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クエリ検索: "武田博"
1,300件中 1-20の結果を表示しています
  • 武田博
    Edaphologia
    2017年 100 巻 15-18
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/04/27
    ジャーナル フリー
  • 田淵 隆一
    森林科学
    2006年 48 巻 72-
    発行日: 2006/10/01
    公開日: 2017/07/11
    解説誌・一般情報誌 フリー
  • 種々の酵母類の耐食鹽性
    矢野 武, 山田 繁
    日本釀造協會雜誌
    1951年 46 巻 5 号 175-172
    発行日: 1951/05/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    Hefe x, No.396. Zygosacch major, Zygosacch soja, Willia anbmala, Mycotorula japonicaの六種を用いアミノ酸中に於ける増殖に及す食鹽濃度の影響を確め前二者は無鹽で既に増殖困難, 後四者は5%迄は増殖するが10%以上にはその高浸透壓の爲か萎縮して増殖不可能である。筒この増殖不可能なのは一はアミノ酸中に酵母阻害物質の存在するによることを知つた。而して増殖せざるにも拘わらず脱臭可能なのは既成のendoの酵素系が鹽類溶液により可溶化されたものと思われこの酵素系のみの働く状態となし得ざる現状に於ては現場に於て實驗室で得たと同様の効果を擧げ得る事は大量の酵母培養液を與える方法以外は困難であると決論する。
    臨終本實驗を御指導, 高閲されたる
    武田博
    士及發表を許可されし加藤工場長に深謝致します。
  • 武田 博直
    映像情報メディア学会誌
    2002年 56 巻 6 号 914-916
    発行日: 2002/06/01
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
  • 廣部 雅昭
    ファルマシア
    2004年 40 巻 5 号 447-
    発行日: 2004/05/01
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
  • 稻垣 富夫
    美夫君志
    1959年 1 巻 178-179
    発行日: 1959/12/20
    公開日: 2025/04/02
    ジャーナル オープンアクセス
  • 池本 秀雄, 渡辺 一功, 森 健, 猪狩 淳, 小栗 豊子, 清水 義徳, 寺井 継男, 井上 洋西, 中舘 俊英, 伊藤 忠一, 吉田 武志, 大野 勲, 丹野 恭夫, 荒川 正昭, 五十嵐 謙一, 岡田 正彦, 尾崎 京子, 青木 信樹, 北村 亘子, 関根 理, 鈴木 康稔, 中田 紘一郎, 中谷 龍王, 稲川 裕子, 工藤 宏一郎, 山本 優美子, 小林 宏行, 河合 伸, 高安 聡, 島田 馨, 中野 邦夫, 高森 幹雄, 横内 弘, 伊藤 章, 住友 みどり, 賀来 満夫, 松島 敏春, 二木 芳人, 安藤 正幸, 菅 守隆, 戸坂 雅一, 河野 茂, 朝野 和典, 平潟 洋一, 泉川 公一, 山口 敏行, 松田 淳一, 那須 勝, 伊東 盛夫, 山崎 透, 中野 忠男, 斎藤 厚, 當山 真人, 山根 誠久, 草野 展周
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1998年 51 巻 7 号 437-474
    発行日: 1998/07/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1996年10月~1997年9月の間に全国16施設において, 下気道感染症患者449例から採取された検体を対象とした。それらの検体 (主として喀痰) から分離され, 起炎菌と推定された細菌557株のうち543株について感受性を測定した。分離菌の内訳はStaphylococcusaureus 98株, Streptococcus pneumoniae 93株, Haemophilus influenzae 84株, Pseudomonasaeruginosa (non-mucoid株) 84株, Pseudomonas aeruginosa (mucoid株) 17株, Moraxellasubgenus Branhamella catarrhalis 31株, Klebsiella pneumoniae 21株などであった。
    主要菌株の抗菌薬に対する感受性は, ほとんどの菌種で前年とほぼ同様の成績を示した。S. aureus及びP. aeruginosa (non-mucoid株) に対しては一部の薬剤を除き抗菌力は弱かったが, その他の菌種に対しては, ほとんどの薬剤が比較的強い抗菌力を示した。S.aureusではOxacillinのMICが4μg/ml以上の株 (methicillin-resistant S. aureus: MRSA) が1995年度と比べ約15%増加し, 67.3% (66株) を占めた。これらMRSAについても, ArbekacinとVancomycinは優れた抗菌力を示した。
    また, 患者背景と感染症と起炎菌の推移等についても検討した。
    年齢別分布では高年齢層の感染症が多く, 60歳以上の症例が71.0%を占め, 1992年以降で最も多かった。疾患別分布では, 1993年以降で増加傾向にある細菌性肺炎, 慢性気管支炎がそれぞれ35.9%, 30.3%と多かった。細菌性肺炎からの分離菌はS. aureusが最も多く24.7%, 次いでP. aeruginosa 17.5%, S. pneumoniae 15.5%が多く分離された。慢性気管支炎ではS. pneumoniaeとS. aureusの分離頻度が高く, それぞれ16.3%, 15.7%であった。抗菌薬の投与の有無, 投与日数ごとの分離菌についてみると, 投与前に多く分離された菌はS. pneumoniae 24.2%, H. influenzae 19.3%, S. aureus 16.3%, P. aeruginosa 12.7%などであった。このうちS. aureusS. pneumoniaeの分離頻度は投与8日以上で日数に伴い減少したが, H. influenzaeP. aeruginosaの分離頻度は投与により一旦は減少するが15日以上になると投与前に比べても高かった。感染抵抗力減弱を誘起する因子・手術の有無によるMRSAの分離頻度は「有り」で77.0%, 「無し」で37.5%であった。抗菌薬の投与前後におけるMRSAの分離頻度は「投与前」で42.6%, 「投与後」で90.2%となり, 抗菌薬投与後で高値を示した。また, 入院患者からのMRSAの分離頻度は74.4% (61/82) と高く, 一方, 外来患者からの分離頻度も31.3% (5/16) を占めた。
