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クエリ検索: "慢性活動性EBウイルス感染症"
288件中 1-20の結果を表示しています
  • 湯川 尚哉, 久保 伸夫, 中江 香, 辻 裕之, 藤本 幸子, 中野 崇秀, 谷内 昇一郎, 山下 敏夫
    喉頭
    2004年 16 巻 1 号 56-59
    発行日: 2004/06/01
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    We initially report a 14-years old female case with chronic activity EB virus infection (CAEBV), suffered from dyspnea caused by proliferative granulation of bilateral vocal cords and supra glottic region.
    CAEBV is in the condition which the activity of EB virus infection maintains over several months or more, and the number of EB virus infected cell or the amount of EB virus genemes is increasing. In this case, EBERI positive and granzyme B positive cells were varified by in situ hybridization, and diagnosed as NK cell dominant CAEBV.
    CAEBV is the latest recognized EB virus related disease and doesn't established diagnostic standard. In cases of recurrent infectious mononucleosis and/or mosquito allergy, we need to consider to this disease.
  • 渡辺 浩良, 阿部 孝典, 河野 嘉文, 中川 竜二, 岡本 康裕, 高上 洋一, 黒田 泰弘, 井上 雅美, 河 敬世
    日本小児血液学会雑誌
    1998年 12 巻 1 号 42-47
    発行日: 1998/02/28
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    難治性
    慢性活動性
    EB
    ウイルス感染症
    (chronic active Epstein-Barr virus infection; CAEBV) の10歳男児例を報告した.発熱, 顔面腫脹, 慢性副鼻腔炎, 肝機能障害を伴う肝脾腫および難治性下痢を認めCAEBVと診断した.抗ウイルス剤, high-dose γ-globulin, interferon-α, interleukin-2およびVP-16の投与に抵抗性で, 心タンポナーデや心室頻拍へと進行した.ステロイド剤 (ス剤) の投与を開始後, 不整脈の消失および心嚢液減少を認め, 心機能は末期まで保たれていた.しかし他の全身症状は改善なく, 入院約1年後に肝不全のため死亡した.ス剤の有効性が心病変に限られることから, 心病変とその他の病変との病態の違いが示唆された.
  • 通堂 満, 森口 寿徳, 中山 弘, 田澤 煕, 井上 雅美, 河 敬世
    臨床血液
    1995年 36 巻 3 号 218-223
    発行日: 1995年
    公開日: 2009/04/25
    ジャーナル 認証あり
    症例は18歳男性。1カ月以上続く39°Cの発熱と著明な肝脾腫,汎血球減少のため入院。骨髄,肝生検などから悪性組織球症,悪性リンパ腫,血球貪食症候群は否定され,その特徴的な臨床症状とEBウイルスに対する通常みられない抗体反応(VCA-IgG抗体×2,560, EA-IgG抗体×1,280)およびPCR法により末梢血単核球にEBウイルスDNAが強陽性に証明されたことから
    慢性活動性
    EB
    ウイルス感染症
    と診断した。末梢血には顆粒リンパ球が相対的に増加しており,表面抗原はCD 3 (-), CD 56 (+), IL-2 Rβ (+)のNK細胞タイプであった。このクロナリティの検討で,IL-2刺激後の染色体分析では45X, -Yの異常を認め,さらにEBウイルス終末反復配列のサザン解析で単一構造であったことから,顆粒リンパ球の単クローン性増殖が示された。EBウイルス感染とNK型顆粒リンパ球増多症もしくはNK細胞白血病の強い関連が示唆される。
  • 高橋 宏征, 米田 大介, 栁澤 健二, 加賀谷 真起子, 髙橋 博之
    日本皮膚科学会雑誌
    2017年 127 巻 4 号 615-620
    発行日: 2017/04/20
    公開日: 2017/04/20
    ジャーナル 認証あり

    31歳,女性.初診の3カ月前に顔面浮腫が出現し,難治のため当科紹介となる.顔面の浮腫および下腿の紅斑を認めたが血液検査では著明な異常はなく,CTにて軽度の胸水と脾腫を認めたが確定診断には至らず.その後,発熱や汎血球減少が出現し血球貪食症候群を疑い再度精査したところ血中EBウイルス抗体価とDNAの上昇および皮膚組織でEBER-ISHが陽性を認めたため

    慢性活動性
    EB
    ウイルス感染症
    と診断した.成人においても難治性顔面浮腫に遭遇した際は本症も考慮し,EBウイルスの精査が必要と思われた.

