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クエリ検索: "拒絶反応"
9,703件中 1-20の結果を表示しています
  • 野口 奈佳恵, 池田 俊也, 坂巻 弘之, 打田 和治, 池上 直己
    医療と社会
    1998年 8 巻 1 号 41-51
    発行日: 1998/05/20
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    新規免疫抑制剤RS-61443(mycophenolate mofetil)のmuromonab CD3を比較対照とした腎移植後の難治性急性
    拒絶反応
    の治療に対する費用-効果分析を実施した。臨床判断分析モデルおよび費用推定は名古屋第二赤十字病院移植外科における腎移植の自験例に基づいて作成・推定し,モデルの移行確率は各薬剤の臨床成績から得た。
    分析は支払い者の立場から行い,費用は直接医療費を診療報酬点数で計算した。また効果エンドポイントは90日後の腎生着率とした。ベースライン分析での費用/効果比は,RS-61443で1,647,277円,muromonab CD3で3,486,746円,費用削減額は1,488,460円であり,RS-61443は経済的に優れた薬剤であることが推察された。また初期治療における薬剤奏効率,
    拒絶反応
    再発率,移植腎機能廃絶率それぞれについて感度分析を行ったが,RS-61443の費用削減結果は逆転することなく,分析モデルの堅牢性が認められた。
  • 病理学的所見と臨床所見との関連について
    布田 伸一, 関口 守衛, Elizabeth H. Hammond, Robert L. Yowell, Ronald L. Menlove, Dale G. Renlund, Michael R. Bristow, William A. Gay Jr, Kent W. Jones, John B. O'Connell
    心臓
    1990年 22 巻 8 号 892-902
    発行日: 1990/08/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    連続36例の心臓移植患者から得られた連続551例の心内膜心筋生検標本を病理組織学的検査と免疫組織学的検査で検討し,移植心の
    拒絶反応を細胞性拒絶反応
    ,血管性(液性)
    拒絶反応
    ,混合性
    拒絶反応
    の3型に分類した.細胞性
    拒絶反応
    の診断はBi1-1inghamの心臓移植後
    拒絶反応
    の診断基準を修正したユタ基準を基に,血管周囲性,心筋細胞間のリンパ球浸潤によって行った.血管性(液性)
    拒絶反応
    の診断は光顕での血管内皮細胞腫脹,血管炎の所見と,免疫組織学的検査での免疫グロブリンと補体の血管壁への沈着によって行った.混合型
    拒絶反応
    の診断は細胞性,血管性(液性)
    拒絶反応
    の所見が同時に存在するものとし,36移植心のうち20移植心が細胞性
    拒絶反応
    を,7移植心が.血管性(液性)
    拒絶反応
    を,9移植心が混合性担絶反応を示した.血管性(液性)
    拒絶反応
    を示した移植心は,細胞性
    拒絶反応
    を示した移植心に比し生存率は著明に低く(p
    0.05),混合性
    拒絶反応
    の生存率は二者の中間を示した.また血管性(液性)
    拒絶反応
    を呈した7移植心中3移植心にpositive donor specific crossmatch, panel reactive antibody≧5%,左室収縮障害が認められた.移植後早期(移植後3週間まで)に血管性(液性)
    拒絶反応
    を診断する唯一信頼性の高いものは,免疫組織学的検査で血管壁への免疫グロブリンと補体の沈着,病理組織学的検査で血管内皮細胞腫脹と間質浮腫の存在であった.以上より心移植後,特に1カ月間は免疫組織学的検査も行い,予後の悪い血管性(液性)
    拒絶反応
    を早期に診断すべきであると考えられた.
  • 吉竹 毅, 菅原 勇, 中島 淳, 川内 基裕, 古瀬 彰
    日本呼吸器外科学会雑誌
    1994年 8 巻 2 号 129-134
    発行日: 1994/03/15
    公開日: 2009/11/10
    ジャーナル フリー
    日本猿を用い, 同種一側肺移植を行い, 術後, 免疫抑制剤としてFK506を用い, 28日~182日間飼育した3頭について, 移植肺および脾臓について, HEおよび免疫組織染色を行い
    拒絶反応
    の有無を検索した.HE染色では正常および非移植対側肺には認められない肺血管周囲への単核球浸潤が全例に認められた.免疫組織染色はABC-GO法で行い, ヒトCD8, CD4 (T cell) およびCD20 (B cell) 抗体を用いたが, CD8, CD20のみ交叉反応を示し, CD8, CD20共に, その陽性細胞の移植肺血管周囲への散在性浸潤を認めた.脾臓ではCD8陽性細胞はリソバ濾胞の周囲, CD20では濾胞内集合が認められたが, 正常日本猿の脾臓と大差を認められなかった.
