図書館におけるマスメディアの活用を図書館サービスの局面から考察するために, 1920年代から40年代にかけてアメリカ公共図書館でおこなわれたラジオを利用した図書館サービス (Library Radio Broadcasting)を総合的に分析した。図書館ラジオ放送の実践例を提示しながらこの運動を支えるための図書館内部の体制作りや,ニューメディアとしてのラジオをめぐって図書館界に生じた様々な議論を概括し,当時の図書館とマスメディアの関わりについて考察を行った。多くの図書館ラジオ放送の事例は,図書館においてラジオが主に PR活動を目的として利用されていたことを示している。また図書館ラジオ放送
ムーブ
メントにおいて,ラジオ・レファレンスなど実験的な試行が展開されていたことも明らかになった。
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