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32件中 1-20の結果を表示しています
  • 第11報 実験用モデル結石の開発
    内田 睦, 近藤 和秀, 中河 裕治, 藤戸 章, 北村 浩二, 今出 陽一朗, 河内 明宏, 渡辺 決
    日本泌尿器科學會雑誌
    1985年 76 巻 9 号 1309-1313
    発行日: 1985/09/20
    公開日: 2010/07/23
    ジャーナル フリー
    尿路結石の強度は, すでに本論文第2報において測定され, その結果, 尿路結石は圧縮強度180kg/cm2前後の高強度結石と, 圧縮強度65kg/cm2前後の低強度結石の2種に分類された. またほとんどの尿路結石は, 低強度結石の範時にあった.
    今回, モデル結石の作製には, 高強度モデル結石と低強度モデル結石の2種を開発した.
    1. 高強度モデル結石は, フライアッシュセメントで作製し, その圧縮強度は平均202kg/cm2であった.
    2. 低強度モデル結石は, 石膏に金剛砂を混じて作製したが, 金剛砂を石膏重量の25%以上混合したときの圧縮強度が65kg/cm2となり, 低強度モデル結石として適していることがわかった.
    実際の尿路結石が, ほとんど低強度結石であることより, 今後結石破砕実験には, 低強度モデル結石を使用する計画である.
  • 第6報 実験的破砕装置の衝撃波圧測定
    近藤 和秀
    日本泌尿器科學會雑誌
    1981年 72 巻 6 号 662-668
    発行日: 1981/06/20
    公開日: 2010/07/23
    ジャーナル フリー
    微小発破に対する実験的破砕装置を用いて, アジ化鉛爆薬の動的作用をなす衝撃波のピーク圧の測定を, 爆薬室の中心軸方向から0°, 45°, 90°, 135°の各角度で, 種々の距離にこおいておこなつた.
    結果は次のごとくであつた.
    1) 一般の爆破現象にこおいて成り立つ相似法が, 微小発破にこおいても成立した.
    2) ピーク圧の等圧線分布図により, 衝撃波は, 爆薬室の中心軸方向に集束性を示した.
    3) 各角度(0°, 45°, 90°, 135°)におけるピーク圧と換算距離に関して成立した実験式は次のごとくであつた.
    (i) 角度0°のとき, P=2.5×104(3√W/D)2.8
    (ii) 角度45°のとき, P45°=4.2×10(3√W/D)1.2
    (iii) 角度90°のとき, P90°=1.2×10(3√W/D)1.1
    (iv) 角度135°のとき, P135°=2.0(3√W/D)0.6
    P: Pressure (kg/cm2)
    W: Weight (g)
    D: Distance (cm)
  • 古澤 太郎, 藤原 光文, 秋山 喜久夫
    CHEMOTHERAPY
    1979年 27 巻 Supplement7 号 586-591
    発行日: 1979/12/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しく米国Eli Lilly社で開発された経口用Cephalosporin系抗生物質Cefaclor (以下CCL) について基礎的ならびに臨床的検討を行ない次の結果を得た。
    1. 臨床尿分離のE. coli 59株, K. pneumoniae 15株のCCLに対する感受性のピークは108cells/ml接種菌量で, それぞれ3.13~6.25, 1.56μg/mlにあり, in vitroの抗菌力はCephalexinよりも2~4倍優れていた。
    2. 女子急性単純性膀胱炎22例を対象にCCL1日750mg, 3分服, 3日間経口投与し, 細菌尿は22例中21例 (95.5%) に陰性化, 1例 (4.5%) に減少が認められ, また排尿痛などの自覚症状, 膿尿はいずれも消失または正常化を示し, 臨床効果は著効17例, 有効5例で有効率100%の成績であった。また, CCL投与終了後1週間以内の再発は22例中1例も認められなかった。副作用は全例に認められなかった。
  • 西嶋 友里, 米村 佳恋, 道脇 信恵, 寺田 ハルカ, 清水 謙, 石倉 行, 緒方 克也
    日本障害者歯科学会雑誌
    2015年 36 巻 2 号 169-175
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/10/31
    ジャーナル フリー
    歯科衛生過程の考えに基づき,ブラッシング指導だけでなく,患者の生活背景,身体構造と機能,健康意識などを指導の根拠とした取り組みが求められている.そこで,歯科衛生過程に障害者福祉のサービス等利用計画の手法を加え,歯科医療サービス等利用計画を考案したので報告する.
