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クエリ検索: "吉田早織"
35件中 1-20の結果を表示しています
  • 右手 浩一
    日本ゴム協会誌
    2004年 77 巻 8 号 278-281
    発行日: 2004年
    公開日: 2007/05/28
    ジャーナル フリー
    Recent progress in supercritical fluid chromatography (SFC) of oligomers and application of the individual oligomer homologs to polymer science are described. First, the feasibility of using a monolithic silica-rod column for the SFC separation of Silicone-OV17, Triton-X100, and isotactic poly(methyl methacrylate) (PMMA) was examined. The monolithic silica-rod column showed higher separation efficiency in the SFC separation of oligomer homologs than conventional columns packed with silica particles (5μm).
    Second, SFC was applied to the analysis of polyprenols extracted from bark, oot, leaf, and seed coat of a rubber-producing plant, Eucommia ulmoides oliver. The analysis clearly showed that the polyprenols from bark consists entirely of poly-cis homologs while those from root and seed coat consist of poly-cis and poly-trans homologs. Both SFC and matrix-assisted laser-desorption ionization mass spectrometry analyses of long-chain polyprenols from the leaves showed good resolution of poly-trans homologs up to 100mer. Third, applications of uniform isotactic and syndiotactic PMMAs obtained by SFC fractionation to the study of molecular weight dependence of diffusion coefficients and to the study of their stereocomplex formation are briefly mentioned.
  • 吉田 早織
    日本アスレティックトレーニング学会誌
    2021年 6 巻 Supplement 号 S10
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/04/08
    ジャーナル フリー
  • 今西 亜友美, 杉田 そらん, 今西 純一, 森本 幸裕
    ランドスケープ研究
    2011年 74 巻 5 号 463-468
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/09/05
    ジャーナル フリー
    In Japan, the public tends to believe that shrine forests are remnant of primary vegetation of a region. However, recent studies show that several shrine forests in Kansai region were once dominated by pine trees. We studied relationship between vegetative landscape of the Kamo-wake-ikazuchi Shrine and resource utilization from the 17th to 18th century. Comparison of old drawings and the historical documents on forest management of the shrine indicated that there were pine, Japanese cedar, Japanese cypress and broad-leaved trees at the precinct and that the neighboring shrine mountains were dominated by pine trees. The historical documents also revealed that 1) trees including Japanese cedar were planted at the precinct for aesthetic purposes, 2) illegal collection of forest resources at the shrine mountains was prohibited, 3) the right of forest resource utilization including loggings were bid, 4) underbrush were cut and collected by shrine families. These results indicated that the shrine mountains were protected not as sanctuaries but as properties of the shrine. Comparison with another shrine indicated that periodical loggings and underbrush cleanings were once common management at shrine forests and pine trees were naturally regenerated by them.
  • 山田 健二, 須藤 明治
    理学療法科学
    2015年 30 巻 4 号 519-521
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/09/03
    ジャーナル フリー
    〔目的〕足把持力と50 m走の疾走速度との関係について明らかにすることを目的とした.〔対象〕健康な男子学生101名を対象とした.〔方法〕足把持力は,足指筋力測定器を用い,片足で椅座位姿勢にて3回行った.50 m走は,裸足と靴の2条件で行い,それぞれ2回行った.〔結果〕靴よりも裸足の疾走速度は大きかった.また,両条件において,足把持力と正の相関関係が認められ,相関係数には条件間で差は認められなかった.〔結語〕足把持力は,疾走能力に重要であり,基礎的な身体づくりに役立つ能力であると示唆された.
  • *竹中 真希子, 辻 宏子
    日本科学教育学会年会論文集
    2021年 45 巻 1
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/12/20
    会議録・要旨集 フリー

    本研究では,生活科に着目し,数理・科学的な視点からの位置付けを行うことを最終的な目標に,先ずは学術研究として提出された小学校生活科の論文がどのような観点で書かれているかを明らかにした.観点は,「背景研究」「理論研究」「実践研究」「教育方法」で,それぞれ下位に科学的・数理的要素を含んでいるかどうかを分類した.2010年から2020年に学術雑誌に掲載された論文51編を対象に調査した結果,科学的要素を含んでいたのは14編であったが,数理的要素は0編であった.今後, これからの教育を考える上で重要なキーフレームとしてのSTEAMと親和性のある生活科について科学的・数理的側面から新たな位置づけを見出していくことで,生活科の新たな学びとカリキュラムの先導的役割を見出すことに繋がると考えられる.