  • 河合 ふじ子
    美夫君志
    1959年 1 巻 177-178
    発行日: 1959/12/20
    公開日: 2025/04/02
    ジャーナル オープンアクセス
  • 池本 秀雄, 森 健, 猪狩 淳, 小栗 豊子, 寺井 継男, 井上 洋西, 中舘 俊英, 伊藤 忠一, 吉田 武志, 大野 勲, 岡田 信司, 荒川 正昭, 下条 文武, 五十嵐 謙一, 岡田 正彦, 尾崎 京子, 青木 信樹, 北村 亘子, 関根 理, 鈴木 康稔, 柄沢 安雄, 中田 紘一郎, 中谷 龍王, 稲川 裕子, 工藤 宏一郎, 小林 信之, 近藤 正, 小林 宏行, 河合 伸, 高安 聡, 島田 馨, 中野 邦夫, 横内 弘, 伊藤 章, 住友 みどり, 松島 敏春, 二木 芳人, 安藤 正幸, 菅 守隆, 佐藤 圭創, 戸坂 雅一, 河野 茂, 朝野 和典, 宮崎 義継, 泉川 公一, 山口 敏行, 餅田 親子, 那須 勝, 永井 寛之, 山崎 透, 中野 忠男
    The Japanese Journal of Antibiotics
    2000年 53 巻 5 号 261-298
    発行日: 2000/05/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1998年10月~1999年9月の間に全国16施設において, 下気道感染症患者438例から採取された検体を対象とし, 分離菌の各種抗菌薬に対する感受性及び患者背景などを検討した。これらの検体 (主として喀痰) から分離され, 起炎菌と推定された細菌532株のうち517株について感受性を測定した。分離菌の内訳はStaphylococcus aureus85株, Streptococcus pneumoniae100株, Haemophilus influenzae 96株, Pseudomonas aeruginosa (non-mucoid株) 75株, Pseudomonas aeruginosa (mucoid株) 6株, Moraxella subgenus Branhamella catarrhalis 38株, Klebsiella pneumoniae 26株などであった。
    S. aureus 85株のうちOxacillinのMICが4μg/ml以上の株 (Methicillin-resistant S. aureus: MRSA) は60.0%を占めた。これらMRSAに対してVancomycinとArbekacinは強い抗菌力を示したが, ABKに対してMICが64μg/mlを示す耐性株が1株検出され, またVCMでも感受性株の減少が認められた。ペニシリンに低感受性を示す株 (Penicillin-intermediate S. pneumoniae: PISP+Penicillin-resistant S. pneumoniae: PRSP) の分離頻度は前年の30.9%から46.0%に増加したが, PRSPは減少しておりPISPが19.8%から39.0%に2倍近く増加した。S. pneumoniaeに対してはPanipenem, Imipenem, Faropenemの抗菌力が強くMIC80はいずれも0.125μg/ml以下であった。H. influenzaeM.(B.) catarrhalisは, 一部の薬剤を除き全般的に良好な感受性を示した。1997年に認められたこれらの菌のCeftazidimeに対する感受性の低下は1998年に回復した。P. aeruginosaに対してはムコイド産性株の6株を含めTobramycinの抗菌力が最も強かった。K. pneumoniaeはAmpicillinを除く各薬剤に対して良好な感受性を示したが, 1997年の成績と比較すると若干低感受性株が多くみられた。
    患者背景については, 年齢別の分布では80歳以上の症例が増加し, 70歳以上の高齢者は48.6%とほぼ半数を占めた。疾患別の頻度では細菌性肺炎が40.2%であり, 経年的に緩やかな増加傾向がみられ、特に症例数の多い70歳以上では1997年までに比べ約10%増加した。次に多いのが慢性気管支炎の27.6%であるが, 経年的には徐々に減少している。これら感染症からの抗菌薬投与前後における分離菌株数をみると, 慢性気管支炎では抗菌薬の投与により分離株数が半数以下に減少するが, 細菌性肺炎では投与前後での分離株数はほぼ同数であった。抗菌薬の投与の有無, 投与日数ごとの分離菌については, 投与前に多く分離された菌はS. pneumoniae26.7%, H. influenzae 23.8%, S. aureus 13.3%, M.(B.) catarrhalis 10.8%などであった。S. aureusは投与15日以上で減少したが, P. aeruginosaは薬剤投与により減少することはなく, 15日以上では45.5%分離された。S. pneumoniaeは投与により減少し, 15日以上では4.5%のみであったが, H. influenzaeは14日以内では4.8%まで減少するものの, 15日以上では25.0%と多く分離された。
  • 井上 雅夫, 島田 広昭, 桜井 秀忠, 鉄川 精
    海洋開発論文集
    1998年 14 巻 47-52
    発行日: 1998年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    The purpose of this study is to clarify the best habitable conditions for marine organisms in man-made rocky coast. From this viewpoint, the field observations on plane and vertical distributions of marine organisms are carried out in man-made rocky coast facing Osaka Bay. In addition, the rate of seawater How due to wave and current is surveyed by the plaster ball method at several points in the coast. The relationship between topography and living conditions of marine organisms in man-made rocky coast is discussed based on the results of these observations.