  • 吉見 祐輔, 末松 篤樹, 久田 敦史, 高松 悠樹, 丹羽 一貴, 横江 正道, 野口 善令
    日本内科学会雑誌
    2012年 101 巻 8 号 2298-2300
    発行日: 2012年
    公開日: 2013/08/10
    ジャーナル フリー
    15歳の男性が4カ月持続する発熱を主訴に受診した.発熱,リンパ節腫張,肝脾腫から
    慢性活動性
    EB
    ウイルス感染症
    (Chronic Active EB virus infection:CAEBV)を疑い,末梢血EBウイルスDNA定量を行ったところ高値であった.さらに骨髄,肝臓,頸部リンパ節の生検組織にEBウイルス感染リンパ球の浸潤を認めCAEBVと診断した.不明熱の原因疾患としてCAEBVは重要であり末梢血EBウイルスDNA定量が有用と考えられた.
  • 石原 重彦, 原 純一, 多和 昭雄, 河 敬世
    臨床血液
    1996年 37 巻 4 号 280-287
    発行日: 1996年
    公開日: 2009/04/28
    ジャーナル 認証あり
    本邦における
    慢性活動性
    EB
    ウイルス感染症
    (CAEBV)の実態と顆粒リンパ球増多症(GLPD)へのEBウイルスの関与の有無を知る目的でアンケート調査を行った。CAEBV 17例中9例で合併症としてGLPDなどのリンパ網内系疾患が観察され,すでに死亡している9例中6例の死因がリンパ網内系疾患であった。一方,GLPD 72例中43例がCD3陽性で,27例がCD3陰性であった。CD3陰性群では7例中6例で,陽性群でも4例中1例で末梢血単核球中にEBVDNAが検出された。このようにCAEBVから種々のリンパ増殖性疾患が続発するが,CAEBVと呼称できる病期を認めないGLPDにもEBVDNAが検出されうる。EBウイルスは種々の増殖性疾患の発症に関与するが,EBV陽性リンパ増殖性疾患という共通の表現型をとる場合でもその過程にはCAEBVと呼称できる病期を含む場合と含まない場合のあることを示唆する。
  • 宮本 直樹, 永山 亮造, 細井 仁, 若島 将伸, 滝川 一, 三宅 和彦, 山中 正己, 志賀 淳治
    日本消化器病学会雑誌
    1998年 95 巻 8 号 905-909
    発行日: 1998年
    公開日: 2008/02/26
    ジャーナル フリー
  • 五百井 彩, 佐藤 真穂, 中西 達郎, 辻本 弘, 樋口 紘平, 清水 真理子, 澤田 明久, 安井 昌博, 井上 雅美
    日本小児血液・がん学会雑誌
    2018年 55 巻 1 号 23-27
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/06/19
    ジャーナル フリー

    慢性活動性Epstein-Barrウイルス感染症(chronic active EBV infection; CAEBV)による血球貪食性リンパ組織球症(hemophagocytic lymphohistiocytosis; HLH)の8歳男児を報告する.ステロイド治療や多剤併用化学療法に不応でHLHの病勢が抑えられず当院へ転院した.化学療法を工夫してもなお病勢は悪化した.母親からの緊急末梢血幹細胞移植(peripheral blood stem cell transplantation; PBSCT)を施行した.移植前処置後解熱し,全身状態は改善した.移植後18日目に完全キメラを確認し,EBV-DNA量は正常化して寛解に至った.CAEBVによるHLHに対してステロイドや多剤併用化学療法が無効の場合,速やかに造血幹細胞移植を決断すべきである.

  • 黒田 格, 犬飼 岳史, 野口 佐綾香, 赤羽 弘資, 薬袋 周, 本名 浩子, 広瀬 衣子, 合井 久美子, 中澤 眞平, 杉田 完爾
    日本小児血液学会雑誌
    2008年 22 巻 3 号 156-160
    発行日: 2008/06/30
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    慢性活動性エプスタイン・バールウイルス (EBV) 感染症 (CAEBV) は予後不良な疾患であり, 根治療法として同種造血幹細胞移植 (allogeneic stem cell transplantation, allo-SCT) が行われている.われわれはT細胞感染型のCAEBVと診断した患児に対して reduced intensity stem cell transplantation (RIST) を行ったので報告する.症例は9歳男児で, 発熱と肝脾腫を主訴に受診し, 血清中に高レベルのEBVゲノムを検出してCAEBVと診断した.HLA完全一致の母親をドナーとして, Fludarabine (30mg/m2/day × 4days), Melphalan (70mg/m2/day × 2days), horse antithymocyte globulin (10mg/kg/day × 2days) で前処置を行い, 骨髄有核細胞数3.3 × 108/kgを輸注した.移植片対宿主病 (GVHD) 予防はCyclosporine Aと短期Methotrexateで行った.生着は順調でday17に好中球500/μl以上, day 21に網状赤血球1.0%以上, day24に血小板5×104/μl以上となり, day105に異性間FISH解析で完全キメラを確認した.II度の急性GVHDの発症とともに肝脾腫が急速に消失し, その後にEBVゲノムは陰性化した.CAEBVにおいて, RISTは安全性が高く有効な治療法であると考えられる.
  • 木村 宏
    日本造血細胞移植学会雑誌
    2021年 10 巻 2 号 87-93
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/04/15
    ジャーナル フリー

