下で精子にHAを誘起する試薬である。本研究では,細胞内ストアのCa2+がHAに及ぼす影響を明らかにするため,細胞外Ca2+非存在下でTh処理されたウシ精子の運動様式を観察した。【方法】ウシ凍結保存精子を洗浄後にCa2+不含mKRHに浮遊させ,Thの添加後に高速ビデオカメラで撮影した顕微鏡動画を用いてHA率および鞭毛屈曲状態を調べた。次にSYBR14で核染色された精子にTh処理を行い,蛍光顕微鏡下でHA精子の運動軌跡を記録した。またcAMPアナログ(cB)・プロテインホスファターゼ阻害剤(CL)処理により細胞外Ca2+依存的に誘起されるHA(細胞内ストア由来のCa2+の関与の有無は不明)においても同様の観察を行った。【結果】HA誘起に適したThの濃度は12.5~50 µMで,その際のHA率は37~42%であったが,3分間以上のHAの持続性では12.5 µM区が優れていた。非対称性の鞭毛屈曲は,Th処理精子では中片部遠位部および主部で観察され,屈曲角度は概ね90°以下であった。一方cB・CL処理精子での非対称性の鞭毛屈曲は中片部と主部の全体で観察され,屈曲角度は多くの精子で90°以上であった。2秒間記録された運動軌跡は,Th処理精子の多くで「小麦の穂や花びら」と類似した形状であったが,cB・CL処理精子の多くでは「四角形や星形」であった。以上の結果から,Th処理により細胞内ストアのCa2+依存的に誘起されるHAは,cB・CL処理により細胞外Ca2+依存的に誘起されるHAと異なる運動様式を示すと考えられる。

  • *小島 彩, 石川 翔, 設楽 修, 原山 洋
    日本繁殖生物学会 講演要旨集
    2013年 106 巻 P-9
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/09/10
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    【目的】Ca2+依存性チオールプロテアーゼスーパーファミリーに属すカルパイン(CAPN)は哺乳動物の様々な組織に分布し,細胞骨格リモデリング,細胞周期,細胞分化,アポトーシスおよび細胞膜融合を調節する細胞内カルシウムシグナル伝達機構の制御に関与している。精子ではCAPN 1が鞭毛および頭部に存在し,ヒトではプロジェステロンによる鞭毛運動の活性化に,モルモットではキャパシテーション(CAP)の進行とともに分布を細胞質から細胞膜へと変化させて先体反応(AR)の促進に機能すると報告されている。本研究ではブタ精子における前進運動,CAP,
    ハイパーアクチベーション
    (HA)およびARを調節する細胞内カルシウムシグナル伝達機構を明らかにする目的で,ブタ精子に存在するCAPNを検出し,その機能について検討した。【方法】精巣におけるCAPNの発現をRT-PCRおよびウェスタンブロット(WB)により解析した。射出精子でのCAPNの検出はWBおよび間接蛍光抗体法により行った。また射出精子におけるCAPNの機能解析にあたっては,CAPN阻害剤(CI III)の添加が精子の前進運動,CAP,HAおよびARに及ぼす影響を活力検査,WBによるチロシンリン酸化タンパク質の検出およびFITC標識PNA-PI二重染色法より調べた。【結果】精巣では少なくとも3種類のアイソフォーム(CAPN1,2および11)の発現がmRNAおよびタンパク質のレベルで認められた。一方,射出精子においてタンパク質レベルで検出されたアイソフォームはCAPN2のみで,鞭毛のほぼ全長にわたり点状に分布し,CAPに伴う分布の変化は認められなかった。CI III添加に伴う射出精子の前進運動率,タンパク質チロシンリン酸化状態およびAR誘起率での顕著な変化は認められなかったが,HAだけが添加濃度依存的に抑制された。以上の結果から,ブタ精子では少なくともCAPN2が鞭毛に分布して,運動様式の前進からHAへの変化に関与すると推察される。
  • Thevin VONGPRALUB, 小〓 深
    日本畜産学会報
    1994年 65 巻 8 号 695-700
    発行日: 1994/08/25
    公開日: 2008/03/10
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    培養液に添加したオキシトシンがマウス精子の運動性,先体反応率および受精率に及ぼす効果を検討した.10-10Mのオキシトシンを添加した培養液で精管•精巣上体尾部精子を5時間培養した結果,運動精子の割合は時間の経過とともに低下したが,培養開始後1時間目以降,対照に比べて有意に高い値を維持した.