  • 後藤 元, 武田 英紀, 河合 伸, 島田 馨, 中野 邦夫, 横内 弘, 池本 秀雄, 猪狩 淳, 小栗 豊子, 森 健, 山本 真, 井上 洋西, 中舘 俊英, 諏訪部 章, 岡田 信司, 芦野 有悟, 下条 文武, 岡田 正彦, 青木 信樹, 北村 亘子, 鈴木 康稔, 柄沢 安雄, 工藤 宏一郎, 小林 信之, 田中 司, 住友 みどり, 二木 芳人, 菅 守隆, 戸坂 雅一, 河野 茂, 平潟 洋一, 近藤 晃, 松田 淳一, 中野 路子, 那須 勝, 平松 和史, 鈴木 由美子
    The Japanese Journal of Antibiotics
    2005年 58 巻 3 号 326-358
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    2003年10月-2004年9月の間に全国12施設において, 下気道感染症患者399例から採取された検体を対象とし, 分離菌の各種抗菌薬に対する感受性および患者背景などを検討した。これらの検体 (主として喀痰) から分離され, 原因菌と推定された細菌474株のうち469株について薬剤感受性を測定した。分離菌の内訳はStaphylococcus aureus76株, Streptococcus pneumoniae81株, Haemophilus influenzae84株,Pseudomonas aeruginosa (nonmucoid株) 56株, P.aeruginosa(mucoid株) 11株, Klebsiella pneumoniae36株, Moraxellasubgenus Branhamella catarrhalis24株などであった。
    S.aureus76株のうち, Oxacillin (MPIPC) のMICが2μg/ml以下の株 (Methicillin-susceptibleS.aureus: MSSA) およびOxacillinのMICが4μg/mL以上の株 (Methicillin-resistantS.aureus: MRSA) は, いずれも38株 (50.0%) であった。MSSAに対しては, Imipenem (IPM) の抗菌力が最も強く, 0.063μg/mLで全菌株の発育を阻止した。MRSAに対しては, Vancomycinの抗菌力が最も強く, 2μg/mLで全菌株の発育を阻止した。Arbekacinの抗菌力も良好で, 4μg/mLで全菌株の発育を阻止した。S.pneumoniaeに対する抗菌力はカルバペネム系抗菌薬が最も強く, 0.125-0.5μg/mLで全菌株の発育を阻止した。Cefozopran (CZOP) の抗菌力も良好で, そのMIC90は2μg/mLであり, 4μg/mLでは全菌株の発育を阻止した。これに対して, Cefaclor(CCL), Erythromycin (EM), Clindamycin (CLDM) では, 高度耐性株 (MIC:≥128μg/mL) が, それぞれ9株 (11.1%), 35株 (43.2%), 33株(40.7%) 検出された。H.influenzaeに対する抗菌力はLevofloxacin (LVFX) が最も強く, 0.063μg/mLで83株 (98.8%) の発育を阻止した。ムコイド産生および非ムコイド産生P.aeruginosaに対しては, Tobramycin (TOB) が最も強い抗菌力を示し, そのMIC90は2μg/mLであった。CZOPの抗菌力も比較的良好で, そのMIC90は, ムコイド型に対して4μg/mL, 非ムコイド型に対して8μg/mLであった。K.pneumoniaeに対する抗菌力は, CZOPが最も強く, 0.125μg/mLで全菌株の発育を阻止した。M (B.) catarrhalisに対しては, いずれの薬剤も比較的強い抗菌力を示し, MIC90は4μg/mL以下であった。
    呼吸器感染症患者の年齢は, 70歳以上が全体の54.1%と半数以上を占めた。疾患別では細菌性肺炎と慢性気管支炎の頻度が高く, それぞれ46.1, 30.6%であった。細菌性肺炎患者から多く分離された菌はS.aureusおよびH.influenzae (18.6%および18.1%) であり, 一方, 慢性気管支炎患者からはS.aureus (16.9%) およびS.pneumoniaeが比較的多く分離 (14.9%) された。抗菌薬投与前に呼吸器感染症患者から多く分離された菌は, S.pneumoniaeおよびH.influenzaeで, その分離頻度はそれぞれ20.6%および21.5%であった。前投与抗菌薬別に分離菌種を比較したところ, 前投与抗菌薬がセフェム系あるいはマクロライド系抗菌薬であった症例では,P.aeruginosaが比較的多く分離され, キノロン系抗菌薬ではS.aureusが比較的多く分離された。
  • 島田 馨, 中野 邦夫, 横内 弘, 池本 秀雄, 森 健, 猪狩 淳, 小栗 豊子, 寺井 継男, 井上 洋西, 中舘 俊英, 伊藤 忠一, 吉田 武志, 大野 勲, 岡田 信司, 林 克敏, 荒川 正昭, 下条 文武, 五十嵐 謙一, 岡田 正彦, 尾崎 京子, 青木 信樹, 北村 亘子, 鈴木 康稔, 柄沢 安雄, 中田 紘一郎, 中谷 龍王, 稲川 裕子, 工藤 宏一郎, 小林 信之, 長谷川 光治, 小林 宏行, 河合 伸, 高安 聡, 伊藤 章, 住友 みどり, 松島 敏春, 二木 芳人, 安藤 正幸, 菅 守隆, 佐藤 圭創, 戸坂 雅一, 河野 茂, 朝野 和典, 宮崎 義継, 平潟 洋一, 松田 淳一, 餅田 親子, 那須 勝, 永井 寛之, 平松 和史, 中野 忠男
    The Japanese Journal of Antibiotics
    2001年 54 巻 7 号 331-364
    発行日: 2001/07/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1999年10月~2000年9月の間に全国16施設において, 下気道感染症患者430例から採取された検体を対象とし, 分離菌の各種抗菌薬に対する感受性及び患者背景などを検討した。これらの検体 (主として喀痰) から分離され, 原因菌と推定された細菌515株のうち506株について感受性を測定した。分離菌の内訳はStaphylococcus aureu78株, Strepto-coccus pneumoniae101株, Haemophilus influenzae104株, Pseudomonas aeruginosa (non-mucoid株) 58株, P. aeruginosa (mucoid株) 11株, Moraxella subgenus Branhamella ca-tarrhalis41株, Klebsiella pneumoniae18株などであった。