    慢性活動性
    EB
    ウイルス感染症
    は,EBVがT細胞あるいはNK細胞に潜伏感染し,クローナリティを持って増殖,臓器に浸潤し,多彩な症状を呈する難治性疾患である。予後は,概して不良で,無治療の場合には,臓器合併症・急性転化により死に至ることが多い。筆者らは,
    慢性活動性
    EB
    ウイルス感染症
    患者に対して大規模な網羅的遺伝子解析を行い,1)生殖細胞列の変異はほとんど認められないため原発性免疫不全症が潜んでいる可能性は低いこと,2)EBV感染細胞では,DDX3X,KMT2Dなどのドライバー遺伝子変異が認められ,経時的に観察できた例では,EBV感染細胞のクローン進化が確認されること,3)高率に欠失ウイルスが認められ発症に関与している可能性があること,を明らかにした。本稿では,これら遺伝子解析によって解明されつつある
    慢性活動性
    EB
    ウイルス感染症
    の発症病理と,診断・治療に関わる最新の知見について概説する。

  • 上田 三穂, 小林 裕, 吉森 邦彰, 高橋 由布子, 近山 達, 池田 元美, 魚嶋 伸彦, 木村 晋也, 田中 耕治, 和田 勝也, 小沢 勝, 近藤 元治, 河 敬世, 井上 雅美
    臨床血液
    1997年 38 巻 8 号 657-662
    発行日: 1997年
    公開日: 2009/04/28
    ジャーナル 認証あり
    Chronic active Epstein-Barr virus infection(以下CAEBV)の経過中にEBV感染T細胞の腫瘍化を起こした1例を経験した。症例は20歳女性で発熱,陰部潰瘍,口腔内潰瘍などのベーチェット病様症状で来院した。頚部リンパ節腫脹を認め,生検では炎症性変化であった。EBV抗体価よりCAEBVと診断し,PSL, acyclovirの投与をおこなった。一旦症状は改善したが,発症約10カ月後に汎血球減少を呈し,骨髄にて異常細胞を35%認めた。TCR-β遺伝子の再構成を認めT細胞腫瘍と診断した。化学療法にて骨髄は寛解となったが,全身のリンパ節の再腫脹を認め,約3カ月の経過で治療抵抗性のため死亡した。骨髄中の腫瘍細胞でのEBVのterminal probeを用いたSouthern blottingにてsingle bandが検出され,単クローン性が証明されたことより,EBV感染T細胞の腫瘍化と考えられた。本邦の成人例では稀であり,報告した。
  • 遠藤 哲, 盛 有希, 福士 嗣海, 山口 公平, 佐藤 研, 坂本 十一, 福田 眞作, 和田 龍一
    日本消化器病学会雑誌
    2010年 107 巻 8 号 1312-1318
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    30歳女性.2008年7月,遷延する肝障害の精査加療目的で当科へ紹介入院となった.自覚症状はなく,CTでは肝脾腫を認めたが,リンパ節腫脹は認めなかった.EBV-DNA定量2.9×106コピー/μg DNAと著明に増加しており,加えて,肝生検組織中でEBウイルスが証明されたことより
    慢性活動性
    EB
    ウイルス感染症
    と診断した.患者は2006年5月にも一過性の肝障害で受診しており,原因不明の肝障害の鑑別疾患として
    慢性活動性
    EB
    ウイルス感染症
    は念頭に置くべき疾患の1つと考えられた.
  • 榛沢 理, 藤江 俊秀, 高野 聡子, 稲瀬 直彦
    気管支学
    2016年 38 巻 5 号 405-409
    発行日: 2016/09/25
    公開日: 2016/10/08
    ジャーナル フリー

    背景.

