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クエリ検索: "上泉洋"
86件中 1-20の結果を表示しています
  • 中田 岳成, 小山 洋, 熊木 俊成, 青木 孝學, 春日 好雄
    日本臨床外科学会雑誌
    2001年 62 巻 3 号 821-823
    発行日: 2001/03/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    症例は78歳,男性.食欲不振を主訴に当院入院となった.入院2週間後から腹痛,嘔吐が出現し腹部CTで内ヘルニアによるイレウスが疑われ開腹手術が行われた.開腹するとTreitz靱帯から130cmの位置で空腸が約30cmにわたり,横行結腸間膜に生じた径3cmの異常裂孔から網嚢内に嵌入していた.用手整復後,横行結腸間膜異常裂孔の縫合閉鎖が行われた.術後経過は良好であった.
  • 青木 貴徳, 齋藤 博哉, 中西 一彰, 上泉 洋, 高木 知敬, 宮田 睦彦
    日本消化器病学会雑誌
    1996年 93 巻 6 号 441-444
    発行日: 1996/06/05
    公開日: 2008/02/26
    ジャーナル フリー
  • 草薙 洋, 加納 宣康, 山田 成寿, 笠間 和典, 佐久間 隆
    日本消化器外科学会雑誌
    1999年 32 巻 3 号 856-859
    発行日: 1999年
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    52歳の男性. 1993年11月に乳頭部癌にて膵頭十二指腸切除術を施行後, 再発徴候なく外来にて経過観察していた. 1997年5月腹部USにて肝S6に低エコー領域を認めた. 同部はCTで境界不鮮明な低濃度領域, MRIのT1強調像で均一な低信号域, T2強調像で周囲が高信号域に描出された. 腹部血管造影では明らかな腫瘍濃染像は認めなかった. 以上より胆管癌再発などを含めた肝腫瘍の診断にて, 7月肝S6を中心とする切除術を施行した. 切除標本ではS6に径27mm大の白色調の境界明瞭な病変を認めた. 病理組織学的診断断では膿瘍で, 内部に細い菌糸の集簇からなるコロニーを認め肝放線菌症と診断した. 術後経過は順調で第15病日に退院した. 本例は癌切除後に肝腫瘤性病変を認めたため, 再発を念頭においたが, 病変が単一で限局していたために切除術を施行した. その結果, 肝原発放線菌症による膿瘍と判明したまれな1例であり, 経胆管的に感染した可能性が高いと考えられた.
  • 長縄 明大, 関 健史, 岡 潔
    ライフサポート
    2012年 24 巻 4 号 165-169
    発行日: 2012年
    公開日: 2014/01/27
    ジャーナル フリー
    The recent development of double-balloon and capsule endoscopes has enabled the observation of the entire small intestinal area. Consequently, several clinical trials have been carried out. However, it is difficult to use such endoscopes in patients who suffer from intestinal obstruction and adhesion. We have therefore developed an endoscope that can be used in patients who suffer from these problems; it consists of an ileus tube and an optical fiberscope. When this endoscope is removed from the body at a constant speed, the entire small intestine can be observed via control of the balloon internal pressure of the ileus tube. In a previous study, we performed experiments in which an ileus tube that was inserted in a small intestine model made of silicon was pulled out, and confirmed that the control device containing an industrial cylinder could maintain a constant balloon internal pressure to pull out the ileus tube at a constant speed. On the other hand, when a medical syringe was introduced in the control device, the problem of excessive capacity occurred possibly because of the large size of the syringe. In this study, we developed a device for controlling the internal pressure of the balloon using a small medical syringe, and verified its control performance.
  • 遠藤 光史, 青木 達哉, 土田 明彦, 宇田 治, 増原 章, 小柳 泰久, 林 徹, 新妻 知行, 調 進一郎
    日本臨床外科医学会雑誌
    1997年 58 巻 6 号 1378-1382
    発行日: 1997/06/25
    公開日: 2009/02/10
    ジャーナル フリー
    気管支嚢胞は縦隔または肺内に生じることが多く,先天性の気管原基の迷入により発生すると考えられ,後腹膜に発生するものはきわめてまれである.今回,われわれは後腹膜に生じた気管支嚢胞の1例を経験したので報告する.症例は, 61歳女性で腹部超音波検査, CT, MRIにて左副腎近傍に腫瘍を認め,術前では副腎嚢胞の診断を得て,手術を施行した.摘出した嚢胞は, 45×25mm大で,術後病理学的診断にて,気管支嚢胞と診断された.本疾患には特徴的な臨床症状はなく,術前の確定診断は困難であり,病理学的診断に負うところが大きい.また治療は嚢胞切除が最も有効であると考えられる.