  • 井上 真理子
    森林科学
    2019年 87 巻 41-45
    発行日: 2019/10/01
    公開日: 2019/10/25
    解説誌・一般情報誌 フリー
  • 吉田 早織, 古屋 純一, 戸原 玄
    老年歯科医学
    2022年 36 巻 supplement 号 124-127
    発行日: 2022/03/31
    公開日: 2022/04/28
    ジャーナル フリー

     緒言:進行性核上性麻痺を有する高齢者に対して,摂食嚥下機能の評価と外食を含めた食事支援を行い,食べる楽しみを維持しながら継続的な摂食嚥下リハビリテーションを行った症例を経験したので報告する。

     症例:82歳の女性。進行性核上性麻痺と診断され,約6年後に誤嚥性肺炎にて入院し,主治医から胃瘻を勧められたが経口摂取を継続した。退院後,入居先施設の嘱託医より嚥下機能評価と摂食嚥下リハビリテーションを目的に当科へ依頼があった。口腔内は上下顎義歯が装着されており,近医の訪問歯科により口腔衛生は清潔に維持されていた。口腔機能検査では,舌圧,口腔粘膜湿潤度,舌口唇運動機能,咀嚼能力,咬合力は低下していた。ソフト食を3食経口摂取していたが「形がある物を食べたい」という希望があり,嚥下評価に基づいた段階的摂食訓練により,家族による持ち込みで軟菜一口大レベルの摂食が可能となった。施設と相談のうえ,昼食時に同レベルの食事が提供開始となり,徐々に朝昼2食へ移行した。また,「おいしい外食がしたい」という希望が強く,摂食医療資源マップを活用した外食支援を行うことで外出頻度が向上した。食上げをして半年後,徐々に体幹保持が困難となり頸部固縮を認め,食事は全介助となりむせが増えるようになった。そのため,施設での食事は再度ソフト食へ食下げとなったが,家族の持ち込みと外食によって食べる楽しみを維持している。

  • 生田 啓記, 谷 万喜子, 鈴木 俊明
    日本アスレティックトレーニング学会誌
    2017年 2 巻 2 号 117-123
    発行日: 2017/03/31
    公開日: 2019/05/27
    ジャーナル フリー

    膝関節における運動器疾患では内側広筋の筋緊張低下の改善に難渋する.本研究は循経取穴による鍼刺激が膝関節伸展運動時の大腿四頭筋の筋機能に与える効果を検討した.

    対象は健常者9名とした.課題は経穴刺激(太白穴),非経穴刺激,無刺激とし,膝関節伸展を膝関節屈曲60°,最大随意収縮60%での等尺性収縮で置鍼刺激開始前,開始直後,5分後,10分後,15分後で行い,内側広筋斜頭,内側広筋長頭,大腿直筋,外側広筋の表面筋電図を各3回5秒間計測した.

    経穴刺激群での内側広筋斜頭の筋電図積分値は,置鍼刺激15分後に有意な低下を認めた.

    太白穴を用いた鍼治療では置鍼15分後において内側広筋斜頭の疲労緩和と筋機能向上に対する効果がみられた.

  • 桑原 美香
    日本クリティカルケア看護学会誌
    2015年 11 巻 3 号 57-65
    発行日: 2015/10/01
    公開日: 2015/09/30
    ジャーナル フリー
     本研究はICU 入室患者の身体抑制に影響する看護師の判断要因を明らかにすることを目的とした.参加観察と面接,診療録からデータ収集を行い,質的記述的に分析した.対象者は看護師6名であった.分析の結果,30 のサブカテゴリーから8つのカテゴリーを生成し【ライン抜去や転落につながる動き】【曖昧な意識レベルの中での動き】【予測できない変化していく動き】【病態を理解した対応】【身体抑制の弊害の回避】【身体抑制に対する価値観】【身体抑制に対する患者と家族への思い】【複数の重症患者の管理】これらがICU 患者の身体抑制に影響する看護師の判断要因となっていた.
  • 村上 健太郎
    日本緑化工学会誌
    2024年 49 巻 3 号 272-275
    発行日: 2024/02/29
    公開日: 2024/04/02
    ジャーナル フリー
  • 齊藤 和快, 安斎 健太郎, 岡林 務, 今城 栄祐, 五十子 圭佑, 竹内 真太, 西田 裕介
    理学療法科学
    2020年 35 巻 1 号 33-39
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/02/28
    ジャーナル オープンアクセス

