セルロース、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、Hemophan, EVAL, PNQNA (B2, BK), PS., PEPA, PAN, ポリアミド膜の臨床使用前と4時間透析後の膜表面及び破断面構造をSEM観察し比較した。セルロース、セルロースジアセテートやHemophanは均一構造で, 表面は比較的滑面構造を呈していたのに比べ、セルローストリアセテートでは、破断面の血液側にporous構造を認め表面も比較的粗面構造であった。付着物はセルロースで多く、血小板や白血球などの付着が認められた。他の3膜は、薄い蛋白層と思われるものに覆われ所々血小板の付着のみが観察された。EVALでは従来報告したように付着物は少なかった。PMMA (B2, BK)では、B2で血液有形成分の付着物が観察されたのに対してBKではほとんど認められなかった。PS, PEPA, PAN, の膜構造はマクログラジュエント、ポリアミド膜はマクロボイド構造が破断面で観察され、表面構造は粗面構造で類似していた。
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