    研究方法は,歯科衛生過程による口腔の管理計画に加えて,障害者福祉サービス等利用計画の考え方に沿った方法を取り入れ,基本情報からアセスメント,総合的な目標,短期目標,長期目標,目標達成のためのサービスの種類と量,社会資源を整理することとした.情報の収集では,1.本人が希望する歯科保健の到達点,2.本人の全体像とプロフィール,3.現在の生活と口腔機能,4.現在の歯科保健と生活,5.本人の強み,6.本人を取り巻く社会資源の状況を整理した.これらの情報と評価から必要な歯科医療サービス等利用計画を作成した.
    結果は短期目標と長期目標を立て,介入として専門的歯科医療機関でのプラークの除去・歯石除去,歯周処置などを行った.また,リハビリテーションの医療機関では短期間での管理を担当することとした.
    このような計画による根拠に基づいた障害者の継続管理は,患者に主体性を置いたプランを立てることが大切であると思われた.
  • 体外からの腎, 尿管結石破砕を目的として
    桑原 正明, 黒須 清一, 神部 広一, 景山 鎮一, 折笠 精一, 高山 和喜
    日本泌尿器科學會雑誌
    1985年 76 巻 2 号 174-182
    発行日: 1985年
    公開日: 2010/07/23
    ジャーナル フリー
    体外からの非接触的結合破砕を目的として水中衝撃波のフォーカシングについて検討した. 衝撃波はルビーレーザーを光源とするホログラフィー干渉計 (-回露光または二重露光) で観察した.
    フォーカシング様式は二法について検討した. 一法 (A式) は疑似回転だ円体の遠位幾何学焦点 (E1) でアジ化鉛 (4~10mg) を爆発させて水中衝撃波を発生させ, 破砕対象を近位の焦点 (E2) に置く方式であり, もう一法 (B式) は逆の配置にしたものである. アジ化鉛の起爆はQスイッチ付きルビーレーザーによった. 結石には手術的に摘出した蓚酸カルシウムと燐酸カルシウムの混合結石, 又は活性アルミナのモデル結石を使用した. その大きさはそれぞれ8mm大, 6mm大である. これらの結石はいずれの方式によっても一回の爆発で破砕された. 爆発による衝撃波形は急峻な立ち上りを持つ三角波であり圧力の半値幅は3mm (2.0μsec) であった. 二方式によるフォーカシング状態の検討ではA式の方が理想的なもので, 4mgのアジ化鉛で焦点部の圧力は880barが得られた. B式では反射壁腔内で爆発させるため, 爆発生成気体の干渉が避けられず, 理想的なフォーカシングは得られなかった. しかし, 爆発エネルギーの利用効率は高く, 10mgのアジ化鉛の爆発では13k barが得られた. 生体への応用を考慮し, 豚脂肪 (厚さ20mm) を介在させた時のフォーカシング状態について検討したが, 二方式ともフォーカシングには変化がなかった.
    以上の結果は爆発によって発生する水中衝撃波をフォーカシングすることによって結石を破砕することができ, これを体外からの結石破砕へ応用することが可能であることを示すものであった. 本法の安全性については現在, 動物実験で検討中である.
  • 西尾 好司
    研究 技術 計画
    2012年 26 巻 3_4 号 116-118
    発行日: 2012/12/20
    公開日: 2017/10/21
    ジャーナル フリー
    Past discussion on Corporate Venturing (CV) has centered around Internal CV such as new business development within a company. This issue aims to look at CV from the side of external relations. Major topics addressed are on Corporate Venture Capital and alliances between incumbents and venture companies. This introduction gives a summary of background information and the purpose of the special reports and following contributed papers.