    慢性活動性
    EB
    ウイルス感染症
    (chronic active Epstein-Barr virus infection;CAEBV)と,それに伴うEBウイルス関連NK/T細胞リンパ増殖症は稀な疾患であり,肺病変に関する報告は少数のみである.症例.37歳女性.発熱,頸部リンパ節腫大および肝逸脱酵素上昇に対して精査され,末梢血中のEBウイルスDNAの増加からCAEBVと診断された.約1か月後,咳嗽と呼吸困難を自覚し,急性呼吸不全を認め入院した.胸部CTでびまん性すりガラス影があり,BAL液のCD4陽性細胞の増多とEBウイルスDNA増加を認めた.末梢血中にEBウイルス感染T細胞の腫瘍性増殖があり,EBウイルス関連T細胞リンパ増殖症(EBV+T LPD)およびその肺病変と診断した.結論.気管支鏡検査がEBV+T LPDの肺病変の診断に有用であった症例を経験した.

  • 井上 雅美
    臨床血液
    2019年 60 巻 9 号 1331-1336
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/10/08
    ジャーナル 認証あり

    慢性活動性EBV感染症(chronic active EBV infection, CAEBV)はEBV関連T/NKリンパ増殖症の1病型である。CAEBVは積極的治療を行わなければ発症後5年で約半数の症例が死亡する予後不良な疾患である。ステップ1(免疫化学療法),ステップ2(多剤併用化学療法),ステップ3(造血細胞移植)で構成された治療の成績は良好で,造血細胞移植が治癒を期待できる唯一の治療法である。骨髄破壊的前処置(myeloablative conditioning, MAC)と比較すると強度減弱前処置(reduced-intensity conditioning, RIC)による移植成績が良好である。骨髄移植後とさい帯血移植後の生存率は同等でいずれも90%以上である。

  • 樋上 勝也, 石井 耕司, 澤 美里, 篠原 美絵, 渡邉 学, 田村 晃, 中島 早苗, 渋谷 和俊, 倉持 茂, 住野 泰清
    肝臓
    2010年 51 巻 12 号 706-713
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/12/29
    ジャーナル フリー
    症例は65歳男性,慢性腎不全で加療されていた.2008年4月に原因不明の肝障害が出現し当科紹介,原因検索したが不明のまま血清AST,ALTは自然軽快した.9月に再び肝障害が増悪した際,EBV-VCA IgG抗体価が高値で,ISH法とPCR法により血中,肝組織内のEBV-DNAを確認したことから,
    慢性活動性
    EB
    ウイルス感染症
    (CAEBV)と診断.強力ミノファーゲンC 60 ml /日投与により肝障害は軽快したが,2009年1月に再び肝障害の増悪を認めたためビタラビン600 mg/日静注とプレドニゾロン60 mg/日経口投与を開始したところ肝障害は改善した.しかし,経過中にアスペルギルス,サイトメガロウイルス感染症による重症感染症を併発し永眠された.EBV-VCA IgG抗体価の異常高値が認められた場合,CAEBVを疑い,血中,肝組織内EBV-DNAの存在を証明することは診断確定のために有用と思われた.
  • 大島 孝一
    Skin Cancer
    2009年 24 巻 2 号 212-217
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル 認証あり
    子供や若年成人に発症する慢性活動性EBV感染症(chronic active EBV infection, CAEBV)の理解において最も重要なことは,CAEBVは感染症ではなく,EBウイルスの感染が,T細胞かNK細胞に限られるEBV関連T/NK細胞リンパ球増殖症(EBV-associated T/NK cell lymphoproliferative disorders, EBV-T/NK LPD),いわゆる腫瘍,もしくは前腫瘍状態であることである。病期病態的には,①Category A1型;形態的に非腫瘍性で非クロナール,②Category A2型;非腫瘍性でクロナール(oligo, monoclonal),③Category A3型;形態的に腫瘍性でクロナール,に病期は分類される。しかしながら,予後は,A1,A2,A3にかかわらず不良である。
  • かぜ症候群
    倉繁 隆信
    耳鼻咽喉科展望
    1995年 38 巻 5 号 624-631
    発行日: 1995/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 梅木 佑夏, 池田 真子, 中原 航, 浅子 美月, 松岡 慶樹, 寺川 拓弥, 松永 一美, 田所 麗, 關口 昌弘, 松井 崇浩, 岡 一雅, 樋口 紘平, 澤田 明久, 井上 雅美, 上田 周二
    臨床血液
    2023年 64 巻 3 号 209-213
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/04/05
    ジャーナル 認証あり