    〔目的〕JリーグのDivision 2に所属するサッカーチームで発生した傷害(外傷と障害)の実態を調査し,その結果を傷害予防の一助とすることを目的とした.〔対象と方法〕対象は2017年から2018年に所属した選手57名で,傷害発生率,受傷状況,傷害のタイプ,受傷部位,重症度を調査した.〔結果〕2シーズンの傷害発生件数は83件であった.練習中の傷害発生率は3.1/1000 phで試合中は10.8/1000 phであった.下肢の傷害が全体の92.8%で,最も多い傷害部位は大腿部であり,筋損傷が多かった.競技復帰までの日数はsevere(29日以上)が最も多かった.〔結語〕サッカー競技において下肢の傷害予防は必須であり,特に選手特性に応じた個別の予防プログラムを確立するだけでなく,競技復帰までの基準を明確化する必要性が示唆された.

  • 桐山 啓一郎, 松下 年子
    総合病院精神医学
    2022年 34 巻 2 号 159-168
    発行日: 2022/04/15
    公開日: 2024/11/22
    ジャーナル フリー

    目的:病棟看護管理者への質問紙調査から一般病棟で身体拘束最小化のために実践されている看護を明らかにする。方法:一般病棟の看護管理者に所属病棟の身体拘束状況と身体拘束最小化活動に関する質問紙調査を実施した。結果:1病棟あたりの平均入院患者数は40.5人で,平均身体拘束数は9.6件であった。身体拘束を終了するためのカンファレンスは,毎日開催か週1回開催に偏っていた。看護体制,夜勤体制,カンファレンス頻度と身体拘束数の間に関連性は認められなかった。身体拘束最小化活動は【離床センサーの活用】,【看護師が居る場所での見守り】,【不必要なルート類の除去】などが行われていた。考察:看護師らはより侵襲性の低い方法で身体拘束最小化に努めようとしていると考えられた。身体拘束最小化のためには,患者のニーズを丁寧にアセスメントする必要があると考えた。

  • 杉浦 克明, 白濱 真友
    日本森林学会誌
    2020年 102 巻 1 号 83-89
    発行日: 2020/02/01
    公開日: 2020/04/01
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は,全国各地で実施されている子ども樹木博士の全国的なプログラムの実施方法や内容を解明し,学童期(発達段階における児童の時期の呼称)を対象とした評価軸を設け,全国的な実施実態について論じることである。本研究では,実施経験のある242機関を調査対象とした記述式アンケートを行った。その結果,全国的な実施傾向は,各機関の事業の一環として,児童に対し樹木の種類や興味・関心を持たせることを主な実施目的とし,公園内の樹種や地域の代表的な樹種で行っていた。よって,よりスケールの大きい森林に直接結び付けることは難しく,工夫が求められる。また,解説者は自前のスタッフが行う場合が多く,参加者を一班10人程度に分けていた。解説樹種は20種とし,時間を90分とする機関が多かったが,50種以上としている場合も見られた。児童期を対象とした効果的な実施には,発達段階を考慮した対応が求められよう。

  • 河内 まき子, 足立 和隆
    Anthropological Science (Japanese Series)
    2024年 132 巻 2 号 55-69
    発行日: 2024年
    公開日: 2025/01/28
    [早期公開] 公開日: 2024/09/28
    ジャーナル 認証あり
    電子付録

