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クエリ検索: "心嚢水"
1,911件中 1-20の結果を表示しています
  • 矢野 修一, 小林 賀奈子, 加藤 和宏, 斉藤 慎爾
    結核
    2003年 78 巻 5 号 407-410
    発行日: 2003/05/15
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    症例は81歳男性。平成13年12月, 大量の
    心嚢水
    貯留による心タンポナーデ症状にて他院入院。喀痰の結核菌PCR陽性であったため, 平成14年1月, 当科紹介入院。当科入院後,
    心嚢水
    試験穿刺を2回施行したが,
    心嚢水
    中ADA値はそれぞれ37IU/l, 47IU/lと低値で,
    心嚢水
    の結核菌塗抹・培養・PCRともに陰性であった。また喀痰の結核菌塗抹・培養・PCRも陰性であったため外来にて経過観察とした。しかし, 同年3月初旬より38~39℃の発熱出現し
    心嚢水
    も増加した。
    心嚢水試験穿刺にて心嚢水
    のADA値は701U/lと増加し, 喀痰PCR・培養ともに陽性となった。発疹等のため治療も順調ではなかったが, 治療後約2カ月半で
    心嚢水
    はほぼ消失した。本例は初診時,
    心嚢水
    貯留を認めるのみで肺野病変がはっきりしなかったため結核の診断までに時間を要した。
  • 酒井 祐輔, 中尾 心人, 荒川 総介, 鈴木 悠斗, 藤田 浩平, 村松 秀樹
    肺癌
    2019年 59 巻 5 号 482-486
    発行日: 2019/10/20
    公開日: 2019/10/30
    ジャーナル オープンアクセス

    背景.ペムブロリズマブ投与後に,pseudo-progressionやmixed responseなどの反応パターンを示しながら心タンポナーデを発症した症例の報告は少ない.当院にてペムブロリズマブ投与後に心タンポナーデを呈し,心嚢ドレナージを施行した症例を4例経験した.症例.症例は67~79歳のIV期非小細胞肺癌患者で腺癌が3例,扁平上皮癌が1例であった.ペムブロリズマブ投与後,4例中2例は原発巣縮小を維持しながら

    心嚢水
    のみ増悪を認めた.1例は
    心嚢水
    が増加する一方で,同時期に原発巣が縮小しており,mixed responseを示した.残りの1例は原発巣増大とともに
    心嚢水
    が増加し,心嚢ドレナージ後の経過観察中に原発巣の縮小を認め,
    心嚢水
    の再貯留もなかったことからpseudo-progressionを起こしたと考えられた.4例中3例でペムブロリズマブ投与前に
    心嚢水
    の貯留を認めていた.結論.ペムブロリズマブ投与後に著明な
    心嚢水
    貯留を認めた症例を4例経験した.貴重な経験と考え,報告する.