    慢性活動性EBV感染症(CAEBV)はEBVがT細胞やNK細胞に感染し,EBV関連T/NKリンパ増殖性疾患をひきおこす疾患で,皮膚症状として種痘様水疱症や蚊刺過敏症が知られている。症例は33歳,男性。当院受診の3年前から顔面に種痘様水疱症の皮疹が出現し複数の皮膚科を受診するも,種痘様水疱症と診断されることはなかった。その後末梢血に異型リンパ球出現し,血液内科である当科に紹介された。当科にて一般的な採血検査,骨髄検査を施行するも種痘様水疱症の診断には至らなかった。その半年後肝障害が出現し,皮疹を再評価することで種痘様水疱症の可能性に気づきEBV関連検査結果から種痘様水疱症を伴ったCAEBVと診断した。CAEBVの診断においては,いかにしてEBV関連検査のオーダに結びつけるかが重要である。血液内科医はEBV関連疾患である種痘様水疱症や蚊刺過敏症の皮疹についてしっかり知っておくことが必要である。

  • 松宮 禎介, 竹下 篤, 黒川 晃夫, 成山 硬, 福西 恵一, 江頭 由太郎, 芝山 雄老, 津田 泰宏, 小林 宏行, 福田 彰
    肝臓
    1999年 40 巻 2 号 86-91
    発行日: 1999/02/25
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    症例は30歳, 男性. 著明な肝脾腫と不明熱にて発症し, 血球貪食症候群をおこして死亡した慢性活動性Epstein-Barrウイルス感染症症例を経験したので, 肝臓の組織像を中心に報告した. 肝脾腫はみられるが, 汎血球減少の認められない病初期では, Kupffer細胞の軽度増加が認められる程度であった. 高度の汎血球減少が出現し, 摘脾が行われた時期では, 脾臓 (1kg) にはマクロファージの著明な増生および血球貪食像がみられたが, 肝臓にはKupffer細胞の高度の腫大, 増生およびごく軽度の血球貪食が認められるのみであった. 摘脾後, 一時改善した汎血球減少は再び増悪し, 剖検時の肝臓 (2590g) にはKupffer細胞の著明な増生および高度の血球貪食像が認められた. 以上から, 血球貪食症候群を伴う成人
    慢性活動性
    EB
    ウイルス感染症
    の基本的な肝病変はKupffer細胞の腫大, 増生および血球貪食像であり, それらは病勢の進行に伴って高度になると考えられた.
  • 永淵 正法, 藤崎 智明, 大島 孝一, 安西 慶三, 大塚 毅, 菊池 博, 那須 勝, 菊池 昌弘, 澤江 義郎, 仁保 喜之
    感染症学雑誌
    1997年 71 巻 1 号 56-64
    発行日: 1997/01/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    慢性EBウイルス感染症患者 (CAEBV) 3例はいずれも抗EBVVCA抗体高値, EA抗体陽性, EBNA抗体低値を持続し, 全身リンパ節腫脹, 細胞性免疫能の低下を示した.症例1, 2では免疫グロブリンの上昇, 易感染性, 症例3では汎血球減少を認めた.それぞれEBV陽性, latent membrane protein (LMP) 陽性の悪性組織球症, EBV陽性, LMP陰性の形質細胞腫, EBV陰性の急性骨髄性白血病を併発した.成人のCAEBVはEBV関連あるいは非関連の悪性腫瘍を併発しうる発癌の高危険群であることが示唆された.症例1と父親のHLAの表現型が一致していたので, 症例1, およびその両親におけるin vitro末梢血単核球機能検査を行ないHLAとの関連を検討した.症例1ではEBV感染自己Bリンパ球に対して, 低値ながら細胞傷害活性を認めたが, その両親の反応は陰性であった.またこの細胞障害活性はHLA拘束性であった.NK活性は患者, 母親が低値であった. 症例1, 両親いずれの末梢血単核球においてもrecombinant Interleukin 2 (rIL-2) の存在下で培養することによりHLA非拘束性の細胞障害活性の促進が認められたが, 患者では誘導される細胞障害活性が低値にとどまった. HLAが一致する父親では, 健常者と同様の細胞障害活性の充進が認められた.症例1の家族調査により, HLAが患者と一致する父親では免疫反応の低下は認められず, 免疫不全とHLAとの関連は乏しいことが明らかになった. CAEBVに関与する疾患遺伝子の検索は今後の研究課題である.
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