大阪府における河川水質及び底質中のポリ塩化ジベンゾ-p-ジオキシン (PCDDs) , ポリ塩化ジベンゾフラン (PCDFs) 及びコプラナーポリ塩化ビフェニル (Co-PCBs) の分析を行い, 濃度分布を調査した。淀川, 神崎川, 寝屋川, 大和川及び泉州諸河川の各水域において, 水質と底質の濃度範囲や同族体プロフィールなどの特徴について明らかにした。水質, 底質に加え, 粒子状及びガス状の環境大気, 排ガス及び農薬等の同族体組成について, 主成分分析を行い, 主成分1が燃焼及び農薬 (PCP) , 主成分2が粒子状成分及びガス状成分に起因する成分と考えられた。高塩素化のPCDD/PCDFsの組成が高い地点の底質について, 大気中のダイオキシン類, 特に粒子状物質の影響が強いことが示唆された。また, PCP農薬の影響の強い地点も示された。
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