  • 三宅 秀則, 西 正晴, 成岡 純二, 余喜多 史郎, 田代 征記, 広瀬 隆則
    日本臨床外科医学会雑誌
    1996年 57 巻 6 号 1476-1480
    発行日: 1996/06/25
    公開日: 2009/02/10
    ジャーナル フリー
    後腹膜に発生した気管支性嚢胞は非常に稀な疾患である.今回われわれは本邦5例目にあたると考えられる1例を経験したので報告する.症例は56歳,女性で心窩部の鈍痛を主訴として来院した.腹部CT, MRI,エコー検査等で後腹膜腫瘍の診断のもと,摘出術を施行した.摘出した腫瘤は10×7.5×3.5cm大で,内部に灰白色で粘稠な160mlの内容液を認めた.組織学的には嚢胞壁は多列円柱上皮で被われ,一部に気管支腺様の腺構造,および島状の軟骨組織が認められ,気管支性嚢胞と診断された.術後経過は良好で術後15日目に退院し,術後1年の現在再発の兆候はない.
  • 磯部 将人, 向谷 充宏, 平田 公一, 浦 英樹, 小出 真二, 湯山 友一, 中村 真孝, 桜井 正人, 星川 剛, 時田 捷司
    日本臨床外科医学会雑誌
    1995年 56 巻 9 号 1913-1917
    発行日: 1995/09/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    気管支痩を合併した極めて稀な肝放射線菌症 (liver actinomycosis) を経験した.症例は56歳,男性.平成5年3月,右側胸壁に皮下膿瘍を形成し,近医にて切開排膿処置を受けたが発熱が持続し,その後も保存的治療にて軽快せず平成6年4月22日,難治性肝膿瘍の診断にて当科入院となった.術前の画像診断では,胸壁,右肺下葉に痩孔を伴った肝膿瘍を認めたほか胸部X線写真にて両肺野に粟粒陰影が認められ,気管支痩を合併した肝膿瘍,多発性肺膿瘍と診断し,同5月18日肝右葉に加え,右肺下葉,右横隔膜の一部を一括切除した.
    病理組織学的にActinomycesの菌塊が同定され,診断が確定した.術後はペニシリンG製剤の投与によって両肺野粟粒陰影の著明な減少がみられた.起因菌を同定できない肝膿瘍症例ではActinomycosisを念頭に置く必要があると考えられた.
  • 堀 晴子, 小野 崇典, 久保田 雅博, 藤野 隆之, 久下 亨, 白水 和雄
    日本臨床外科学会雑誌
    2004年 65 巻 9 号 2502-2505
    発行日: 2004/09/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    症例は50歳,女性.鶏卵大の右臀部腫瘤を自覚.皮膚科を受診しMRI検査で骨盤内腫瘍と診断され当科紹介入院となった.
    大腸内視鏡,注腸造影検査, CT検査で腹膜翻転部付近の直腸右側に8×5×8 cmの腫瘍を認めた.術前診断として脂肪腫,脂肪肉腫,平滑筋肉腫などを考え開腹術を施行した.腫瘍は腹膜翻転部より下方,直腸の右側を中心に存在し比較的容易に切除できた.腫瘍は白色調,弾性硬の球状腫瘤で,病理組織像では線維芽細胞と膠原繊維が主体でありデスモイド腫瘍と診断された.デスモイド腫瘍が直腸近傍に発生し粘膜下腫瘍の形態を呈した症例はわれわれが検索したかぎりではなかった.
  • 町田 彰男, 村上 雅彦, 牧田 英俊, 山崎 智巳, 荒瀬 勉, 草野 満夫
    日本臨床外科学会雑誌
    2002年 63 巻 10 号 2537-2542
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    症例は42歳,男性.心窩部痛を主訴に来院.上部消化管内視鏡検査で十二指腸潰瘍,腹部超音波検査で脾臓に直径1.2cmのhypoechoic massを認めた.脾臓腫瘤に対し精査したところ, CTで脾臓下極に直径1cmのlow density area, MRIではT1強調でiso intensity, T2強調で不均-なlow intensity, Gd造影ではdelayed enhancementされるmassがみられたが,悪性を強く示唆する所見が認められず経過観察とした. 2年3カ月後massは約2.5cm径に増大したため手術目的にて入院.腹腔鏡下脾臓摘出術を行い,病理結果は炎症性偽腫瘍であった.脾腫瘍の確定診断には病理学的検索が必要となることが多く,腹腔鏡下脾臓摘出術は診断・治療の両面からみても有用な手段と思われた.