  • 秋山 喜久夫, 内田 睦, 三品 輝男, 渡辺 泱, 海法 裕男
    CHEMOTHERAPY
    1981年 29 巻 Supplement1 号 824-830
    発行日: 1981/06/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    京都府立医科大学附属病院およびその関連病院において, 複雑性尿路感染と診断された31症例にCefmenoxime (CMX, SCE-1365) を投与した。投与方法は, 1回500mg1日2回筋注投与で5日間投与したもの27例, 1回1~2g1日2回点滴投与で5日間投与したもの4例であった。UTI薬効評価基準に従えば, 著効3例, 有効22例, 無効6例で有効率は80.6%であった。また除菌率は84.8%であった。副作用に関しては, GOT, GPTの上昇を示した1例があったが, 本剤投与と時期を同じくして抗癌剤を併用しており, 本剤の影響とは断定し難い。
  • 上武国道の歴史と新大宮バイパスの整備効果
    喜多河 信介, 斉藤 誠一
    土木史研究
    1992年 12 巻 341-352
    発行日: 1992/06/05
    公開日: 2010/06/15
    ジャーナル フリー
    上武国道 (国道17号) は、東京と北陸を結ぶ重要な幹線道路であり、東京日本橋を起点として、新潟市を終点とする日本の交通動脈である。この南半分の平地部道路のほとんどが徳川幕府時代の旧中山道に当たるが旧中山道の成立から上武国道、現在の国道17号バイパスが整備されるまでを、振り返るとともに、東京都内から大宮市吉野町地先間の新大宮バイパスの整備に伴って沿道及び周辺地域に与えた効果・影響を考察する。
  • 石井 力重
    年次大会講演要旨集
    2005年 20.2 巻 2E18
    発行日: 2005/10/22
    公開日: 2018/01/30
    会議録・要旨集 フリー
  • 中河 裕治
    日本泌尿器科学会雑誌
    1989年 80 巻 10 号 1481-1488
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2010/07/23
    ジャーナル フリー
    本研究は微小発破の生体応用に関する研究の第10報に相当する.
    微小発破による尿路結石破砕術を尿管結石に応用するための基礎実験として, 病理解剖遺体より得られた正常尿管を用いて, ヒト尿管の材料力学的性質を検討した.
    引張り試験
    1) 伸び―引張り荷重曲線は縦横の2方向において3相性の態度を示し, 第1降伏点で尿管の一部に損傷が生じ始め, 第2降伏点で尿管の全層に損傷が生じると考えられた.
    2) 尿管の張力は, 第2降伏点において, 横方向が平均0.75kgf/cm, 縦方向が平均2.8kgf/cmであった. 伸び率は縦横の2方向でほぼ同程度であった. したがって, 尿管損傷はまず横方向から生じると考えられた.
    3) 尿管の横方向の最大応力は平均7.5kgf/cm2であり, 膀胱の最大応力に比べて大きかった.
    膨らませ試験
    1) 尿管の内圧が平均1.9kgf/cm2, 内径が平均6.4mmになると, 尿管損傷は全層に達し, 漏出を生じた.
    2) 漏出時の張力および外径増加率は, 引張り試験における横方向第2降伏点の張力および伸び率にほぼ一致した.
    以上の結果より, 尿管は膀胱に比べ材料力学的には微小発破のより良い適応材料であると考えられた. しかし, 漏出時の尿管の内径は小さく, 発破の際に生じる生成ガスの影響で尿管が損傷される危険性が示唆され, 生成ガスの漏れをなくした新たな爆薬室の開発が必要であると考えられた.
  • 第5報 実験的破砕装置の開発及び空中での爆発によりうける成犬膀胱片の障害度
    渡辺 康介, 渡辺 泱, 高橋 徹, 秋山 喜久夫, 金子 宏, 近藤 和秀, 内田 睦, 生沼 仙三, 椎野 和夫, 田中 一三
    日本泌尿器科學會雑誌
    1980年 71 巻 1 号 15-19
    発行日: 1980年
    公開日: 2010/07/23
    ジャーナル フリー
    1) A new type of apparatus for microexplosion with an explosive charging chamber of lead azide and a holder for experimental use was developed.
    2) Using the above mentioned apparatus, the explosive of different weights was blasted at different distances towards bladder fragments from adult dogs. Although various finds of destruction were encountered on the fragments, almost no injury was observed in histology by blasts with explosives below 5mg in weight and at distances over 10mm between the fragments and the explosives. According to detonation theory and our unpublished data, the peak pressure of blast at this critical point was thought to be approximately 36kg/cm2.