    S. aureus78株中OxacillinのMICが4μg/ml以上の株 (Methicillin-resistantS. aureus: MRSA) は57.7%を占めた。MRSAに対してVancomycinとArbekacinは強い抗菌力を示し, 1998年に認められたABK耐性株 (MIC: 64μg/ml) やVCM感受性株の減少は認められなかった。S. pneumoniaeのなかで, ペニシリンに低感受性を示す株 (Penicillin-intermediate S. pneumoniae: PISP+Penicillin-resistant S. pneumoniae: PRSP) の分離頻度は1998年の46.0%から34.7%に減少し, PRSPは1991年以降で最も少なく3.0%であった。また, S. pneumoniaeに対してはカルバペネム系薬剤の抗菌力が強く, 特にPanipenemは0.063μg/mlで全101株の発育を阻止した。H. influenzaeに対しては全般的に抗菌力は強く, いずれの薬剤もMIC80は4μg/ml以下であった。1998年にはOfloxacinのMIC分布は0.063~4μg/mlであったが, 1999年は全株のMICが0.125μg/ml以下であり, H. influenzaeに対して最も強い抗菌力を示した。P. aeruginosaに対してはTobramycinとCiprofloxacinの抗菌力が強く, MIC80は1μg/mlであった。ムコイド産生株の分離株数は11株と少なかったが, 非産生株に比べ各薬剤に対する感受性は良好であった。K. pneumoniaeはAmpicillinを除く各薬剤に対して良好な感受性を示し, 1998年に比べ低感受性株も少なかった。M.(B.) catarrhaliSに対しても全般的に抗菌力は強く, いずれの薬剤もMIC80は2μg/ml以下であった。最も強かったのはImipenemであり, 0.063μg/mlで全41株の発育を阻止した。
    患者背景については, 年齢別分布では増加傾向にあった80歳以上の症例が1999年は減少したものの, 70歳以上の高齢者は47.0%と前年に続きほぼ半数を占めた。疾患別の頻度では細菌性肺炎と慢性気管支炎が多く, それぞれ37.9, 30.5%であった。1999年は例年に比べ気管支喘息が多く, 気管支拡張症とほぼ同じで約10%みられた。これら感染症からの抗菌薬投与前後における分離菌株数をみると, 細菌性肺炎では前年と同様に投与前後でほぼ同数であったが, 慢性気管支炎では前年は投与後において半数以下に著しく減少したが, 1999年は3分の2に減少したに留まった。抗菌薬の投与の有無, 投与日数ごとの分離菌については, 投与前に多く分離された菌はH. influenzae 28.4%, S. pneumoniae 25.7%, M.(B.) catarrhalis 12.0%, S. aureus 10.6%などであった。S. aureusは投与15日以上では投与前の分離頻度とほぼ同じであったが, P. aeruginosaは36.8%と投与前に比べ多く分離された。S. pneumoniaeは投与により減少し, 投与終了後では全く分離されなかったが, H. influenzaeは3日以内では7.1%まで減少するものの, 終了後では21.4%と多く分離された。
  • 池本 秀雄, 渡辺 一功, 森 健, 猪狩 淳, 小栗 豊子, 川口 秀明, 清水 義徳, 松宮 英視, 斎藤 玲, 寺井 継男, 井上 洋西, 中舘 俊英, 伊藤 忠一, 吉田 武志, 丹野 恭夫, 大野 勲, 西岡 きよ, 荒川 正昭, 五十嵐 謙一, 和田 光一, 岡田 正彦, 尾崎 京子, 青木 信樹, 北村 亘子, 関根 理, 鈴木 康稔, 松田 正文, 谷本 普一, 中田 紘一郎, 中谷 龍王, 稲川 裕子, 可部 順三郎, 工藤 宏一郎, 山本 優美子, 石原 照夫, 岡田 淳, 小林 宏行, 河合 伸, 高安 聡, 武田 博明, 島田 馨, 山口 惠三, 松本 哲哉, 岩田 守弘, 樫谷 総子, 伊藤 章, 住友 みどり, 賀来 満夫, 松島 敏春, 二木 芳人, 副島 林造, 安藤 正幸, 山根 誠久, 戸坂 雅一, 河野 茂, 田中 宏典, 平潟 洋一, 松田 淳一, 那須 勝, 伊東 盛夫, 山崎 透, 中野 忠男, 斎藤 厚, 草野 展周, 當山 真人
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1997年 50 巻 5 号 421-459
    発行日: 1997/05/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    我々は1981年以来, 全国各地の病院・研究施設と共同で下気道感染症(以下, 呼吸器感染症と略す)分離菌を収集し, 分離菌の各種抗菌薬に対する感受性, 患者背景と分離菌などを経年的に調査してきた1~13)。今回は, 1995年度の調査結果を報告する。
    1995年10月~1996年9月の間に全国23施設において, 呼吸器感染症患者から採取された検体を対象とした。それらの検体(主として喀痰)から分離され, 起炎菌と推定された細菌567株について感受性を測定した。分離菌の内訳Staphylococcus aureus 74株, Streptococcus pneumoniae82株, Haemophilus influenzae 104株, Pseudomonas aeruginosa (non-mucoid株)85株, Pseudomonas aeruginosa (mucoid株) 18株,Moraxella subgenus Branhamella catarrhalis 52株, Klebsiella pneumoniae 25株などであった。主要菌株の抗菌薬に対する感受性は, ほとんどの菌種で前年とほぼ同様の成績を示した。S.aureusではOxacillinのMICが4μg/ml以上の株(methicillin-resistant S.aureus)が1994年度とほぼ同様の39株, 52.7%を占あた。これらMRSAも含め, ArbekacinとVancomycinは優れた抗菌力を示した。P.aeruginosaに対しては一部の薬剤を除き抗菌力は弱かったが, その他の菌種に対する抗菌力は比較的強いものが多かった。また, 患者背景と感染症と起炎菌の推移等についても検討した。
