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757件中 1-20の結果を表示しています
  • 中西 直人, 河上 眞一, 山田 知哉, 青木 康浩
    日本畜産学会報
    2006年 77 巻 1 号 37-43
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/02
    ジャーナル フリー
    リブロース部位の
    胸最長筋
    の理化学的測定値と他の部分肉の代表的な筋肉の理化学的測定値の関係を明らかにするために,黒毛和種去勢牛の筋肉内脂肪含量,剪断力価,総色素含量について筋肉間の関係を調べた.その結果,リブロース部位の
    胸最長筋
    と他の筋肉の間でもっとも相関係数が高かったのは総色素含量で,脂肪含量,剪断力価の順であった.各筋肉の理化学的測定値を目的変数として,リブロース部位の
    胸最長筋
    の理化学的測定値,生体重,枝肉重量,日齢,枝肉中の筋肉,骨,脂肪重量,枝肉中の脂肪割合を説明変数として変数増減法により重回帰分析した.その結果,脂肪含量,剪断力価,総色素含量のいずれにおいても,重回帰分析でもっとも高い頻度で選択された説明変数は,リブロース部位の
    胸最長筋
    の理化学的測定値であり,枝肉格付けにおいてリブロース部位の
    胸最長筋
    により他の筋肉の性状を予測することは適切であると考えられた.
  • 常石 英作, 柴 伸弥, 松崎 正敏
    西日本畜産学会報
    2004年 47 巻 109-111
    発行日: 2004/07/31
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 守田 智, 松本 道夫, 住尾 善彦, 後藤 孝一, 木場 俊太郎
    西日本畜産学会報
    1993年 36 巻 56-58
    発行日: 1993/07/20
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    見島牛雄を黒毛和種並びにホルスタイン種雌に交配して得られた去勢雄牛における
    胸最長筋
    筋線維の組織化学的研究を行った。筋線維を1-R型, II-R型およびII-W型に区別した。第4, 第7および第13胸椎部位とも構成割合はII-W型筋線維で最も大きく, I-R型, II-R型筋線維の順になった。I-R型は第4胸椎部位でその後方の部位より明らかに多く, II-W型筋線維は逆に少なかった。II-R型筋線維は第13胸椎部位で他の部位より多かった。これらの部位間による筋線維型構成の変化は両交雑種とも全く同じ傾向を示した。しかし, それぞれの部位における各型筋線維の構成割合は交雑種間で明らかに異なり, 黒毛和種を交雑した方でI-R型が多く, II-W型が少なかった。また, 見島牛の
    胸最長筋
    は筋線維型構成において黒毛和種のそれとほとんど同じであると推察された。
  • 長谷川 未央, 口田 圭吾, 佃 秀雄, 加藤 浩二, 鈴木 三義, 三好 俊三
    日本畜産学会報
    2004年 75 巻 1 号 53-60
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/07/04
    ジャーナル フリー
    BMSナンバーの格付の際に,その評価を左右する要因の一部として考えられる脂肪交雑粒子のあらさ(あらさ)および
    胸最長筋
    の形状(形状)について画像解析により評価し,新たに単独粒子のあらさ指数の検討を行った.さらに,あらさおよび形状に関する情報を加味した,客観的なBMSナンバー推定法を検討した.分析には,黒毛和種間接検定材料牛446頭の枝肉横断面画像ならびに格付記録を用いた.
    胸最長筋
    内に存在する極端にあらい単独の粒子を識別するため,最大粒子のあらさを全体の粒子のあらさで除した,単独粒子のあらさ指数を算出した.同程度の脂肪面積比であるにもかかわらず,BMSナンバーが低く評価された要因について検討するため,サンプルの脂肪面積比と格付によるBMSナンバーごとの平均脂肪面積比との差(脂肪面積比の差)を解析対象とし,それが正であったサンプル(n=193)について,格付によるBMSナンバーに対するあらさや形状の影響を調査した.さらに,全データを用いてあらさおよび形状を考慮したBMSナンバーの推定を行った.単独粒子のあらさを用いることで,より好ましくないと推察される,
    胸最長筋
    内に単独で存在する粒子を選別できることが確認された.脂肪面積比の差と全体の粒子のあらさとの間に有意な正の相関が示され,BMSナンバーの評価を下げる要因のひとつを特定できた.画像解析により推定されたBMSナンバーと格付によるBMSナンバーとの差が±0である割合は51.4%,±1以内である割合は92.4%となった.
  • 小堤 恭平, 千国 幸一, 小石川 常吉, 加藤 貞雄, 伊藤 健, 小林 正和, 江畑 富夫, 玉田 裕志, 吉武 充
    日本畜産学会報
    1988年 59 巻 11 号 916-921
    発行日: 1988/11/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    肉用牛の生体時における
    胸最長筋
    の横断面積および脂肪含量を簡便かっ客観的に推定するために,黒毛和種およびホルスタイン種肥育牛33頭の第13胸椎と第1腰椎間を屠殺約1週間前にカラースキャニングスコープUSL-21型で測定した.カラースキャニングスコープの測定で得られた画像をフロッピーディスクに転送し,パソコンによって画像処理を行ない,
    胸最長筋
    の横断面積および脂肪含量を推定した.一方,測定した部位については屠殺後の枝肉を切断し,
    胸最長筋
    横断面積をプラニメータで測定するとともに脂肪含量をエーテルで抽出し,測定した.