    靴やインソールの設計や法医学的応用に役立てることを目的として,日本人青年男性566名の裸足立位時の左右足のフットプリントにつき,計測可能な場合は9つの寸法・角度項目と2示数を,取得可能な場合は3つの形状特徴(最も長い趾,土踏まずの発達度,浮き趾)に関する情報を取得し,これらの分布に関する統計的情報を提供した。調査対象は1970年代前半生まれで,調査時平均年齢は19.3歳であった。本資料の参照データとしての有用性を,計測誤差,対象者の代表性,足寸法の加齢変化と時代変化の観点から検討した。フットプリントの計測項目の計測者内誤差は生体計測による足寸法と同程度であり,本資料の対象者の体格と足サイズの平均値は既存資料と大差なかった。足長と足囲には成人以後の加齢変化が認められないことを確認した。日本人成人男性の足囲には時代変化傾向がなく,足長の時代変化は1980年頃以後に生まれた世代では認められない。以上から,本資料は現在でも参照資料として有用だと考えられる。

  • 日浅 友裕
    Palliative Care Research
    2024年 19 巻 3 号 149-156
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/07/08
    ジャーナル オープンアクセス HTML

    【目的】外来で放射線療法を受けるがん患者の気がかりを測定できるスケール開発を目的とした.【方法】文献検討をもとに項目を精選し,Item-level Content Validity Index(I-CVI)による内容的妥当性の検討でスケール原案を作成した.その後,5施設の外来通院で放射線療法を受けるがん患者400名に無記名自記式質問紙調査を実施し,スケールの信頼性・妥当性を検討した.【結果】探索的因子分析で2因子(がんとともに生きていくことの気がかり,照射生活を送ることの気がかり)9項目が確認された.スケール全体のCronbach’s α係数は0.848, 確証的因子分析における適合度はGFI=0.930, AGFI=0.879, CFI=0.926, SRMR=0.058であった.新版STAI状態不安尺度と相関を認めなかったことから,一定の弁別的妥当性を確認した.【結論】本研究で開発した外来で放射線療法を受けるがん患者の気がかりスケールは,信頼性,妥当性の結果に対しては概ね確認できた.

  • 安藤 滉一, 深町 加津枝, 東 幸代, 高橋 大樹
    ランドスケープ研究
    2020年 83 巻 5 号 485-490
    発行日: 2020/03/31
    公開日: 2020/06/09
    ジャーナル フリー

    In this study, we conducted a survey using the old pictorial maps of Minamikomatsu, in order to identify the land-use, vegetation change, and disaster history situation of the satoyama from the Edo to early Meiji eras. As a research object resource, we used 56 old pictorial maps created from the Edo to early Meiji eras that are stored in Minamikomatsu, Otsu City, Shiga Prefecture. As a result of the analysis, we were able to see it became clear trend showing that wilderness conditions spread around various rivers, lakes, and the lagoon from the Edo to early Meiji eras. These areas also showed evidence of historical flooding, and that they were flooded. In addition, people at the time were taking measures against flood damage by building embankments. Furthermore, since pine trees were distributed along the lakeside and rivers, it was thought that these areas had a natural wilderness environment at that time where pine forests spread out, despite being disturbed by flood damage.

  • 本山 清美, 新開 由紀, 生山 笑, 遠藤 久美
    日本がん看護学会誌
    2020年 34 巻 論文ID: 34_motoyama_20200717
    発行日: 2020/07/17
    公開日: 2020/07/17
    ジャーナル フリー

    研究目的は,外来の診断・治療方針決定時期にがん患者指導管理料2を算定し支援を開始した患者の不安の変化を明らかにすることである.

    対象は診断・治療方針決定時期に支援を開始し,支援開始時・支援中・支援終了時にSTAS-J(以下SJ)を評価した患者である.後方視的に,①患者属性データ②患者と家族の状況③SJの点数④SJの点数変化の影響要因を診療記録から取得した.

    分析はSJの全項目を単純集計し,「患者の不安」の支援開始時と終了時の点数変化に対して,Wilcoxonの符号順位和検定およびFisherのexact検定(有意水準5%)を用い検定を行った.また,SJの変化を視覚化し影響要因を質的に分析した.

    対象は62名(男11:女51)で,平均年齢は55.9歳(31-76)だった.SJが低下したものは85.5%で,支援開始時と終了時の点数に有意差があった(p値<0.001).患者の属性間で有意差はなかった.SJの変化には4つのパターンが観察され,点数が1度も上がらずに下がるパターンが64.5%にみられ,治療の意思決定ができることや治療の開始が点数の低下に多くつながっていた.