    3) It might be expected to analyze not only the dynamic effect of blast by shock wave, but also the static effect of it by generated gas in the next step of our study.
  • 第9報 実験的破砕装置の緩衝液中の爆轟波圧測定とその臨床応用
    近藤 和秀
    日本泌尿器科學會雑誌
    1986年 77 巻 11 号 1716-1725
    発行日: 1986/11/20
    公開日: 2010/07/23
    ジャーナル フリー
    微小発破による尿路結石破砕の際に, 爆薬の動的作用である衝撃波は結石にひび割れを起こし, 結石破砕に有用であるが, 爆薬の静的作用である生成ガスは, 臓器損傷などの生体への副作用を起こす可能性があって, 有害であった. そこで, 生成ガスを抑制するために緩衝液の必要性を考え, 水とグリセリンを選択し, その中で爆薬室を爆発させて爆轟波のピーク圧測定を行い, 生成ガスの緩衝作用, 緩衝液中の爆薬, 爆薬室の性能などについて検討し, 以下の結論を得た.
    1) 緩衝液中の微小発破においても, 一般の産業用発破と同様に相似法が成立した.
    2) 緩衝液中の各角度におけるピーク圧と換算距離に関して, 一定の実験式が成立した.
    3) 緩衝液中と空中とのピーク圧測定結果を比較することにより, 緩衝液は生成ガスをほとんど抑制してしまうことが証明された.
    4) これらの事実を, 17例の臨床例における膀胱結石破砕に際して確認した.
  • 木村 隆仁, 村上 弘子, 酒井 永, 脇 功巳
    日本薬理学雑誌
    1988年 91 巻 3 号 151-161
    発行日: 1988年
    公開日: 2007/02/23
    ジャーナル フリー
    中枢性鎮痛薬eptazocineの呼吸,循環器系に対する影響を麻酔犬を用いて検討し,pentazocineおよびbutorphano1の作用と比較した.犬の全身血行動態に対しeptazocine 1mg/kg,i.v.は心拍数,LVdP/dtおよび心拍出量を増加したが,血圧,左心室拡張終期圧,右心房圧,肺動脈圧および肺動脈楔入圧にはほとんど影響を及ぼさなかった.eptazocine 3mg/kg,i.v.では血圧,LVdP/dt,心拍出量および左心室拡張終期圧の減少が認められ,心拍数および肺循環系には大きな変化は認められなかった.pentazocineでは1mg/kgおよび3mg/kg,i.v.で血圧,LVdP/dtおよび心拍出量の増加が認められたが心拍数には大きな変化はみられなかった.またpentazocineでは肺動脈圧の上昇が認められた.butorphano1では0.1mg/kgおよび0.3mg/kg,i.v.で血圧,心拍数およびLVdP/dtの減少が認められたが他のパラメーターには大きな変化は認められなかった.犬の呼吸機能に対してはeptazocineおよびpentazocineの1mg/kgおよび3mg/kg,i.v.で用量依存的な呼吸抑制作用が認められ,それに伴い血液のPO2およびpHの減少とPCO2の増加がみられたがその作用持続は短く,呼吸抑制作用はpentazocineで強く認められた.またbutorphanol 0.lmg/kgおよび0.3mg/kg,i.v.ではほとんど呼吸抑制作用は認められなかった.以上の結果からeptazocineの全身血行動態に対する作用はpentazocineおよびbutorphanolの作用とは異なり,呼吸に対しては弱い呼吸抑制作用を有することが示された.
  • 第4報 湿状態および乾燥状態における尿路結石の強度
    金子 宏, 渡辺 泱, 高橋 徹, 渡辺 康介, 秋山 喜久夫, 近藤 和秀, 古江 治美, 生沼 仙三
    日本泌尿器科學會雑誌
    1979年 70 巻 1 号 61-66
    発行日: 1979年
    公開日: 2010/07/23
    ジャーナル フリー
    As one of the fundamental researches for the development of microexploxion lithotripsy, we measured the water absorption rate and the weight decrease rate in dryness on 8 urinary calculi. And on other 8 urinary calculi, we also measured the compressive strength and the modulus of elasticity in both dry and wet conditions. The results were as follows:
    1) The water absorption rate was from 1.3 to 21.0%.