    ハイパーアクチベーション
    を起した精子の割合は,培養期間を通して有意に高く,先体反応率は,培養開始後1,3および5時間に有意に高い値を示した.卵丘除去卵子の受精率は(46%),卵丘付着卵子(83%)よりも低い値を示したが,10-12,10-10および10-8Mのオキシトシンを添加した結果,卵丘除去卵子の受精率はそれぞれ64,73,57%に有意に増加した.これらの結果から,オキシトシンはin vitroにおいて精子の運動性を刺激し,受精に有効な作用を及ぼすものと推察された
  • 梅田 隆
    日本外科系連合学会誌
    1997年 22 巻 1 号 118
    発行日: 1997/02/25
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
  • *原山 洋, 田手 俊輔, 中村 和美, 設楽 修, 三宅 正史
    日本繁殖生物学会 講演要旨集
    2007年 100 巻 P-56
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/17
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】私達は哺乳類精子の頭部,頚部および鞭毛の各部位でそれぞれ受精関連現象に機能するcAMPシグナリングの究明を進めている。本研究では,cAMPアナログ(cBiMPS: cBi)処理による
    ハイパーアクチベーション
    (HA)誘起時に鞭毛主部で起こるPKAとPDK1のリン酸化状態の変化を観察した。【方法】ブタ洗浄精子をcBi添加mKRH-PVA液中でインキュベートし,HAを誘起した。cBi処理の前および後に試料の一部を光学顕微鏡下での鞭毛運動の観察に使用した。残りの試料は各種抗体[抗PKA触媒サブユニット,抗リン酸化PKA触媒サブユニット(pThr-197),抗pSer/pThr,抗PDK1,抗リン酸化PDK1(pSer-241),抗pTyr]を用いたウエスタンブロット法と間接蛍光抗体法に供した。【結果と考察】HA精子の割合はcBi処理180分後に著しく上昇した。鞭毛主部のPKA触媒サブユニットはcBi処理30分後に超活性化に必要なThr-197での自己リン酸化を示した。また同時にPKA基質タンパク質での強いSer/Thrリン酸化反応も主部で認められた。従って主部のPKAはcBi処理30分後にすでに超活性化していたと考えられる。しかし,PKAシグナリングの下流域に位置し,その制御下にあるタンパク質Tyrリン酸化状態に上昇が見られたのはcBi処理90分以降で,180分後での上昇はとくに顕著であった。他方,鞭毛主部では54/55 kDa型と59 kDa型のPDK1が検出された。またPDK1の活性化に必要なSer-241でのリン酸化状態を調べたところ,cBi処理90分以前では少なくとも54/55 kDa型または59 kDa型のいずれか一方がリン酸化されていたが,処理180分後には両型とも脱リン酸化され不活性型となった。最近,PI3K-PDK1-Aktシグナリングが哺乳類精子でのタンパク質Tyrリン酸化を抑制することでHAの発現のタイミングを調節していると報告されたが,cBi処理されたブタ精子において,タンパク質Tyrリン酸化状態の顕著な上昇およびHAの発現と同時にPDK1が不活性化した点はHAの発現機構を解明するうえで興味深い。
  • *河西 多恵, 鈴木 誠, 水野 敦子, 高橋 大, 甲木 潤, 橋本 聡, Quzi Sharmin Akter, 盧 尚建, 佐々木 晋一, 辻井 弘忠, 濱野 光市
    日本繁殖生物学会 講演要旨集
    2007年 100 巻 P-57
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/17
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】最近,ウサギ精子が排卵に伴う卵管狭部と膨大部間の約2℃の温度差を認識し,高温域へと移動する走温性が報告されたが,その調節および作用機構はまだ解明されていない。TRPV4は温度受容に寄与するTRPチャンネルの一員であり,35℃以上の温度域で活性化することが知られている。本実験ではマウス精子における走温性とTRPV4の関与を調べることを目的に,TRPV4欠損(KO)マウスの精巣および精子の機能を分子生物学的および免疫組織化学的に解析した。【方法】精子はC57BL/6成熟雄(WT)マウスおよびKOマウスの精巣上体尾部から採取した。精子は、TYH培地内で1-4時間インキュベート後60 mmのペトリデッシュに15μlのTYH培地で作製したT字型のカラム(縦0.5cm, 横3.5cm)の縦カラム先端に導入し,約2℃の温度勾配を設けた横カラム両端に到達した精子数を測定して走温性を評価した。TRPV4遺伝子の発現はマウス精巣細胞の全RNAのRT-PCRにより検索した。TRPV4蛋白質の局在はTRPV4抗体による免疫染色により調べた。また,精子の受精能獲得前後の運動性と運動型の変化(