  • 近藤 晴彦, 浅村 尚生, 呉屋 朝幸, 土屋 了介, 成毛 韶夫, 末舛 恵一, 野口 雅之, 松野 吉宏, 山岸 紀美江, 上井 良夫
    肺癌
    1990年 30 巻 4 号 497-503
    発行日: 1990/08/20
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    肺癌切除術中認められた
    心嚢水
    の細胞診陽性例が持つ臨床的意義を明らかにするため, 当科において術中
    心嚢水
    細胞診を施行した81例において検討を行った.
    心嚢水
    細胞診陽性例には胸膜播種例が多く, また縦隔リンパ節転移からの逆行性進展と考えられる例も多かった. 陽性例の予後は著しく不良で, 現時点では積極的な外科的治療の意義はないとみなされた.
  • 宇佐美 郁治, 加藤 政仁, 林 嘉光, 黒木 秀明, 花木 英和, 古谷 雅秀, 山田 保夫, 武内 俊彦
    肺癌
    1989年 29 巻 2 号 127-131
    発行日: 1989/04/20
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    癌性心嚢炎に対しcisplatin (CDDP) 局所療法を試みた.超音波ガイド下に軟カテーテルを心嚢内に挿入し, CDDPを25mg-100mg/body注入, 直ちに排液した.5例のうち1回の投与で4例が有効で, 他の1例も2回目の投与で有効であった.副作用は1例でCDDP投与20時間後に不整脈がみられた.心嚢内CDDP濃度は投与直後にピークがみられ, その後徐々に低下した.癌性心嚢炎に対するCDDP局所療法は有効な治療法と考えた。
  • 高畠 裕司, 平井 忠和, 塩谷 謙二, 前川 宗一郎, 吉田 康洋, 池尻 公二
    医療
    1990年 44 巻 4 号 403-406
    発行日: 1990/04/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    症例は, 41才男性. 25才のときより, 心拡大心電図異常を指摘されていたが, 自覚症状はなかつた. 入院時胸部写真でCTR78%, 心電図上I度のAVプロツク, 心室内伝導障害, 心エコー図で大量の
    心嚢水
    , タリウム心筋シンチグラムで前壁のタリウム欠損像がそれぞれ認められた. 心膜生検では, 非特異性活動性心膜炎であつた. 心臓カテーテル検査で左室拡張末期容積125ml/m2, 左室拡張末期圧24mmHg, 駆出分画30%と心機能低下が認められたが, 冠動脈狭窄はなかつた. 心筋生検では, 心筋の線維化が著しかつたが心筋炎の所見はなかつた. 以上より, 本症例は長期にわたる心筋心外膜炎により, 心筋障害が進行し拡張型心筋症に移行したものと考えられた.
  • 小西 満, 佐藤 理仁, 猪熊 茂子, 松原 絵里佳, 大西 香絵, 小林 祥子
    アレルギー
    2013年 62 巻 3-4 号 408-
    発行日: 2013/04/10
    公開日: 2017/02/10
    ジャーナル フリー
  • 山形 美絵子, 眞山 快枝, 池田 啓, 廣瀬 晃一, 中島 裕史
    アレルギー
    2013年 62 巻 3-4 号 408-
    発行日: 2013/04/10
    公開日: 2017/02/10
    ジャーナル フリー
  • 釣木澤 尚実, 押方 智也子, 齋藤 博士, 渡井 健太郎, 南 崇史, 林 浩昭, 谷本 英則, 伊藤 潤, 関谷 潔史, 粒来 崇博, 大友 守, 前田 裕二, 菅野 聡, 中村 陽子, 玉眞 俊平, 下田 拓也, 入江 文, 松本 雄太, 安達 献, 渡部 幸夫, 堀田 綾子, 齋藤 生朗, 秋山 一男
    アレルギー
    2013年 62 巻 3-4 号 408-
    発行日: 2013/04/10
    公開日: 2017/02/10
    ジャーナル フリー
  • 瀧澤 泰伸, 石垣 和慶, 福井 翔一, 瀬戸口 京吾
    アレルギー
    2013年 62 巻 3-4 号 408-
    発行日: 2013/04/10
    公開日: 2017/02/10
    ジャーナル フリー
  • 石川 雅透, 今中 和人, 西村 元延, 荻原 正規, 加藤 雅明, 朝野 晴彦, 横手 祐二, 許 俊鋭, 山田 裕一, 河本 修身, 西村 重敬
    心臓
    2005年 37 巻 1 号 53-57
    発行日: 2005/01/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    症例は60歳の男性.特記すべき既往なし.労作時息切れを主訴に近医を受診.
    心嚢水
    貯留を指摘され利尿剤などの内服にても,
    心嚢水
    の減少傾向なく,当院心臓内科を受診.外来にてアスピリンの内服を追加するも
    心嚢水
    はむしろ増大傾向となり,また息切れも増悪したため,入院となった.諸検査にて原因の特定に至らなかったが,心嚢穿刺・排液にて自覚症状の改善は得られたので一旦退院した.
    しかし3週後に労作時息切れの再燃と,
    心嚢水
    の増加を認めたため,再入院となった.再入院時に穿刺した
    心嚢水
    でもアデノシンデアミナーゼ(ADA)が高値を示す以外に有意な所見はなかった.再入院3週目より起坐呼吸となり,数日後タンポナーデの状態に陥った.
    心嚢水
    にフィブリンが多く,穿刺・排液が十分できないうえ,原因の特定も有効な治療方針決定も困難であったため,外科的に心膜切除,タンポナーデ解除を行った.
    切除した心膜の病理検査にて結核性心膜炎の診断となり,抗結核療法を開始した.抗結核療法の反応性は良好であり,症状や炎症所見は著明に改善した.術後1年を経た現在も再発なく元気に社会復帰している.
    心タンポナーデを繰り返し,重篤な状態に陥り,心膜切除によって診断・治療が可能となった結核性心膜炎の1例を経験した.本症例では
    心嚢水
    のADA値以外に結核を疑う所見に乏しく,診断・保存的治療は非常に困難であり,示唆に富むと思われるので報告した.
  • 小河 純, 山内 康照, 木下 朋幸, 熊谷 正純, 熊谷 二朗
    医学検査
    2022年 71 巻 2 号 318-323
    発行日: 2022/04/25
    公開日: 2022/04/25
    ジャーナル フリー HTML