    以上の結果により, 同種一側肺移植後, 免疫抑制剤使用下慢性移行期において, 移植肺に
    拒絶反応
    が存続していたが, 免疫系臓器, 脾臓の形態的免疫反応亢進を認めなかった.
  • 腎移植免疫抑制療法への応用
    大岡 元, 平野 俊彦, 岡 希太郎, 櫻井 悦夫, 康 煕雄, 加地 紀夫, 吉田 雅治, 玉置 透, 小崎 正巳
    臨床薬理
    1990年 21 巻 1 号 85-86
    発行日: 1990/03/31
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 関根 康雄, 山口 豊, 斎藤 幸雄, 武田 恒弘, 吉田 成利, 藤澤 武彦
    日本外科系連合学会誌
    1995年 20 巻 2 号 122-126
    発行日: 1995/04/25
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    臨床上, 肺移植後の
    拒絶反応
    の診断には臨床症状・胸部X線写真撮影・呼吸機能検査を基にステロイドのパルス療法に対する反応性をみるか経気管支肺生検による病理診断により決定されている。しかしそれは多分に経験的であり, 客観的で特異的な診断法はいまだみられない。われわれは
    拒絶反応
    のモニタリング方法として, 気管支肺胞洗浄 (BAL) にて得られた細胞傷害性Tリンパ球 (CTL) の細胞傷害活性 (CTL活性) を測定することにより,
    拒絶反応
    診断の可能性について検討を行った。 雑種成犬を用いて同種左肺移植を施行し, 経時的に胸部X線撮影・細胞傷害活性の測定を行い, 同時期に得られた病理組織標本と比較検討した。またBALより得られたCTL活性が高値を示した時点でステロイドのパルス療法を行い, その反応性を確認し, 急性
    拒絶反応
    に対する治療効果について検討した。 その結果, 1) 胸部X線上
    拒絶反応
    の進行に伴い, 浸潤影の強増が認められたが, 肺炎でも同様な所見がみられ, その鑑別は困難であった。2) BALでのCTL活性値>10%を
    拒絶反応
    と診断した場合, sensitivity 78.7%, speci-ficity 95.8%と高い正診率が得られた。一方肺炎ではCTL活性の上昇はみられなかった。3) 本法にて診断された
    拒絶反応に対しパルス療法を行ったところ拒絶反応
    の消失が認められた。 以上より本法は短時間で測定することが可能で, 実際の臨床においても胸部X線所見や臨床症状と組み合わせることによって,
    拒絶反応
    の診断, 肺感染症との鑑別を客観的かつ特異的に行うことができ, 急性
    拒絶反応
    の治療の指標になるものと考える。
  • 酒井 謙, 長谷川 昭
    日本内科学会雑誌
    1996年 85 巻 10 号 1723-1727
    発行日: 1996/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    拒絶反応は早期治療により回復可能な急性拒絶反応
    と,治療法が確立していない慢性
    拒絶反応
    とに大きく分けられるが,近年提唱された移植腎病理診断基準(Banff原案)は従来の病期別分類を超え病理診断を中心に
    拒絶反応
    を捉える試みで注目されている.さらに原案では重症度ごとに治療指針が設けられており腎生着率改善に寄与することが期待されている.この新しい病理分類に加え,ステロイドパルス療法を中心に治療の概要を述べる.