    患者背景については, 呼吸器感染症患者459例から採取された567株を対象とした。年齢別の分布では高年齢層の感染症が多く, 60歳以上の症例が66.3%を占め1994年度よりわずかではあるが漸増している。疾患別の頻度では, 慢性気管支炎, 細菌性肺炎がそれぞれ38.8%, 29.6%と多く, 全体の約70%を占めた。疾患別の起炎菌の頻度についてみると, 慢性気管支炎ではH.influenzae及びS.pneumoniaeの分離頻度が高く, それぞれ18.0%, 17.6%であった。細菌性肺炎ではS.aureusとP.aeruginosaの分離頻度が最も高く, それぞれ16.2%, 次いでH.influenzae12.8%, S.pneumoniae 10.6%の順であった。抗菌薬の投与の有無, 投与日数ごとの分離菌についてみると, 投与前に分離頻度の高い菌はH.influenzae 24.7%, S.pneumoniae 21.0%, M.(B.)catarrhalis 13.9%であった。抗菌薬投与14日以内では, 薬剤感受性が比較的良好な菌(S.pneumoniae, K.pneumoniae, M.(B.)catarrhalis)では, 抗菌薬の投与日数の増加に伴い分離頻度が減少する傾向にあったが, 多くの薬剤に耐性を示すS.aureusは投与日数の増加に伴い分離頻度は増加する傾向にあった。感染抵抗力減弱を誘起する因子・手術の有無によるMRSAの分離頻度は「有り」で57.7%,「無し」で35.0%となり, 因子・手術の有りの症例でMRSAの分離頻度が高い傾向は例年通りであった。抗菌薬の投与前後におけるMRSAの分離頻度は「投与前」で34.2%,「投与後」で70.6%となり, 抗菌薬投与後で高値を示した。また, 入院患者からのMRSAの分離頻度は外来患者に比べ多く60.4%(32/53)を占めた。外来患者からの分離頻度は1994年度の7.1%(1/14)に比べ1995年度は26.3%(5/19)と多かった。
  • 池本 秀雄, 渡辺 一功, 森 健, 猪狩 淳, 小栗 豊子, 寺井 継男, 井上 洋西, 中舘 俊英, 伊藤 忠一, 吉田 武志, 大野 勲, 岡田 信司, 荒川 正昭, 五十嵐 謙一, 岡田 正彦, 尾崎 京子, 青木 信樹, 北村 亘子, 関根 理, 鈴木 康稔, 中田 紘一郎, 中谷 龍王, 稲川 裕子, 工藤 宏一郎, 近藤 正, 小林 宏行, 河合 伸, 高安 聡, 島田 馨, 中野 邦夫, 高森 幹雄, 横内 弘, 伊藤 章, 住友 みどり, 松島 敏春, 二木 芳人, 安藤 正幸, 菅 守隆, 佐藤 圭創, 戸坂 雅一, 河野 茂, 朝野 和典, 平潟 洋一, 泉川 公一, 山口 敏行, 餅田 親子, 那須 勝, 伊東 盛夫, 山崎 透, 中野 忠男, 斎藤 厚, 當山 真人, 山根 誠久, 草野 展周
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1999年 52 巻 5 号 353-397
    発行日: 1999/05/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1997年10月~1998年9月の問に全国17施設において, 下気道感染症患者440例から採取された検体を対象とし, 分離菌の各種抗菌薬に対する感受性及び患者背景などを検討した。これらの検体 (主として喀痰) から分離され, 起炎菌と推定された細菌512株のうち503株について感受性を測定した。分離菌の内訳はStaphylococcus aureus 100株, Streptococcus pneumoniae81株, Haemophilus influenzae85株, Pseudomonas aeruginosa (non-mucoid株) 71株, Pseudomonas aeruginosa (mucoid株) 27株, Moraxella subgenus Branhamnella catarrhalis33株, Klebsiella pneumoniae17株などであった。S. aureus 100株のうちOxacillinのMICが4μg/ml以上の株 (Methicillin-resistant S. aureus: MRSA) は55.0%検出され, 1996年の67.3%に比べ10%以上減少した。ArbekacinとVancomycinはMRSAに対して強い抗菌力を示し, 本年度もABK耐性株やVCM低感受性株は検出されなかった。S. pneumoniaeに対する抗菌力はカルバペネム系薬剤が強くPanipenem, ImipenemのMIC80は0.063μg/mlであった。またペニシリンに低感受性を示す株 (Penicillin-intermediate S. pneumoniae: PISP+Penicillin-resistant S. pneumoniae: PRSP) の分離頻度は1995年の40.3%から緩やかに減少し本年度は30.9%であった。H. influenzaeM.(B.) catarrhalisの各薬剤に対する感受性はいずれも良好であったが, 1995・1996年に比べ両菌種ともCeftazidimeに対して感受性の低下が認められた。P. aeruginosaは多くの薬剤に耐性化を示す傾向にあるが, ムコイド産性株にはMeropenem, Imipenem, Tobramycinの抗菌力が強く, ムコイド非産性株にはTobramycinとCiprofloxacinの抗菌力が比較的強かった。K. pneumoniaeはAmpicillinを除く薬剤に対して良好な感受性を示し1996年の成績と比較しても良かった。
