【目的】訪問栄養食事指導の高齢糖尿病者への治療効果を検討する. 【方法】実践栄養指導勉強会の管理栄養士に訪問栄養食事指導の実績調査を行い, 訪問栄養食事指導を6カ月以上継続した要介護認定高齢糖尿病症例について前後の血糖管理状況を比較した. 【成績】訪問栄養食事指導の応需は管理栄養士7名 (約10%), 4医療機関 (約9%) のみ. 継続的訪問栄養食事指導在宅症例は計14例 (男5, 女9). 薬物療法推移は, 減量8例 (sign test, p<0.05), 増減なし5例, 増量1例. HbA
1cは, 開始前7.7±1.5%, 3カ月後6.9±1.0% (paired t-test, p<0.05), 6カ月後6.6±1.0% (p<0.01) に改善していた. 【総括】訪問栄養食事指導が要介護認定高齢糖尿病者の血糖管理改善に寄与し, 薬物療法の減量につながることを明らかとした. しかし, 訪問栄養食事指導を行う機関・管理栄養士はまだ少ない.
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