  • 伊達 洋至
    日本組織適合性学会誌
    2008年 15 巻 3 号 263-271
    発行日: 2008年
    公開日: 2017/03/30
    ジャーナル フリー

    「はじめに」1998年10月に岡山大学において日本で初めての生体肺移植が成功し1), 2000年には東北大学2)と大阪大学3)で待望の脳死肺移植が始まった. その後日本の肺移植は着実な発展を遂げ, 2008年6月現在までに, 6つの肺移植施設(東北大学, 京都大学, 大阪大学, 岡山大学, 福岡大学, 長崎大学)で113例(生体69例, 脳死44例)の肺移植が行われた. 国際心肺移植学会が報告した肺移植23,716例の5年生存率は約50%である. 4)一方, 日本の肺移植数は少ないが, その成績は5年生存率約70%と良好である. 5)肺移植後のもっとも頻度の高い死亡原因は, 6ヶ月以上経過してから生じる慢性

    拒絶反応
    である. 2008年現在, 慢性
    拒絶反応
    に対する明らかに有効な治療法はない. そして, 急性
    拒絶反応が慢性拒絶反応
    の引き金となることが推測されていることから, 急性
    拒絶反応の適切な治療が慢性拒絶反応
    の予防となることが期待されている. ここでは肺移植の免疫について概説する.

  • 飯高 和成
    日本腎臓学会誌
    1978年 20 巻 6 号 744-746
    発行日: 1978年
    公開日: 2011/03/01
    ジャーナル フリー
  • 荒川 昌史, 平野 俊彦, 岡 希太郎, 康 煕雄, 櫻井 悦夫, 玉置 透, 小崎 正巳
    臨床薬理
    1989年 20 巻 1 号 73-74
    発行日: 1989/03/31
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 野間 史仁
    日本心臓血管外科学会雑誌
    1996年 25 巻 4 号 240-244
    発行日: 1996/07/15
    公開日: 2009/04/28
    ジャーナル フリー
    心移植後の
    拒絶反応
    の程度は炎症細胞浸潤と心筋細胞障害の程度により決定され, 種々のスコアーが用いられている. 今回, われわれは心移植後の心筋残量定量により客観的に
    拒絶反応
    の評価ができるか否かを検討した. ラット心移植モデルを用いF344ラットをドナー, Lewis ラットをレシピエントとした組合せを用い, 移植後20日間サイクロスポリンを投与した. 移植後30, 40, 50, 60日目に移植心を摘出し,
    拒絶反応
    の程度を Lurie らの方法で評価した. また, 同時に連続切片に azan-Mallory 染色を行い, 残存心筋量をイメージスキャナーで測定した.
    拒絶反応
    の程度は移植後の経過とともに進行し, 残存心筋量は減少した. さらに,
    拒絶反応
    の程度と残存心筋量の間には有意の相関関係を認めた (r=0.76). 残存心筋量の定量は
    拒絶反応
    の程度判定に有用な一つの客観的な方法であると考えられた.
  • 伊藤 重彦, 仲野 祐輔, 中村 徹, 岡 忠之, 辻 博治, 橋本 哲, 岩本 勲, 田川 泰, 川原 克信, 綾部 公懿, 三浦 敏夫, 富田 正雄
    日本胸部疾患学会雑誌
    1987年 25 巻 11 号 1207-1210
    発行日: 1987/11/25
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    今回著者らは, 肺移植後の末梢血単球の動態を貪食能, RNA量, Ia抗原発現率の面より検討した.
    拒絶反応
    出現時, 単球貪食能は軽度亢進したが, RNA量に変化はなかった. Ia陽性率は
    拒絶反応
    時は術前値に比べ有意に低値を示し,
    拒絶反応
    の指標としての有用性が示唆された.
  • 酒井 謙, 長谷川 昭
    日本内科学会雑誌
    2000年 89 巻 7 号 1392-1397
    発行日: 2000/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    腎不全のプライマリーケアのゴールである腎移植の課題はいかに長期に移植腎機能を保持するかにある.昨今の優れた免疫抑制薬の開発により急性
    拒絶反応
    の診断治療はほぼ克服された.その一方で慢性
    拒絶反応
    による移植腎喪失は全く改善していない.この急性
    拒絶反応と慢性拒絶反応
    との間に潜行するsubclinical rejectionの存在がプロトコールバイオプシーの集積により明らかになりつつある.また免疫抑制薬の持つもう一つの側面,すなわち高血圧,高脂血症,感染症,悪性腫瘍等は長期生着,生存に関するリスクファクターとして重要な課題である.