    【はじめに】不整脈治療としてのカテーテルアブレーション(CA)の合併症の1つに

    心嚢水
    貯留がある。外来やCA後に
    心嚢水
    の有無を確認することは多くの施設で行われているが,CA直前に確認している施設は多くはない。今回我々は,CA直前に
    心嚢水
    の確認を行うことの有用性を検討したので報告する。【対象と方法】対象は2019年4月から9月にCAを施行した連続327例(平均年齢64.0歳,男性230名)。CA直前と直後に経胸壁心エコーにて
    心嚢水
    の有無を確認した。術後に
    心嚢水
    を認めた48例を,CAの前後で
    心嚢水
    の量が変化しなかった群(変化なし群)24例と新規に
    心嚢水
    を認めた群(新規貯留群)24例に分類し,血圧低下,ICUへの転棟,心嚢穿刺の有無,入院の延期といったイベントの発生について,Χ2独立性の検定を用いて検討した。【結果】イベントの発生件数(イベント内容の重複あり)は,変化なし群が3例(血圧低下3例,ICU転棟2例,穿刺0例,入院延期0例),新規貯留群が10例(血圧低下5例,ICU転棟8例,穿刺3例,入院延期8例)で,新規貯留群が有意に高値を認めた(p < 0.05)。【考察】
    心嚢水
    の貯留に関しては少量でも血圧低下などにつながることがある。しかし,直前に確認をしておかないと,CAによって貯留した
    心嚢水
    かはわからない。CA直前に
    心嚢水
    の有無を確認しておくことで,術中や術後の血圧低下などの原因が,CAによる
    心嚢水
    貯留であるかの鑑別に有用であると考えられる。