    2) The weight decrease rate in dryness was from 3.4 to 19.2%.
    3) The compressive strength was, from 11 to 61kg/cm2 in dry condition, from 6.6 to 36kg/cm2 in wet condition. The ratio wet to dry condition was from 0.32 to 1.04 (mean 0.67±0.26).
    4) The modulus of elasticity was, from 11.5×108 dyne/cm2 to 47.8×108 dyne/cm2 in dry condition, from 3.8×108 dyne/cm2 to 23.6×108 dyne/cm2 in wet condition. The ratio wet to dry condition was from 0.26 to 1.10 (mean 0.66±.030).
    5) When a calculus model for destruction test is prepared, ti may not be necessary to take the layer formation of calculus into consideration. The strength of the model in the wet condition should be similar to, or slightly lower than the value estimated in the former report.
  • 第2報: 前立腺外科的被膜の引張り実験よりみた前立腺肥大症の排尿障害の病態
    大西 克実
    日本泌尿器科學會雑誌
    1986年 77 巻 9 号 1388-1399
    発行日: 1986/09/20
    公開日: 2010/07/23
    ジャーナル フリー
    仮想円面積比理論は, 前立腺肥大症の排尿障害の病態を明快に説明しているようにみえるが, 実際には, たとえ仮想円面積比が十分に高くても残尿のまったく発生していない肥大症が多数存在する. このような, 仮想円面積比理論に従わない症例に対して, 第1報で報告したごとく, バルーン法による前立腺部尿道圧測定を行ったところ, 排尿時の前立腺部尿道の尿水力学的環境を示す前立腺圧係数が有意に小さく, その外科的被膜も, 病的残尿を発生している肥大症のそれと比べ伸びに対する“余裕”を残していることがわかった.
    今回, 第2報として, 仮想円面積比が十分に高い症例群において前立腺肥大症の外科的被膜の物理的性質が, 排尿障害の病態とどのようなかかわりをもつのかを検討するため, 外科的被膜40検体の引張り実験を施行し, その実験成績から以下のことを報告した.
    1) 仮想円面積比が十分に高くて, 病的残尿を発生していない症例の外科的被膜は, その引張り応力-歪み曲線から求めた弾性率は小さく, 最大伸び率は大きい. 一方, 病的残尿を発生している症例では, その弾性率は大きく, 最大伸び率は小さい。
    2) 外科的被膜の引張り応力-歪み曲線から導き出した前立腺の理論的容量内圧曲線を検討してみると, 残尿を生じない症例では平坦な曲線を描くが, 残尿を生じる症例では立ち上がりの急峻な“背の高い”曲線を描いた. すなわち, 前者では, 排尿開始時尿道内圧 (前立腺内圧) があまり上昇せず, 後者では, 急に上昇することが理論的に証明された.
    これらのことより, 前立腺肥大症の排尿障害の病態は, 仮想円面積比理論と肥大症外科的被膜の物理的性質の観点から完全に解明された.
  • 藤田 浩二, 仲 寛, 西村 泰彦, 中村 善也, 辻 直樹, 木戸 拓平, 上松 右二
    脳神経外科ジャーナル
    2000年 9 巻 1 号 20-24
    発行日: 2000/01/20
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル フリー
    思春期に, 頭部腫瘤を生じる前に頭蓋内圧亢進で発症した神経芽細胞腫頭蓋転移例を報告する.症例は頭痛, 両側外転神経麻痺で発症した15歳, 男児.この頭蓋内圧亢進症状は, CT, MRIで認められた多発硬膜外腫瘍による広範な脳の圧迫に加え, 脳血管撮影で認められた腫瘍による上矢状静脈洞後半部の圧迫による静脈灌流障害によるものが示唆された.その後, 頭皮下腫瘤が出現し, 急激に増大, 摘出術を施行, 神経芽細胞腫と診断した.このように本腫瘍は頭蓋転移巣の個数, 位置によっては頭皮下腫瘤を呈する前に頭蓋内圧亢進で発症することもあり, 思春期例とはいえ, 本腫瘍の可能性も考慮すべきであると思われた.
