【目的】学童期の高機能広汎性発達障害 (PDD) の社会適応に関係する要因を検索するため, 幼少期の言葉の遅れの有無, PDD家族歴の有無, 知的能力, PDD特性, 現在の年齢, PDD診断をうけた年齢と, 現在の社会適応度の関連について検討した. 【方法】対象はPDD圏と診断された, intelligence quotient85以上の小中学生58人. 後方視的に診療録を調査, PDD特性は広汎性発達障害
日本自閉症協会
評定尺度で, 知的能力はWechsler Intelligence Scale for Children-Third Editionで, 現在の社会適応度は診療録を参考にchildren's global assessment scaleで評価した. 【結果】PDD診断時年齢と社会適応度が負の相関を示し, 社会適応度の良い群の診断年齢が有意に低かった. 【結論】早期診断されたPDDの学童期における社会適応度が高い.
抄録全体を表示