  • 上 奈津子, 川端 英孝, 上野 貴史, 平田 勝, 田中 潔
    日本臨床外科学会雑誌
    2002年 63 巻 7 号 1658-1661
    発行日: 2002/07/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    癌性
    心嚢水
    の貯留による心タンポナーデは,迅速な対応を要するoncologic emergencyである.進行再発乳癌症例で,癌性
    心嚢水
    による心タンポナーデは2%と報告され稀ではなく,突然死を回避すべく常に念頭においた診療,類似した症状を呈する他の病態との的確な鑑別が要求される.エコー画像検査で診断は容易である.症状・徴候の観察や胸部レントゲン写真のみでは癌性リンパ管症・癌性胸水のみと誤診する可能性がある.初期治療は経皮的心嚢穿刺排液で,続けて癒着術および全身化学療法を行う.われわれは再発乳癌の3症例で,癌性
    心嚢水
    による心タンポナーデを経験し,心嚢穿刺排液と癒着術を行い, 2例ではその後,全身化学療法を施行し,
    心嚢水
    の制御と効果的な延命を得た.
  • 原田 敬, 大江 春人, 坂井 秀章, 室屋 隆浩, 大江 宣春, 宮本 正史, 宮原 嘉之, 河野 茂
    心臓
    2000年 32 巻 12 号 961-966
    発行日: 2000/12/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    妊娠39週の27歳女性,妊娠前より血圧高値を指摘され,31週までは近医産婦人科にて管理され,経過良好であった.しかし,その後通院中断し,子癇発作で入院となる.子宮内胎児死亡,常位胎盤早期剥離の疑いで緊急帝王切開が施行された.入院時より全身浮腫,心拡大,肺うっ血が著明であり,利尿薬を使用されていたが,1週間後も胸部X線の改善が得られないため当科紹介となる.紹介時血圧140/100mmHg,脈拍100/分であり,心胸郭比は68%であった.心エコーで大量の
    心嚢水
    を認め,ただちに心嚢ドレナージを施行し,その後は尿量が増加し,全身状態も改善した.血清のウイルス抗体(コクサッキー,エコー)は陰性で,心嚢液は淡黄色透明であり,漏出液であった.正常妊婦でも,妊娠後期になると約20-40%は心エコーで
    心嚢水
    貯留を認め,通常は分娩後自然に消失するという.また,高血圧妊婦や,体重コントロール不良例では,その頻度も増加し,時には心タンポナーデを呈することもあり,死亡例も報告されている.本症例も,妊娠後期の生理的
    心嚢水
    貯留が,不適切な管理のため増悪し,心タンポナーデを呈してきたものと思われる.診断は困難でなく,発見すれば予後良好であり,周産期の心不全の一因として,循環器医,産婦人科医ともに留意すべき病態と思われたので報告した.
  • 松井 愼一郎, 竹田 勇輔, 一色 佑介, 山崎 敦子, 中尾 三四郎, 高石 浩司, 永尾 侑平, 長谷川 渚, 東ヶ崎 絵美, 清水 亮, 川尻 千華, 酒井 紫緒, 三村 尚也, 武内 正博, 大和田 千桂子, 堺田 恵美子, 井関 徹, 今留 謙一, 中世古 知昭
    臨床血液
    2016年 57 巻 5 号 624-629
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/06/04
    ジャーナル 認証あり
    症例は23歳女性。持続する発熱,息切れを主訴に受診。CTにて著明な
    心嚢水
    貯留,肝脾腫,軽度の頸部・縦隔リンパ節腫脹があり,EBV抗体価異常,血中EBV-DNA高値から,慢性活動性EBウイルス感染症(CAEBV)と診断した。末梢血リンパ球におけるEBV感染細胞はCD4+T細胞であった。Prednisolone, etoposide, cyclosporineによる治療を開始し,熱型,
    心嚢水
    貯留は改善したが,血中EBV-DNAの改善を認めなかったため,フルダラビン,メルファランによる前処置後EBV未感染のHLA一致同胞ドナーより同種末梢血幹細胞移植を施行した。皮膚急性移植片対宿主病(grade 2)を発症したが移植後経過は順調であり,移植後98日目に末梢血EBV-DNAは陰性化し,全身状態良好で無病生存中である。CAEBVはT細胞やNK細胞にEBウイルスが持続感染して発症する予後不良な疾患であり,早期に適切な治療を行い,同種造血幹細胞移植を考慮することが必要である。CAEBVは
    心嚢水
    貯留を主症状として発症することもあり,注意すべき徴候であると考えられる。
  • 臼井 英祐, 宮本 貴庸, 川初 寛道, 宮崎 亮一, 山口 徹雄, 原 信博, 小西 裕二, 田尾 進, 柳下 敦彦, 梅本 朋幸, 鈴木 篤, 山内 康照, 尾林 徹
    心臓
    2014年 46 巻 12 号 1577-1583
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/12/15
    ジャーナル フリー
     76歳男性. 連合弁膜症, 慢性心房細動に対し大動脈弁置換術, 僧帽弁形成術, 三尖弁輪縫縮術, 両房MAZE手術および心外膜側肺静脈隔離術を施行. 術後早期から大量の胸水貯留と炎症反応の持続高値を認めた. 利尿薬投与と頻回に胸水穿刺と排液を行うも胸水貯留は改善しなかった. 結核を含む感染症, 悪性腫瘍, 膠原病性胸水は否定的であり, 臨床経過から心膜切開後症候群 (post-pericardiotomy syndrome ; PPS) に伴う炎症性胸水と診断した. 術後6カ月目より開始した非ステロイド性抗炎症薬は一時的に有効であったが, 術後8カ月目から胸水の再貯留と
    心嚢水
    貯留を認めた. β遮断薬, アンジオテンシン変換酵素阻害薬, フォスフォジエステラーゼⅢ阻害薬による内科的薬物治療を強化するも胸水管理は困難であった. 初日のみコルヒチン1.0mg/日を投与し, 翌日よりコルヒチン0.5mg/日の投与を継続したところ, 胸水・
    心嚢水
    は著明に減少した. コルヒチン投与を継続し外来で経過観察中であるが, 胸水・
    心嚢水
    の再貯留はなく経過は安定している. PPSは比較的稀な病態であるが, 心臓手術後難治性の胸水,
    心嚢水
    の治療に難渋することも少なくない. 近年の無作為割り付け試験においてPPSの予防におけるコルヒチンの有効性が示されている. PPSに対する治療としてコルヒチン投与の有効性を示唆する症例を経験したので文献的考察を含めて報告する.
  • 山本 秀也, 林 康彦, 岡 裕三, 住居 晃太郎, 谷口 千恵, 前田 康雄, 花田 尚, 渡辺 光章, 土谷 太郎
    心臓
    1992年 24 巻 9 号 1050-1055
    発行日: 1992/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    症例は53歳男性.梗塞発症3時間後に左回旋枝(Seg.13)の閉塞に対してウロキナーゼを急速静注後,PTCAを施行し再開通に成功した.しかし,翌日から発熱,胸部誘導で広範なST上昇,心エコー図で中等量の
    心嚢水
    を認めた.切迫心破裂,心不全の徴候は認めず,心膜炎と考えプレドニゾロンを投与し解熱したが,
    心嚢水
    は減少しなかった.第17病日頃から空咳と共に再び発熱,遷延性心膜炎,胸膜炎が出現した.アスピリンを投与したところ症状は軽快した.
    梗塞早期の
    心嚢水
    貯留は切迫心破裂,心不全,心膜炎とその鑑別は重要である.さらに,近年,血栓溶解療法が盛んに行われ,血性
    心嚢水
    貯留を生じることも報じられている.
    一方,Dressler症候群は心筋梗塞後2~10週後に発熱,心膜炎,胸膜炎などを生じ,しばしば再発することで,梗塞早期心膜炎とは異なるものとして知られている.しかし,Dressler症候群について一定の見解は得られてなく,その存在を疑問視する説も多くみられる.
    本症例は後壁梗塞例であり,血栓溶解療法後からこのように発熱,胸部誘導上広範なST上昇,著明な
    心嚢水
    貯留を伴う心膜炎を呈したこと,心不全の合併なく慢性期に胸水貯留をきたした点で興味深く,比較的まれであると考えられた.そこで,Dressler症候群や血栓溶解療法に関する文献的考察を加え報告した.
  • 油谷 伊佐央, 中村 翔大, 中田 明夫, 廣田 悟志
    心臓
    2020年 52 巻 7 号 722-726
    発行日: 2020/07/15
    公開日: 2021/07/16
    ジャーナル フリー