  • 高山 宗之, 松波 英寿, 山本 哲也, 宮本 康二, 清水 幸雄, 松波 和寿
    日本臨床外科医学会雑誌
    1997年 58 巻 9 号 2106-2109
    発行日: 1997/09/25
    公開日: 2009/02/10
    ジャーナル フリー
    放線菌症による卵管留膿腫に続発した肝放線菌症を経験した.
    症例は63歳女性.約半年前に放線菌による卵管卵巣膿瘍で単純子宮摘出術,両付属器摘出術を施行された.心窩部の圧痛のある腫瘤を自覚し受診した.精査の結果,肝外側区域に発生した胆管細胞癌の疑診のもとに,開腹術を施行した.術中所見,迅速病理検査所見より,肝放線菌症と診断し,肝外側区域切除を施行し,手術当日よりペニシリン系抗生物質の投与を開始した.手術後1年を経過し現在のところ再発を認めていない.既往歴,臨床経過を十分考慮し,本疾患も念頭に置く必要があると考えられた.
  • 西島 弘二, 藤村 隆, 谷 卓, 八木 雅夫, 三輪 晃一
    日本臨床外科医学会雑誌
    1997年 58 巻 12 号 2991-2994
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2009/02/10
    ジャーナル フリー
    腸間膜より発生する原発性腫瘍は比較的稀な疾患であり,なかでも腸間膜線維腫症の報告例は少ない.今回,われわれは,腸間膜線維腫症術後の再発の1例を経験したので報告する.症例は, 36歳の男性で1979年よりWegener肉芽腫症にて治療中であった. 1992年に腸間膜線維腫症に対して当科にて回盲部切除術および小腸切除術を施行した. 1995年4月中旬より臍部右側に卵円形の腫瘤を自覚するようになり,腹部CT検査にて均一に造影される腫瘤が認められ,腫瘍を含め小腸および結腸切除術を行った.病理組織学的所見は著明な膠原線維化を伴う線維芽細胞の増生よりなり,細胞異型は乏しく,核分裂像も認められず,腸間膜線維腫症の再発と診断された.
  • 井内 裕満, 金子 茂男, 徳中 荘平, 八竹 直, 藤沢 真, 村岡 俊二, 高橋 達郎
    日本泌尿器科学会雑誌
    1993年 84 巻 2 号 386-389
    発行日: 1993/02/20
    公開日: 2010/07/23
    ジャーナル フリー
    pelvic fibromatosis は骨盤腔の筋腱組織から発生する稀な良性軟部腫瘍である.
    症例は36歳男性. 1989年6月に右下腹部痛と右下腹部腫瘤を主訴に当科を受診した. 触診上手拳大で圧痛を認めない可動性不良な腫瘤を右下腹部に触れ, 腹部CTおよび腹部超音波検査にて膀胱に接した腹部腫瘤を認めた. 膀胱鏡検査にて膀胱頂部に小指頭大, 非乳頭状腫瘤を認めた. 腹部CT, 超音波検査, 膀胱鏡所見より尿膜管腫瘍を強く疑い, 根治的腫瘤切除術を行った. 病理検査の結果 pelvic fibromatosis と診断した. 本症は高い再発率を示すが, 本例は術後14ヵ月経過したが再発を認めていない. 我々は, 尿膜管腫瘍と鑑別が困難であった非常に稀な pelvic fibromatosis の1例を報告した.
  • 谷口 史洋, 松田 哲朗, 津田 知宏, 相川 一郎
    日本臨床外科学会雑誌
    2003年 64 巻 4 号 974-980
    発行日: 2003/04/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    症例は54歳,男性.進行直腸癌にて骨盤内臓全摘術を施行した.術後経過観察中に,血清CEA値の再上昇を認め, CT検査で脾に2 cmの低吸収域を伴う腫瘍陰影が出現したため,精査目的で入院となった.腹部MRIでT1強調画像(T1WI)上,脾実質と等信号で内部構造不均一な腫瘤像を認め, T2強調画像(T2WI)では低信号を示した.血管造影では異常所見は認めなかった.脾原発の良性腫瘍も考えられたが,直腸癌の孤立性脾転移の可能性も否定できないため脾摘術を施行した.腫瘍は20×18mmの大きさで,被膜形成はなく境界明瞭であった.割面は赤褐色充実性で,内部には星忙状の白色結節を認めた.病理組織学的所見にて病変部は線維芽細胞の増殖とリンパ球,形質細胞の浸潤からなっていた.以上より,炎症性偽腫瘍と診断した.本症は術前診断が困難であり,脾摘せざるをえないことが多い.本邦42例を集計し,文献的考察を加えて報告する.