  • 第3報 尿路結石のアミノ酸分析
    村田 庄平, 渡辺 泱, 渡辺 康介, 高橋 徹, 秋山 喜久夫, 生沼 仙三, 吉川 正義
    日本泌尿器科學會雑誌
    1978年 69 巻 1 号 33-39
    発行日: 1978年
    公開日: 2010/07/23
    ジャーナル フリー
    As one of the fundamental researches for the development of microexplosion lithotripsy, amino acid analyses were performed on 12 dry urinary calculi. The results are as follows:
    1) The weight of protein in dry calculi was from 0.53 to 3.15%. The mean was 1.6%.
    2) Almost all amino acids in calculi were assumed to be the components of protein.
    3) Regardless of inorganic component, calcigerous calculi had a similar pattern of amino acid composition, while uric acid calculus had a quite different pattern.
    4) If protein should be added as to the materials to make a calculus model, fibrin would be the best from various points of view.
  • 社会における大学の役割
    宮田 由紀夫
    高等教育研究
    2006年 9 巻 21-40
    発行日: 2006/05/31
    公開日: 2019/05/13
    ジャーナル フリー

     アメリカの産学連携は,過去25年に活発になったのであるが,大学の研究の中心は連邦政府による基礎研究という第二次大戦後の伝統が続いている.大学の特許は萌芽的で実用化までの努力が必要である.単に大学が研究成果を特許化して企業にライセンスするだけでなく,教員と企業との密接な協力が不可欠である.しかし,このような密接な連携ほど,利益相反問題を生じさせ大学の研究・教育に弊害が生じる可能性もある.産学連携による地域産業政策も成功は約束されたものではないが,全米全体でさまざまな取り組みが行われる中で国全体には経済貢献している.しかし,各大学にとって産学連携は研究予算を維持するような充分な経済的利得をもたらすものでなく,大学の高い研究能力は連邦政府からの支援によって維持されている.

  • 内田 睦
    日本泌尿器科学会雑誌
    1989年 80 巻 3 号 431-438
    発行日: 1989/03/20
    公開日: 2010/07/23
    ジャーナル フリー
    本論文は微小発破の生体応用に関する研究の第12報に相当する.
    微小発破による膀胱結石破砕は, 発破法の上からも, また発破理論上からも一般岩石発破の小割発破に相当する. 小割発破には, 張り付け発破と穿孔発破とがあるが, 穿孔発破のほうが張り付け発破よりも効率良く結石を破砕することができる.
    私たちは, 膀胱結石に対する穿孔発破のための電気ドリル式膀胱結石穿孔装置を開発し, 現在まで60症例の穿孔発破による膀胱結石破砕に成功した.
    本報では, この膀胱結石に対する穿孔発破の基礎的理論と機器の開発ならびにその臨床応用について述べた.
  • (第7報) 微小発破による膀胱の障害度
    渡辺 康介
    日本泌尿器科學會雑誌
    1983年 74 巻 3 号 299-310
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/07/23
    ジャーナル フリー
    微小発破を膀胱結石の破砕に応用するにあたり, 最も問題となる膀胱の副損傷について各種条件下において検討を加え, 安全に膀胱内で発破を行うための条件を明らかにした.
    空気, 水, ゼリーの各媒質中において, 摘出成犬膀胱片に対し種々の距離より5mgアジ化鉛爆薬の微小発破を行い, 膀胱の障害度と若干の膀胱片中の鉛の量を調べ, 以下の結果をえた.
    1) 空中よりも水中やゼリー中で発破を行つた方が, 障害の程度もはるかに軽く, 水中では1.0cm, ゼリー中では0.75cm, 爆薬室を膀胱壁より離せば全く障害はみられなかつた. 2) 膀胱片に沈着した鉛の量は, 膀胱の障害度とよく相関していた. 3) 微小発破による組織障害の要因としては, 空中では衝撃波, 生成ガスおよび高熱が, 水中およびゼリー中では主に生成ガスが考えられた.
    これらの結果より, 微小発破を膀胱内で行うに際しては, 媒質としては水あるいはゼリーを用い, さらに爆薬室を膀胱粘膜より, 水中では1.0cm以上, ゼリー中では0.75cm以上離すことが, 生体の安全を確保するためり必須の条件であると考えられた.
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