    患者背景については, 年齢別の分布で70歳以上の高齢者が年々増加しており, 本年度は45.5%を占めた。疾患別の頻度ではあまり変化はなく, 細菌性肺炎が33.6%, 慢性気管支炎が29.1%と多かった。これら感染症からの抗菌薬投与前後における分離菌株数は, 慢性気管支炎では抗菌薬投与後に比べ未投与の症例からの分離株数が多いが, 細菌性肺炎では1995年以降で投与後での分離株数が投与前より多くなっており, 薬剤投与後におけるS. aureusP. aeruginosaの分離頻度の増加は, これらの菌の薬剤感受性低下傾向を示唆すると思われる。抗菌薬の投与の有無投与日数ごとの分離菌及び投与薬剤種類別の分離菌についてみると, 投与前に多く分離された菌はS. pneumoniae24.5%, H. influenzae21.4%, S. aureus 18.4%, P. aeruginosa 12.2%などであった。S. aureusは投与15日以上で減少したが, P. aeruginosaは薬剤投与により減少することはなく15日以上では47.8%分離された。投与された薬剤の種類ではペニシリン系及びセフェム系薬剤の投与症例からの分離菌は S. aureusが最も多く31.7~58.3%を占めた。またマクロライド系薬剤投与例ではP. aeruginosaの分離頻度が高く50%近くを占めた。
  • 福山 研二
    Edaphologia
    2007年 81 巻 57-61
    発行日: 2007/07/30
    公開日: 2017/07/20
    ジャーナル フリー
  • 池本 秀雄, 渡辺 一功, 森 健, 猪狩 淳, 小栗 豊子, 近藤 宇史, 小林 邦彦, 佐藤 清, 松宮 英視, 斎藤 玲, 寺井 継男, 丹野 恭夫, 西岡 きよ, 荒川 正昭, 和田 光一, 岡田 正彦, 尾崎 京子, 青木 信樹, 北村 亘子, 関根 理, 鈴木 康稔, 谷本 普一, 中田 紘一郎, 中森 祥隆, 中谷 龍王, 杉 裕子, 可部 順三郎, 工藤 宏一郎, 山本 優美子, 石原 照夫, 岡田 淳, 小林 宏行, 武田 博明, 押谷 浩, 河合 伸, 島田 馨, 山口 恵三, 伊藤 章, 神永 陽一郎, 副島 林造, 二木 芳人, 安藤 正幸, 山根 誠久, 戸坂 雅一, 原 耕平, 賀来 満夫, 菅原 和行, 那須 勝, 後藤 陽一郎, 伊東 盛夫, 斎藤 厚, 草野 展周
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1995年 48 巻 7 号 887-920
    発行日: 1995/07/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    我々は1981年以来全国各地の病院・研究施設と共同で呼吸器感染症分離菌を収集し, 分離菌の各種抗菌薬に対する感受性, 患者背景と分離菌などを経年的に調査してきた1~8)。今回は, 1990年度の調査結果を報告する。
    1990年10月~1991年9月の間に全国20施設において, 呼吸器感染症患者507例から採取された検体を対象とした。それらの検体 (主として喀痰) から分離され, 起炎菌と推定された細菌は654株であった。このうち, staphylococcus aureus87株, Streptococcus pneumoniae 118株, Haemophilus influenzae 124株, Pseudomonas aeruginosa (Non-mucoid) 84株, Pseudomonas aeruginosa (Mucoid) 37株, Moraxella subgenus Branhamella catarrhalis60株, Klebsiella pneumoniae24株, Escherichia coli12株など617株に対する各種抗菌薬のMICを測定し, 細菌の薬剤感受性を調査した。
    主要菌株の抗菌薬に対する感受性は, 各薬剤とも前年とほぼ同様の成績を示した。S. aureusではOxacillinのMICが4μg/ml以上の株 (Methicillin-resistant S. aureus) が42.5%を占め, 前年に比べ耐性菌の発現頻度は同程度で急激な上昇は認められなかった。
    又, 患者背景と感染症と起炎菌の推移等についても検討した。
    患者背景については, 年齢別の分布では高年齢層の感染症が多く, 60歳以上が67.8%を占め, 高齢者の割合の増加が顕著であった。疾患別の頻度では, 細菌性肺炎, 慢性気管支炎がそれぞれ31.6%, 26.8%と多く, 以下気管支拡張症, 気管支喘息 (感染併発, 以下同様) の順であった。
    疾患別の起炎菌の頻度についてみると, 細菌性肺炎ではS. aureus 19.0%, H. influenzae16.7%, S. pneumoniae 15.4%, 慢性気管支炎ではS. pneumoniae 27.8%, H. influenzae27.2%, 気管支拡張症ではH. influenzae 13.8%, P. aeruginosa 41.3%, 気管支喘息ではH. influenzae18.6%, S. pneumoniae 28.8%, M.(B.) catarrhalis 16.9%が上位を占めた。
    抗菌薬の投与の有無, 日数ごとにみた分離菌についてみると, 投与前に分離頻度が多い菌はS. pneumoniae, H. influenzae, M.(B.) catarrhalisである。一方, S. aureus, P. aeruginosaでは逆に投与後に頻度が多い傾向を示した。又, 投与期間が15日間以上の例では, 前年同様P. aeruginosaの頻度が多かった。
    S. aureusについてみると, 細菌性肺炎においてMRSAの分離頻度は51.3% (20/39) であった。因子・手術の有無によるMRSAの分離頻度は, 「有り」で49.2% (29/59), 「無し」で28.6% (8/28) となり, 因子・手術の有りの例でMRSAの分離頻度が高い傾向を示した。抗菌薬の投与前・後におけるMRSAの分離頻度は「投与前」で19.6% (10/51), 「投与後」で75.0% (27/36) となり, 抗菌薬投与後で明らかに高値を示した。
  • 池本 秀雄, 渡辺 一功, 小酒井 望, 林 康之, 小栗 豊子, 近藤 宇史, 斎藤 玲, 松宮 英視, 上田 京子, 寺井 継男, 丹野 恭夫, 西岡 きよ, 荒川 正昭, 和田 光一, 五十嵐 謙一, 嶋津 芳典, 屋形 稔, 尾崎 京子, 関根 理, 青木 信樹, 大島 博, 渡辺 京子, 谷本 普一, 中田 紘一郎, 中森 祥隆, 蝶名林 直彦, 中谷 龍王, 吉村 邦彦, 可部 順三郎, 工藤 宏一郎, 山本 優美子, 鵜沢 毅, 田村 静夫, 岡田 淳, 小林 宏行, 武田 博明, 押谷 浩, 河合 伸, 島田 馨, 伊藤 章, 神永 陽一郎, 副島 林造, 二木 芳人, 安藤 正幸, 菅 守隆, 山根 誠久, 戸坂 雅一, 原 耕平, 山口 恵三, 菅原 和行, 下口 和矩, 那須 勝, 後藤 純, 後藤 陽一郎, 重野 秀明, 伊東 盛夫, 宮子 博, 菅原 弘一, 斎藤 厚, 草野 展周, 猪狩 淳
