空気または窒素とともに密封した米に
60Co-γ線を0.5~400.0×10
4r照射し, 室温で1年半保蔵して, その外観, 食味および水分と脂肪の変化を追跡して最適線量を探索した。40.0×10
4r以上では照射直後にすでに黄褐色に着色した。保蔵中, 低線量ではかび, 虫が発生したが40.0×10
4r以上では抑制され, 窒素中では多少好結果が得られた。飯の食味は4.0×10
4r以下では良好であるが, それ以上では低下した。脂肪の特数は照射直後および半年後ともに照射の影響は認められなかったが, 1年半後には高線量のものほど大きく変化し, この傾向は玄米より白米のほうが著しかった。
したがって, 保蔵には玄米に4.0~10.0×10
4r程度の照射が有利である。
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