  • 小坂 錦司, 吉川 和彦, 井上 雅文, 山本 篤, 西村 重彦, 妙中 直之
    日本臨床外科学会雑誌
    2003年 64 巻 3 号 724-729
    発行日: 2003/03/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    症例は63歳,男性. 1998年2月頃より,左上腹部に違和感を認めていた. 1998年3月,他院にて腹部超音波検査を受け,脾臓に腫瘍を指摘された.精査目的にて当院内科に入院した. CTでは脾臓内に石灰化を伴う腫瘍が認められ,辺縁がわずかに造影された. MRIではT1強調像で等信号, T2強調像で低信号の腫瘍であった.血管造影では腫瘍血管はほとんど認めなかった.脾腫瘍の診断のもと, 1999年6月1日,脾臓摘出術を施行した.摘出した脾臓の重量は345gで,割面では6.0×4.0cm大の黄白色で充実性,境界明瞭な腫瘍が認められた.病理組織学的所見では,腫瘍部はヒアリン化を強く伴った,陳旧性の線維性肉芽腫で,所々に形質細胞の集簇がみられinflammatory pseudotumorと診断した.
  • 古川 義英, 浦住 幸治郎, 河原 正典
    日本臨床外科学会雑誌
    2001年 62 巻 11 号 2794-2798
    発行日: 2001/11/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    症例は85歳,男性.右視床梗塞に対する加療中に,特発性血小板減少性紫斑病 (ITP) を発症した.精査での腹部造影CT検査にて,胆嚢に隆起性病変および脾に周囲がわずかに造影され内部がlow densityを呈する腫瘤を認めた. ITPに胆嚢癌を併発していると判断し,脾腫瘤は胆嚢癌の脾転移,血管腫,過誤腫あるいはinflammatory pseudotumorを疑った.術前にγ-グロブリン大量療法を行い,血小板数が上昇した後に,胆嚢摘出,摘脾術を施行した.脾腫瘤は,病理組織学的に線維芽細胞が錯走して,その間に形質細胞を主体とした炎症細胞が浸潤しており,脾原発のinflammatory pseudotumorと診断した.本症は良性疾患であるが,成因はいまだ不明で術前診断も困難である.本邦報告31例を集計し,文献的考察を加えて報告する.
  • 今津 浩喜, 船曵 孝彦, 落合 正宏, 桜井 洋一, 松原 俊樹, 長谷川 茂, 溝口 良順, 黒田 誠
    日本臨床外科学会雑誌
    1998年 59 巻 11 号 2895-2901
    発行日: 1998/11/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    症例49歳,女性.右乳癌にて胸筋温存乳房切除術の既往があり術後経過観察中左鎖骨上窩リンパ節腫大とCEA上昇を認めた.腹部超音波検査上脾門部に径8cm大echolevel不均一なmassを認め精査目的入院.腹部CTで脾臓に14×10×8cm程のmassを認め,造影効果を伴うも正常脾と比較しIow density,腹部MRIで,脾実質と比較しT1強調像上等信号から軽度の低信号, T2強調像で高信号域を伴う低信号, Gd-DTPA T1強調像は動脈優位相で低信号,平衡相で軽度高信号なmassであった.血管造影ではhypovascular tumorであった.画像診断上脾原発よりも転移性腫瘍と診断,脾摘出術施行.切除標本上脾は580gで腫瘍は10×8×6cm大,黄白色で正常脾との境界明瞭.病理組織学的所見にて形質細胞やリンパ球の浸潤を伴う膠原線維の増生を主体とし,血管炎の所見や悪性腫瘍を思わせる細胞も認められずinflammatory pseudotumorと診断した.
  • 迫 裕孝, 阿部 元, 谷 徹, 沖野 功次, 小玉 正智, 中根 佳宏
    日本臨床外科医学会雑誌
    1996年 57 巻 4 号 835-838
    発行日: 1996/04/25
    公開日: 2009/02/10
    ジャーナル フリー
    術後12年目の乳癌胸壁再発例を経験したので報告する.