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1989年 42 巻 11 号 2324-2353
    発行日: 1989/11/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    著者らは1981年以来全国各地の研究施設と共同で呼吸器感染症患者分離菌を収集し, 患者背景と分離菌, 分離菌の各種抗菌・抗生剤に対する感受性推移などを経年的に調査してきた。今回は1986年度の調査結果について報告する。
    1986年9月~1987年3月の間, 全国17施設において呼吸器感染症患者558例の主として喀痰から分離され, 起炎菌と推定された細菌は657株であった。このうちStaphylococcus aureus 75株, Streptococcus pneumoniae 108株, Haemophilus influenzae 150株, Pseudomonas aeruginosa (ムコイド非産生株) 107株, P. aeruginosa (ムコイド産生株) 21株, Klebsiella pneumoniae 32株, Escherichia coli 8株, Branhamella catarrhalis 55株などに対する各種抗菌・抗生剤のMICを測定し, 薬剤感受性を調査した。又, 患者背景と感染症及び感染症と起炎菌の推移等についても併せて検討した。
  • 緑膿菌biofilmに対するクラリスロマイシンの影響
    武田 博明, 大垣 憲隆, 菊地 直美, 小林 宏行, 明石 敏
    感染症学雑誌
    1992年 66 巻 10 号 1454-1461
    発行日: 1992/10/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    びまん性汎細気管支炎 (DPB) に対する, マクロライド (MLs) の有用性発現のメカニズムを解明する目的で, クラリスロマイシン (CAM) を長期投与し, その臨床的検討を行い, さらに基礎的検討として, 緑膿菌バイオフィルムに対するMLsの作用を検討し, 以下の成績を得た.
    1.17例のDPBいずれもが, 臨床的に改善傾向が認められた.細菌学的には, 緑膿菌喀出9例中7例が消失した.2.実験的に形成された緑膿菌バイオフィルムは, CAMと持続的に接触することにより破壊され, 緑膿菌は表面平滑な単個菌どなった.3.CAMの接触した緑膿菌は, 組織に対する付着性が有意に低下することより, 新たな病巣形成能力を欠如し, 主に宿主側要因により除菌されると考えられた.以上より, 緑膿菌持続喀出DPBのMLsによる予後の改善には, MLsのバイオフィルム破壊作用が強く関与していることが示唆された.
  • 池本 秀雄, 渡辺 一功, 森 健, 猪狩 淳, 小栗 豊子, 小林 邦彦, 佐藤 清, 松宮 英視, 斎藤 玲, 寺井 継男, 丹野 恭夫, 西岡 きよ, 荒川 正昭, 和田 光一, 岡田 正彦, 尾崎 京子, 青木 信樹, 北村 亘子, 関根 理, 鈴木 康稔, 谷本 普一, 中田 紘一郎, 中森 祥隆, 中谷 龍王, 稲川 裕子, 可部 順三郎, 工藤 宏一郎, 山本 優美子, 石原 照夫, 岡田 淳, 小林 宏行, 武田 博明, 押谷 浩, 河合 伸, 島田 馨, 山口 惠三, 樫谷 総子, 伊藤 章, 神永 陽一郎, 副島 林造, 二木 芳人, 安藤 正幸, 山根 誠久, 戸坂 雅一, 原 耕平, 賀来 満夫, 菅原 和行, 那須 勝, 後藤 陽一郎, 伊東 盛夫, 斎藤 厚, 草野 展周
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1996年 49 巻 1 号 34-70
    発行日: 1996/01/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    我々は1981年以来全国各地の病院・研究施設と共同で呼吸器感染症分離菌を収集し, 分離菌の各種抗菌薬に対する感受性, 患者背景と分離菌などを経年的に調査してきた1~8)。今回は, 1992年度の調査結果を報告する。
    1992年10月~1993年9月の間に全国20施設において, 呼吸器感染症患者549例から採取された検体を対象とした。これらの検体 (主として喀痰) から分離され, 起炎菌と推定された細菌は690株であった。このうち, MICの測定ができた菌株数は669株であった。その内訳はStaphylococcus aureus 101株, Streptococcus pneumoniae 121株, Haemophilus influenzae 122株, Pseudomonas aeruginosa (non-mucoid) 92株, Pseudomonas aeruginosa (mucoid) 32株, Moraxella subgenus Branhamella catarrhalis 52株, Klebsiella pneumoniae 28株, Escherichia coli 5株などであった。
    主要菌株の抗菌薬に対する感受性は, 各薬剤とも前年とほぼ同様の成績を示した。S. aureusではOxacillinのMICが4μg/ml以上の株 (methicillin-resistant S. aureus) が62株, 61.4%を占め, 前年に比べ耐性菌の発現頻度に上昇傾向が認あられた。
    又, 患者背景と感染症と起炎菌の推移等についても検討した。
