単為結果性トマトへ短節間性形質を効率的に導入するための早期選抜法を検討した.短節間性形質を持つ有望な素材として‘りんか409’を選定し,その‘りんか409’S
1および‘りんか409’S
2を用いて,短節間性の早期選抜による効果を評価した.その結果,生育初期に草丈の低い個体を選抜することで,栽培終了時に地際から第5果房までの茎長が短い個体を早期選抜できる可能性が示唆された.また,‘りんか409’S
1において本早期選抜法を適用して選抜した‘りんか409’S
2では‘りんか409’および‘りんか409’S
1より明らかに草丈が低く,選抜効果が確認された.さらに,これらの短節間性‘りんか409’S
2と単為結果性系統を交雑したF
1においても,短節間性の早期選抜法の効果が確認された.以上の結果より,短節間性の‘りんか409’S
2選抜系統を育種素材として,後代の選抜に本方法を利用することで,トマト単為結果性品種に短節間性を効率的に導入できることが示唆された.
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