    症例は52歳,女性で, 1982年10月に右乳癌(t2n1βM0 stage II)にて定型的乳房切除術を施行した.組織型は充実腺管癌で,エストロゲン,プロゲステロンレセプターは共に陽性であった. 1984年7月には両側卵巣摘除術を施行した.術後はTegafurとTamoxifenを投与していたが, 1993年3月に再発の徴候を認めないために中止した.しかし, 2年後の1995年1月より右前胸部に出血を伴うびらんを認めるようになり,精査の結果,右第4, 5肋骨を巻き込む胸壁再発と判明した. CAF療法を1クール施行後の4月に,右第3, 4, 5肋骨を15cmにわたり合併切除する胸壁切除を施行した. 15×8cmの胸壁欠損はマーレックスメッシュと広背筋皮弁で再建した.術後経過順調で, CAF療法2クール施行後に退院した. 1995年8月現在, Tegafur, Tamoxifenを投与しているが,再発は認めていない.
  • 伊佐 勉, 野村 謙, 照屋 剛, 草野 敏臣, 武藤 良弘, 山田 護
    日本臨床外科医学会雑誌
    1994年 55 巻 5 号 1215-1219
    発行日: 1994/05/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    小腸間膜から発生した巨大腹腔内デスモイド腫瘍の1例を経験した.症例は44歳の女性で,急速に増大した腹部腫瘤を主訴に来院した.腹部は膨満しており,臍部を中心に小児頭大の弾性硬,表面平滑で可動性不良な腫瘤を触知した.腹部CT, MRIおよび血管造影等の画像診断にて小腸間膜腫瘍と診断し,開腹手術を施行した.小腸間膜原発の腫瘤(約20×15×13cm, 3,730g)および約50cmの空腸とともに上腸間膜静脈浸潤部を合併切除,左大伏在静脈を用い血行再建を行った.病理組織学的にデスモイド腫瘍と診断され,フローサイトメトリーによる核DNA量定量ではdiploid patternであった.術後経過は良好で30カ月経過した現在,再発の徴候はみられていない.本症は良性疾患とされているが,局所再発率が高く死亡例の報告もあり,積極的な外科治療が必要であると思われた.
  • 呉 成浩, 竹田 伸, 杉本 博行, 金子 哲也, 井上 総一郎, 長坂 徹郎, 木下 朝博, 中尾 昭公
    日本外科系連合学会誌
    2004年 29 巻 5 号 917-922
    発行日: 2004/10/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    症例は67歳, 男性。慢性C型肝炎のため他院通院中, 肝腫瘍を指摘され当院内科紹介受診した。CTにて肝外側区域に6cm大の腫瘍を認め, 手術目的に当科に入院した。術前検査にてリンパ節転移を伴う肝内胆管細胞癌と診断した。長期生存の可能性は低いが, 患者の全身状態が良好で, 単発病変であることから肝左葉外側区域切術術およびリンパ節郭清を施行した。非腫瘍部の肝臓は慢性肝炎から軽度の肝硬変を呈していた。腫瘍は白色調で充実性の腫瘍であった。組織所見はmalignant lymphoma, B cell type, diffuse large cell typeで, 背景に反応性のリンパ球浸潤がみられた。術後の経過は良好で, 術後第14病日目に一旦退院の後, 血液内科にて再入院して補助化学療法 (CHOP) を施行した。術後13カ月経過した現在再発を認めていない。
  • 青木 貴徳, 中西 一彰, 上泉 洋, 高木 知敬, 宮田 睦彦, 山城 勝重
    日本消化器外科学会雑誌
    1996年 29 巻 3 号 727-731
    発行日: 1996年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    胃原発の扁平上皮癌の1例を経験した. 症例は73歳の男性. 主訴は心窩部不快感で, 上部消化管X線造影および内視鏡検査にて, 胃体中下部後壁大轡に2型の腫瘍を認め, 幽門側胃切除D2を施行した. 手術所見は, T3H0P0N1 (+), 肉眼的進行程度IIIaであった. 病理組織所見は腺癌成分を全く認めない扁平上皮癌であった. 深達度はt2 (ss), n0で, 総合的進行程度Ib, 総合的根治度Aであった. 手術後1年3か月経った現在再発の兆候を認めない. 胃原発扁平上皮癌は, 胃癌切除例中0.09%とまれな疾患であり, 文献的考察を含め報告する.
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