    患者背景については, 年齢別の分布では高年齢層の感染症が多く, 60歳以上が60.8%を占あ, 高齢者の割合は前年とほぼ同程度であった。疾患別の頻度では, 細菌性肺炎, 慢性気管支炎がそれぞれ30.4%, 29.5%と多く, 以下気管支拡張症, 気管支喘息の順であった。疾患別の起炎菌の頻度についてみると, 細菌性肺炎ではS. pneumoniae 20.4%, S. aureus 19.4%, P. aeruginosa 17.5%, 慢性気管支炎ではH. influenzae 22.2%, S. pneumoniae 15.1%, 気管支拡張症ではP. aeruginosa 37.5%, H. influenzae 18.8%, 気管支喘息ではS. pneumoniae 29.8%, H. influenzae 21.3%, P. aeruginosa 14.9% が上位を占あた。
    抗菌薬の投与の有無日数ごとにみた分離菌についてみると, 投与前に分離頻度が多い菌はS. pneumoniae 24.4%, H. influenzae 23.4% である。一方, S. aureus 18.6%, P. aeruginosa 29.9%では逆に投与後に頻度が多い傾向を示したのは前年と同様の結果であった。又, 投与期間が8~14日の例では, 前年同様P. aeruginosa 24.2% と頻度が多く, 4~7日ではS. aureus 及びP. aeruginosa がそれぞれ25.6%と分離頻度は高かった。
    因子・手術の有無によるMRSAの分離頻度は「有り」で70.7%(53/75),「無し」で34.6% (9/26) となり, 因子・手術の有りの例でMRSAの分離頻度が高い傾向を示した。抗菌薬の投与前後におけるMRSAの分離頻度は「投与前」で40.4% (19/47),「投与後」で85.7% (36/42) となり, 抗菌薬投与後で明らかに高値を示した。
  • 池本 秀雄, 渡辺 一功, 森 健, 猪狩 淳, 小栗 豊子, 近藤 宇史, 小林 邦彦, 佐藤 清, 松宮 英視, 斎藤 玲, 寺井 継男, 丹野 恭夫, 西岡 きよ, 荒川 正昭, 和田 光一, 岡田 正彦, 尾崎 京子, 青木 信樹, 北村 亘子, 関根 理, 鈴木 康稔, 谷本 普一, 中田 紘一郎, 中森 祥隆, 中谷 龍王, 杉 裕子, 可部 順三郎, 工藤 宏一郎, 山本 優美子, 石原 照夫, 岡田 淳, 小林 宏行, 武田 博明, 押谷 浩, 河合 伸, 島田 馨, 山口 恵三, 伊藤 章, 神永 陽一郎, 副島 林造, 二木 芳人, 安藤 正幸, 山根 誠久, 戸坂 雅一, 原 耕平, 賀来 満夫, 菅原 和行, 那須 勝, 後藤 陽一郎, 伊東 盛夫, 斎藤 厚, 草野 展周
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1995年 48 巻 8 号 965-998
    発行日: 1995/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    我々は1981年以来全国各地の病院・研究施設と共同で呼吸器感染症分離菌を収集し, 分離菌の各種抗菌薬に対する感受性, 患者背景と分離菌などを経年的に調査してきた1~8)。今回は, 1991年度の調査結果を報告する。
    1991年10月~1992年9月の間に全国20施設において, 呼吸器感染症患者529例から採取された検体を対象とした。それらの検体 (主として喀痰) から分離され, 起炎菌と推定された細菌は631株であった。このうち, MICの測定できた菌株数は612株であった。その内訳はStaphylococcus aureus 96株, Streptococcus pneumoniae 112株, Haemophilus influenzae 111株, Pseudomonas aeruginosa (Non-mucoid) 114株, Pseudomonas aeruginosa (Mucoid) 39株, Moraxella subgenus Branhamella catarrhalis 41株, Klebsiella pneumoniae 20株, Escherichia coli 12株などであった。
    主要菌株の抗菌薬に対する感受性は, 各薬剤とも前年とほぼ同様の成績を示した。S. aureusではMPIPCのMICが4μg/ml以上の株 (Methicillin-resistant S. aureus) が56株, 58.3%を占め, 前年に比べ耐性菌の発現頻度に上昇傾向が認められた。
    又, 患者背景と感染症と起炎菌の推移等についても検討した。
    患者背景については, 年齢別の分布では高年齢層の感染症が多く, 60歳以上が64.9%を占め, 高齢者の割合は前年とほぼ同程度であった。疾患別の頻度では, 細菌性肺炎, 慢性気管支炎がそれぞれ32.1%, 37.296と多く, 以下気管支拡張症, 気管支喘息 (感染併発, 以下同様) の順であった。疾患別の起炎菌の頻度についてみると, 細菌性肺炎ではS. aureus 19.9%, P. aeraginosa 21.8%, S. pneumoniae 12.6%, 慢性気管支炎ではS. pneumoniae 23.5%, H. influenzae 20.5%, 気管支拡張症ではH. influenzae 29.2%, P. aeruginosa 47.7%, 気管支喘息ではH. influenzae 27.3%, S. pneumoniae 30.3%, M.(B.) catarrhalis 15.2%が上位を占めた。
    抗菌薬の投与の有無, 日数ごとにみた分離菌についてみると, 投与前に分離頻度が多い菌はS. pneumoniae (26.2%), H. influenzae (23.4%) である。一方, S. aureus (20.5%), P. aeruginosa (36.2%) では逆に投与後に頻度が多い傾向を示したのは前年と同様の結果であった。又, 投与期間が8~14日の例では, 前年同様P. aeraginosa (39.1%) の頻度が多かったが, 4~7日ではS. aureus (35.3%) 及びP. aeruginosa (35.3%) の分離頻度が高かった。
    MRSAの分離頻度についてみると, 因子・手術の有無によるMRSAの分離頻度は「有り」で61.8% (47/76), 「無し」で45.0% (9/20) となり, 因子・手術の有りの例でMRSAの分離頻度が高い傾向を示した。抗菌薬の投与前・後におけるMRSAの分離頻度は「投与前」で38.6% (17/44), 「投与後」で75.0% (39/52) となり, 抗菌薬投与後で明らかに高値を示した。
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