  • 前島 基志, 大矢 良之, 山崎 正明, 鈴木 由美子, 上杉 健治, 有田 誠司, 城 謙輔, 濱口 欣一
    超音波検査技術
    2004年 29 巻 6 号 729-737
    発行日: 2004/10/01
    公開日: 2007/09/09
    ジャーナル フリー
  • 10. 腎移植と妊娠
    堤 紀夫, 伊藤 治英, 田中 忠夫, 柏木 登
    医療
    1987年 41 巻 10 号 913-916
    発行日: 1987/10/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
  • 石橋 晃
    医療
    1978年 32 巻 10 号 1269-1273
    発行日: 1978/10/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    ラジオアイソトープ利用のイメージング診断は, 多くの腎移植後の合併症を鑑別する侵襲の少ない検査法である. 北里大学病院では過去7年間に, 100例の移植腎に約300回のイメージングを施行した. 用いた核種は, 主に131I-hippuran (200~500μCi), 99mTc-DTPA (2~5mCi)である. 装置はNuclear Chicago製, HPまたはLFOV型ガンマカメラで, ミニコンピユーターが付属している. 腎部および膀胱部の集積曲線および連続イメージを作成した.
    現在までに得られたデータ, 自験例を含めて解析に基づいて, 7種の合併症を検討した. 1. 急性尿細管壊死, 2. 尿の停滞, 3. 急性
    拒絶反応
    , 4. 慢性
    拒絶反応
    , 5. 血管障害, 6. リンパ瘤, 7. 尿の流出.
    アイソトープ利用の腎イメージングは, 腎移植後の多くの合併症, 特に急性
    拒絶反応
    を見出すために有用である.
  • 諸岡 成徳, 池田 隆夫, 太田 明生
    日本内科学会雑誌
    1971年 60 巻 3 号 240-245
    発行日: 1971/03/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    非血縁者間の腎移植で比較的長期生存した1剖検例を報告する.36才.男子の慢性腎不全患者に非血縁の腎提供者(本態性腎出血患者28才・女性)より腎移植が行なわれた.術後2年1カ月間生存した非血縁腎移植としては本邦では数少ない長期生存例の一つである.移植後3回の急性
    拒絶反応
    を経過し,さらに1年6カ月後に後期
    拒絶反応
    後,この
    拒絶反応
    が慢性化した.この頃より免疫抑制薬の副作用として,重症ステロイド糖尿病,肝障害等を誘発し,さらに最後に真菌感染症を併発して死亡した。剖検では腎臓は糸球体は比較的良く残存していたが,その基底膜・メサンギウムの肥厚がみられ,また間質の線維化が著明で,慢性
    拒絶反応
    と考えられた.このほか,肝の中心性壊死,肺のクリプトコックス症がみとめられた、このように非血縁腎移植の長期生存例の術後管理上,免疫抑制薬の副作用,慢性
    拒絶反応
    などが多くの問題を有することを指摘した.
  • 国方 聖司, 石井 徳味, 秋山 隆弘, 栗田 孝
    日本東洋医学雑誌
    1995年 45 巻 4 号 911-917
    発行日: 1995/04/20
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    腎移植患者の蛋白尿に対する治療は, 種々の治療が試みられているが, 明確に有効なものはない。われわれは, 11例の蛋白尿を有する腎移植患者に柴苓湯を投与し, この効果を検討した。慢性
    拒絶反応
    の4例と慢性
    拒絶反応
    を認めない7例にわけ検討するに, 慢性
    拒絶反応
    例では改善したものはなかった。しかし慢性
    拒絶反応
    を認めない蛋白尿症例では, 3例に蛋白尿に軽快がみられ, 1例は腎機能の回復傾向がみられた。蛋白尿の軽快症例の1例では, 免疫抑制剤FK506の腎毒性を軽減する可能性が示唆された。蛋白尿を有する腎移植患者に対して, 柴苓湯は慢性
    拒絶反応
    を認めないものには有効であると考えられた。
  • 佐藤 光史, 今井 潔, 松井 健, 杉野 三千男, 中山 義介, 瀧島 常雅, 吉田 宗紀, 刑部 恒男, 三重野 寛吾, 大宮 東生, 比企 能樹, 柿田 章
    日本消化器外科学会雑誌
    1991年 24 巻 10 号 2530-2535
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    雑種成犬42頭を用い膵十二指腸移植同種移植を行い, 膵十二指腸移植に対する免疫抑制剤Ciclosporin (CsA), FK506 (FK) の効果につき検討し, 以下の結果を得た.
