日本小児歯科学会会員の歯科衛生士55名に,小児歯科とのかかわりやその業務内容,また,小児歯科学会に対する考えや要望など,アンケートにてその実態調査を行った。その結果,21名の回答から,次のような結論が得られた。
1.個人的な問の中で,結婚後の仕事の継続について,半数の回答者が考えていないという答えであった。
2.現在の勤務場所は,回答者の2/3が公的あるいは私的機関であった。また,1/3は開業医勤務であるが,ほとんどが小児歯科あるいは矯正歯科の専門医であった。
3.業務内容は,回答者のほとんどが歯科保健指導を行っていた。また,開業医勤務者のほとんどは,フッ化物やシーラントなど,直接口腔内に手を下すような処置を行っていた。
4.回答者の約48%が小児歯科学会での発表経験者であった。
5.小児歯科学会への要望としては,会費の負担軽減,歯科衛生士の発表の場の設定,参加できるような環境作りなどであった。また,各会員の理想として,1口腔単位にとどまらず,幅広い知識を有し,小児を1個人として,それぞれのパーソナリティーを尊重する医療従事者を目指していた。
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