    ハイパーアクチベーション
    :HA誘起)を調べた。【結果】受精能獲得前のWTマウス精子は横カラムに設定した温度勾配の高温域に高率に移動し,走温性を示すと思われた。RT-PCRによりWTマウス精巣細胞におけるTRPV4遺伝子の発現を確認した。TRPV4蛋白質はWTマウス精子頭部において強い局在性を示した。KOマウスの精子はT字型カラムの低温域に比べ高温域に移動した。受精能獲得前の精子の運動性はWTとKOマウスで差はなく,受精能獲得後低下した。WTおよびKOマウスの精子のHA誘起率は,TYH培地内でのインキュベーションに伴い上昇したが,KOマウス精子の上昇率は低かった。WT に比べ,KOマウス精子のHA誘起が遅延したことから,TRPV4が受精能獲得やHAなどの精子の生理学的変化に関与していることが推察された。以上のことからマウス精子における走温性が推察され,TRPV4の関与の可能性が示唆された。
  • 飯田 弘, 栗尾 仁之, 金子 たかね
    顕微鏡
    2009年 44 巻 2 号 117-120
    発行日: 2009/06/30
    公開日: 2020/01/21
    ジャーナル フリー

    精子はゲノムと卵活性化因子の運搬に特化した細胞であり,精子の運動,即ち鞭毛運動の分子基盤を理解することは精子を理解するために重要である.哺乳類精子鞭毛には軸糸に加え,それを取り囲む軸糸周辺構造体がある.軸糸周辺構造体は外側緻密線維,衛星線維,線維鞘,ミトコンドリア鞘からなり,軸糸と有機的に結合して鞭毛を構築している.そのため,哺乳類精子の鞭毛は軸糸のみから構成される下等動物の鞭毛よりも構造的に複雑である.これらを構成する分子の同定や機能解析により,少しずつ精子の構造や鞭毛運動の仕組みが解明されつつある.我々が最近研究対象としてきた分子を中心に,精子鞭毛内オルガネラの構造と機能について概説する.

  • 山海 直, 清水 慶子, 長 文昭, 吉川 泰弘
    Experimental Animals
    1994年 43 巻 1 号 45-50
    発行日: 1994/01/01
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    雌ニホンザル4頭を用いて, PMSGとhCGの組み合わせにより卵胞発育を誘起したのち, 発育卵胞から卵子の回収を試みた。PMSGは200 1U/回で6あるいは8回投与したが, いずれの場合も2例中1例に卵胞発育を誘起できた。各投与群1例つつの2例の合計94個の卵胞から47個 (50.0%) の卵子が回収できた。回収卵は, 犬山市からつくば市までの約10時間の運搬を行い, 成熟培養, 体外受精を試みた。運搬直後に卵子の詳細な観察を行ったところ, 回収卵47個のうち42個 (89.4%) は未成熟卵であった。FCSおよびPMSGを添加したTCM-199で約24時間 (運搬時間を含む) 培養したところ13個 (31.0%) が成熟した。運搬直後の観察時にすでに成熟していた5個とその後の培養によって成熟した13個の卵を用いて体外受精を試みた。精子には, 基礎データが豊富なカニクイザル凍結精子を用いた。精子の前培養はカフェインとdBc-AMPを添加したTYH mediumで2時間行い, 媒精はWhitten's mediumで行った。その結果, 16個 (88.9%) の卵子に雄性前核の形成あるいは第2極体の放出を認め, その後の培養で12個が分割像を示し, うち3個が6-cellまで発育した。このように, ニホンザルにおいて多数の卵胞を発育させることができた。また, それらの卵胞から回収した卵子の体外成熟とカニクイザルの凍結精子を用いた体外受精に成功した。
  • 哺乳動物卵子学会誌
    1993年 10 巻 1 号 56-151
    発行日: 1993/04/01
    公開日: 2010/06/15
    ジャーナル フリー
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