     症例1は70歳代後半男性.僧帽弁閉鎖不全症に対して僧帽弁置換術を施行された.約3カ月後に心膜摩擦音を伴う胸痛あり.心エコーにて

    心嚢水
    の増悪を認めた.心嚢穿刺にて血性
    心嚢水
    を認め,ADA高値であった.細胞診では悪性細胞は検出されず.結核性心膜炎として抗結核薬による加療を開始し,速やかに
    心嚢水
    は改善した.

     症例2は70歳代前半男性.虚血性心疾患,心房細動に対して冠動脈バイパス術・肺静脈隔離術・左心耳切除術を施行された.約5カ月後に左胸水の増悪あり,心不全増悪として入院加療を行った.左胸水は漸減したが,経過で右胸水の増悪を認めた.右胸膜生検にて抗酸菌が検出され,結核性胸膜炎と診断した.

     開心術後の肺外結核発症は稀であるが,人工心肺使用は細胞性免疫低下を生じ,結核の発症要因になり得る.術後慢性期に増悪する

    心嚢水
    ・胸水貯留を認めた場合,結核を念頭に置いて精査することが望ましい.

  • 柴田 和彦, 金森 一紀, 吉見 雄三, 飯岡 壮吾, 藤村 政樹, 松田 保
    肺癌
    1997年 37 巻 7 号 1017-1022
    発行日: 1997/12/20
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    69歳, 男性.大量
    心嚢水
    貯留のため入院.心嚢穿刺, 心膜生検で癌性心膜炎と診断, 原発巣は左上葉の肺癌と考えられ, T4N3M0, stage III Bと診断された.心嚢ドレナージ, 心嚢内抗癌剤注入, CDDP, VDS, MMC併用による全身化学療法3コースによって, 部分寛解を得, 以後病変の進行を認めなかった.初診から3年後に原発巣の増大を認め, リンパ節転移,
    心嚢水
    の再発や他臓器転移を認めないことから, salvage surgeryとして左上葉切除術を施行した.病理組織所見は低分化腺癌で形態的に3年前の心膜生検の際の腫瘍細胞と共通性が見られた.リンパ節, 心膜には腫瘍の残存を認めなかった.
  • 七里 守
    心臓
    2007年 39 巻 11 号 1014
    発行日: 2007/11/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
  • 釜田 康行, 岩本 雅弘, 吉尾 卓, 岡崎 仁昭, 簑田 清次
    アレルギー
    2009年 58 巻 3-4 号 440-
    発行日: 2009/04/30
    公開日: 2017/02/10
    ジャーナル フリー
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