    1) 生存日数は免疫抑制剤非投与群では8~14日, 平均12.1±1.1日 (M±SE), CsA投与群は26~185日, 平均81.3±14.1日, FK投与群は22~79日, 平均53.2±10.2日であり, CsAならびにFK投与群で免疫抑制剤非投与群と比較し有意に生存日数の延長がみられた.
    2) FK投与群では, 食欲不振, 嘔吐などの消化器症状が著明にみられた.
    3) 各群の死因は免疫抑制剤非投与群は全例急性
    拒絶反応
    であり, CsA投与群は2頭が急性
    拒絶反応
    , 8頭が慢性
    拒絶反応
    であり, FK投与群は2頭が急性
    拒絶反応
    , 4頭が慢性
    拒絶反応
    であった.
  • 佐久間 孝雄, 小川 修, 川村 猛, 長谷川 昭, 守殿 貞夫
    日本泌尿器科学会雑誌
    1995年 86 巻 9 号 1450-1459
    発行日: 1995/09/20
    公開日: 2010/07/23
    ジャーナル フリー
    (背景と目的) 移植腎の予後を左右すると考えられる急性
    拒絶反応
    (AR) に注目し, シクロスポリン (CyA) の血中濃度 (trough level: TL) とARの出現, 移植腎の予後との関係について検討した.
    (対象) CyAを使用した小児第一次親子間生体腎移植症例46例を対象とした.
    (結果) 臨床的にARを46例中24例 (52%) に認めた.
    最終的に臨床的, 病理組織学的ともに良好と判断された症例の割合は, ARを認めなかった群 (15/22; 68%), ARを認めたが治療に完全に反応した群 (6/12; 50%), 部分的にしか反応しなかった群 (0/12; 0%) であった.
    CyAの血中濃度とARの関連性の検討では以下の両群の比較で明らかな差を認めた. 1) ARを認めた週のTL/AR (+)vs(-); 1週/166vs204, 2週/125vs242, 3週/101vs218, 5週以降/149vs201ng/ml. 2) 8, 12週のTL/100日目腎生検AR (+)vs(-); 123vs172, 115vs163ng/ml.
    (結論) 以上の結果から,A Rを認めたか否か, また, ARに対する治療に完全に反応したか否かが移植腎の予後を大きく左右すると考えられ, ARの出現頻度を低下させるためには, 移植後早期 (5週目まで) はCyAのTLを200~300ng/mlに, また, その後3ヵ月までは150~200ng/mlに維持すべきと考えられた.
  • 高田 昌幸
    日本外科感染症学会雑誌
    2018年 15 巻 6 号 669-677
    発行日: 2018/12/31
    公開日: 2019/04/20
    ジャーナル フリー

    腎移植における周術期管理についてはいくつか気をつけなければならないことがあるが,以下の 3点はとくに注意が必要である。①免疫抑制療法下で行う手術である,②腎不全患者に対する手術である,③

    拒絶反応
    ,である。免疫抑制剤を用いることで免疫機能が抑制されるため感染症には注意が必要である。一旦感染症が起こると重症化しやすく,
    拒絶反応
    を引き起こすこともあるため感染予防が大切である。ドナー,レシピエントとも術前に感染症のスクリーニング検査を行っておくこと,可能な限りワクチン接種を施行しておくことが有効である。腎不全患者は(とくに生体腎移植では)腎移植手術を受けた後,比較的早期から利尿がみられる。血圧などを中心とした全身管理や十分な補液で尿量を確保することが大切である。近年免疫抑制剤の進歩により急性
    拒絶反応
    は減った一方,免疫学的リスクの高い腎移植も行われるようになってきており
    拒絶反応
    は今でも腎移植手術の重要な課題の 1つである。周術期を無事乗り切ることが移植腎予後に大きく影響するため,免疫抑制療法下で不測の事態に対応できるように移植に特有な感染症や
    拒絶反応
    など合併症によく精通しておく必要がある。

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