    診断・治療方針決定時期は,病状や治療に関する不安が多く,家族の不安もみられるため,患者と家族の不安に対する支援と治療の意思決定支援を確実に行う必要性が明らかになった.また,不安の状況を見極め,早期に専門職種の支援を調整する必要性が示唆された.

  • 杉浦 克明, 吉田 早織, 早川 尚吾
    日本森林学会誌
    2018年 100 巻 2 号 47-54
    発行日: 2018/04/01
    公開日: 2018/06/01
    ジャーナル フリー

     本研究の目的は,小学校で使用されているすべての教科書を対象に,児童が文字として目にする樹種名(木本植物の名前)と樹種名出現頻度(樹種名が登場する回数)を明らかにすることである。教科書に掲載されている樹種名とその出現頻度を把握するために,全国で使用されている文部科学省検定教科書の全学年全教科を対象に,樹種名の抽出と集計を行った。その結果,どの教科に関してもサクラ,リンゴ,カキ等といった身近な樹種や果樹が多いことが明らかとなった。社会科の5年生で唯一森林に関する単元があるが,そこで扱われていたスギやヒノキの出現頻度は高くなかった。樹種名数が多かった上位4教科は国語,生活科,社会科,理科であり,樹種名の出現頻度が高かった教科は国語,算数,理科,社会科であった。また,出版社別の樹種名数については,出版社ごとに違いが見られた。さらに,全体的な傾向として第4学年の教科書に樹種名の出現頻度が高い傾向があった。教科書に載っている樹種名は国語,生活科,社会科,理科を中心に私たちの生活の中で目にすることができるものを中心に取り入れられており,生活と連結して考えることを目的としているのだろう。

  • 鳥取県日南町の取り組みを事例として
    井上 真理子, 小菅 良豪
    林業経済
    2023年 76 巻 4 号 2-21
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/08/01
    ジャーナル フリー
    林業の盛んな地域の自然環境を活かして森林教育の取り組みを行っている鳥取県日野郡日南町の事例をもとに、森林教育の実施体制の分析から、森林サービス産業の一つである森林教育の地域社会への影響について考察した。学校教育の目標や内容には自然体験活動が含まれ、地域連携が推奨されている。日南町では、「創造的過疎」の取り組みとして、豊富な森林資源を活かした林業の6次産業化を図る中で、林業大学校開設と「生涯一貫した森林教育」が構想された。2019年度から、町の農林課と町立小学校が連携し、「総合的な学習の時間」などで宿泊体験や林業体験、森林学習が実施されている。日南町の森林教育は、農林課と林業大学校が主体となり、学校のニーズも反映しながら、地域の人材育成を共通の目標に学校と連携した活動を展開している。森林・林業分野が学校教育と人材育成をつなぐコーディネートの役割を担うことで、森林教育の実施を通じた地域振興の可能性が考えられる。
  • 吉川 正人, 八木 正徳
    日本森林学会誌
    2024年 106 巻 9 号 263-270
    発行日: 2024/12/28
    公開日: 2025/03/13
    ジャーナル オープンアクセス
    電子付録

    古くからある社叢は地域の潜在自然植生を示す緑地として重要視されているが,必ずしも手つかずの状態で持続してきたわけではない。本研究では,東京都にある大國魂神社の社叢において毎木調査を行い,1686年以降6時期の調査資料を比較することで,江戸時代から現在までの樹種構成の変化を本数レベルで明らかにした。大國魂神社では,江戸時代前期以降,隣接する崖線林の構成種であるケヤキの大径木が生育していたが,樹木本数としてはスギが大半を占めていた。本地域の気候的な極相をなすシラカシなどは選択的に伐採された記録があり,過去に常緑広葉樹が優勢な時期は認められなかった。1970年までにスギが一斉に枯死した後は,ケヤキとムクノキを主とした落葉広葉樹の成長によって回復が進んでいた。以上から,大國魂神社の社叢では,崖線林という土地的な極相の要素を保持しつつ,スギの植栽によってシラカシなどの常緑広葉樹林への遷移が抑制されて成立したものと考えられた。

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