本研究は、効率的な通所系・訪問系介護サービスの提供に向け、通所介護、地域密着型通所介護、小規模多機能型居宅介護、訪問介護、訪問看護の大都市圏郊外部での建築物単位での整備特性、都市空間への
立地特性
を把握し、整備特性、
立地特性
と潜在利用者人口の分布との関係を把握した。整備特性では、7割以上がストック活用であり、特に店舗・事務所を転用してのものが多く、
立地特性
については、用途地域では第2種中高層住居専用地域、準住居地域、近隣商業地域に立地が集中し、鉄道駅への近接性では0.5km圏への立地が75%以上となっていた。このような
立地特性
の多くは特定の整備特性に依っていることが多く、整備特性が特定の地域への在宅介護・医療事業所の立地集中に影響していた。このような
立地特性
を潜在利用者人口の分布と比較すると、概ね潜在利用者人口に対応した対象事業所の立地となっており、利用者の自宅の近くで、環境の変化が少なく、効率的な介護サービスの提供が可能な立地となっている。しかし一部では非対応の事例があることが確認され、そのような場合には何らかの対応が必要となる。
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