In this study, we made pickles from new savory wild radish and determined the changes in the endogenous contents of the roots during the soaking processes. The changes in weight and endogenous contents of the roots, such as total soluble solids; total phenol concentrations; and reduced ascorbic acid, varied according to the soaking methods. The concentration of isothiocyanate in the roots increased during the pickle curing process. On the basis of these results, we concluded that the roots of new savory wild radish can be used as raw materials for making pickles.
〔目的〕水を満たした容器を用いて測定した下腿容量の測定精度を評価し,下腿浮腫モデルで検証すること.〔対象と方法〕対象は日常生活に支障がない16名(男性10名,女性6名).水を満たした容器に下腿を2回挿入し,水置換法で測定した.級内相関係数ICC(1,1),Bland-Altman分析(B-A),最小可検変化量を求めた.下腿浮腫モデルでも検討した.〔結果〕ICC(1,1)は0.980であった.B-Aでは誤差は存在せず,最小可検変化は159 mlであった.下腿浮腫モデルでは最小可検変化量を超えた.〔結語〕今回の下腿容量の測定は精度があり,下腿容量変化評価に応用できる可能性が示唆された.
キウイフルーツの湛液式非流動水耕における培養液の好適条件を明らかにすることを目的として,培養液の濃度,pH調整の有無,冷却がA. macrosperma台のキウイフルーツ幼木の栄養成長に及ぼす影響を調査した.実験1では,培養液の肥料濃度が‘ヘイワード’の生育に及ぼす影響を調査した.OATハウス肥料の濃度を,標準液の1倍,1/2倍,1/4倍とする区を設けて,5月下旬から7月中旬まで栽培した.補水量は1/4倍区と1/2倍区で1倍区よりも大きかった.1/2倍区や1/4倍区では新梢長や節数の増加量が1倍区よりも顕著に大きく,葉の光合成速度や蒸散速度も大きかった.実験2では,培養液のpH調整の有無が‘香川UP-キ2号’の生育に及ぼす影響を調査した.6月下旬から7月下旬まで,pH調整区では1日もしくは2日ごとにpHを6.0に調整したが,pH無調整区ではpH調整を全く行わなかった.pH調整区とpH無調整区で,補水量,新梢の生育および葉の光合成速度に大きな差異はみられなかった.実験3では,夏季における培養液の冷却が生育に及ぼす影響を調査した.処理区として,培養液を25°Cに冷却する区と対照区を設けた.2020年の実験では,‘香川UP-キ5号’を用いて,7月下旬から9月上旬まで培養液を冷却した.2021年の実験では,‘香川UP-キ3号’を用いて,7月上旬から9月上旬まで冷却した.2020年は2021年に比べて8月の気温が2.6°C高かった.2020年の実験では,冷却区で対照区に比べて新梢成長が著しく優れ,補水量も大きかった.2021年の実験では新梢成長や葉の光合成速度に処理間の差異はほとんどみられなかった.以上の結果から,耐水性の強い台木を用いたキウイフルーツの湛水式非流動水耕において,培養液の肥料濃度は標準液の1/2倍または1/4倍が適していること,1,2日ごとに培養液のpHを6.0に調整しても,無調整に比べて生育はほとんど変わらないこと,高温年には培養液冷却により生育が優れることが示された.今後,成木を用いて果実発育に適する培養液条件の検討を行う必要がある.
We developed a new method for collecting eggs of Scepticus uniformis Kono without the use of sand or soil and investigated the development of the collected eggs. Weevils presented with a kidney bean leaflet and a piece of kitchen paper deposited most eggs on the kitchen paper, which proved to be a suitable substrate for oviposition. The developmental period of the eggs differed between 20 and 32°C. We estimated the lower developmental threshold(T0)as 13.9°C and the effective cumulative temperature of eggs(K)as 104.2 degree-days. It might be possible to set the timing of egg hatch by controlling the rearing temperature in the above range.
低温条件下で酵素剥皮を行うと果実本来の風味や食感を維持した剥皮果肉を加工することができるが,低温条件下での酵素剥皮果肉の物理的性質や機能性成分についての知見が乏しい.そこで,複数のカンキツを対象に低温条件下で酵素剥皮した果肉の硬さや還元型アスコルビン酸とβ-クリプトキサンチンの含量を調査した.また,酵素剥皮果肉をシロップ漬け果肉に加工する際の残存酵素の影響と考えられる果肉の実崩れの抑制方法について検討を行った.酵素剥皮後の果肉の硬さは手剥きの果肉との間に差はみられなかった.また,還元型アスコルビン酸とβ-クリプトキサンチンは無処理のじょうのうと酵素剥皮果肉,酸・アルカリ剥皮の果肉との間に含量の差はみられなかった.従って,酵素剥皮処理を行った果肉は無処理と同様な果肉の硬さが保てるとともに,還元型アスコルビン酸およびβ-クリプトキサンチンの成分含有量の損失は生じないことが明らかとなった.さらに果肉のシロップ漬け瓶詰における残存酵素の影響と考えられる果肉の実崩れの抑制方法を検討したところ,煮沸滅菌の温度とシロップの糖濃度が関与していることが明らかとなり,瓶の煮沸滅菌温度やシロップの糖濃度を一般的な基準よりも高くする必要があることが示唆された.
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