    胸最長筋
    の横断面積の推定値と枝肉からの実測値との間には高い相関があった(r=0.95).脂肪含量の推定にはTVG-Gain 3, TVG-Level2, TVG-Start 0およびSensitivity 2で測定した画像中の
    胸最長筋
    の横断面積の青色ドット割合から推定した結果,黒毛和種では脂肪含量と青色ドット割合の相関(r=0.76)は高かったが,ホルスタイン種では相関が低かった.以上の結果,カラースキャニングスコープでの測定とパソコンでの画像処理を組み合わせることによって肉用牛の
    胸最長筋
    の横断面積および黒毛和種去勢牛の脂肪含量の客観的な推定が可能になった.
  • 浜崎 陽子, 中橋 良信, 村澤 七月, 口田 圭吾
    日本畜産学会報
    2009年 80 巻 3 号 333-340
    発行日: 2009/08/25
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
    黒毛和種4,283頭および交雑種3,315頭を用いて,
    胸最長筋
    の脂肪面積割合の程度が異なることで,枝肉格付形質および
    胸最長筋
    に関する画像解析形質にどのような傾向があるかを調査した.なお,BMSナンバーに最も影響する脂肪面積割合の程度により,品種ごとにデータを分類した.交雑種は,同程度の脂肪面積割合であっても黒毛和種よりBMSナンバーが低く評価されており,その差は脂肪面積割合の高いものほど顕著であった.BMSナンバーの評価値に品種間で差が生じる主な原因は,脂肪交雑粒子のあらさや細かさに品種間で違いがあるためと推察された.また,脂肪面積割合区分別の最大粒子のあらさ指数とBMSナンバーとの相関係数は,黒毛和種の35%以上の区分において有意な負の値(-0.093~-0.290)を示した.交雑種においては,脂肪面積割合20%以上から50%未満の区分において有意な負の相関係数を示した(-0.127~-0.292).このことから,脂肪面積割合が高い場合には,あらい脂肪交雑粒子の存在がBMSナンバー低下の要因となることが判明した.
  • 口田 圭吾, 菊地 彩, 加藤 浩二, 日高 智, 鈴木 三義, 三好 俊三
    日本畜産学会報
    2003年 74 巻 1 号 23-29
    発行日: 2003年
    公開日: 2006/05/25
    ジャーナル フリー
    胸最長筋
    の皮下脂肪側において,筋間脂肪が
    胸最長筋
    内に大きく入り込んでくぼみのあるもの(いわゆる‘ハート芯’)は,枝肉の価値を低下させる一因であるとされる.本研究では,画像解析による新たなハート芯評価方法について提案すること,ならびに黒毛和種のハート芯形成に対する種雄牛の影響を検討することを目的とした.枝肉横断面撮影装置によって撮影された第6~7肋骨間の
    胸最長筋
    画像を2値化した.2値画像について
    胸最長筋
    の境界線を検出し,膨張処理ならびに細線化処理を行い,なめらかな
    胸最長筋
    の輪郭線を得た.
    胸最長筋
    の長径より上部(皮下脂肪側)について,凸部を結んだ凸多角形を描き,凸多角形と
    胸最長筋
    の輪郭線が作る領域について,その面積,パターン幅等を測定した.得られた画像解析形質のうちから3変数を用い,肉眼で判定したハート芯の程度を分類変数とする線形判別分析を行ったところ,その判別率は,97.0%と極めて高く,画像解析によりハート芯の程度を数値化することを可能とした.237頭(種雄牛32頭)の黒毛和種産肉能力検定間接法の材料牛について,ハート芯の程度を肉眼で調査したところ,38頭においてハート芯が確認された.画像解析により評価したハート芯の程度に対する種雄牛の効果は高度に有意(P<0.01)であり,特定の種雄牛からの後代にハート芯の出現頻度が多い傾向が認められ,ある1頭の種雄牛については,後代6頭すべてがハート芯の形状を呈した.
  • 矢野 幸男, 池田 敏雄, 安藤 四郎
    日本養豚研究会誌
    1976年 13 巻 1 号 1-6
    発行日: 1976/05/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    生体において, 赤肉量や脂肪量の推定に, また枝肉の品質評価に重要な役割を果たす
    胸最長筋
    の断面積や背脂肪層の厚さを的確に知る目的で, 超音波測定法について検討した。
    中ヨークシャー種の生体70kg~90kgの雌, 去勢各5頭, 計10頭の肉豚について種々測定を行なったのち, それらをと殺し, 枝肉を生体において測定した位置に合せて切断し, 生体における測定値と実際の状態との関連を観察し, 調査した。
    その結果, チタン酸バリウムを探触子とする超音波探傷器を用い, 周波数2.25MCで測定するとほぼ正確な
    胸最長筋
    の厚さや脂肪層の厚さを知ることができること, 測定点は体中点より左ないし右へ6cm寄った所が望ましいこと, 測定には若干技術を要すること, 背脂肪層の厚さやロース部全体の厚さは枝肉での実測値よりやや低く出る傾向のあること, その理由は測定の際の技術的なことのほか皮におおわれていることが考えられること。
    胸最長筋
    の厚さは断面積と有意に相関し, 次の式で超音波による測定値から推定し得ること。
    s=0.43d2+22.17s:
    胸最長筋
    断面積 (cm2)
    d: 超音波による
    胸最長筋
    の厚さの測定値 (cm)
    などが明らかとなった。
  • 山口 悠, 口田 圭吾
    日本畜産学会報
    2013年 84 巻 4 号 487-491
    発行日: 2013/11/25
    公開日: 2014/02/25
    ジャーナル フリー
    一価不飽和脂肪酸割合などの脂肪酸組成や
    胸最長筋
    内脂肪含量などの枝肉横断面から客観的に評価可能な形質と食味との関連性を調査し,枝肉格付時に得られる客観的な指標を用いて食味の評価を検討することを目的とした.交雑種雌牛10頭の
    胸最長筋
    および僧帽筋を用い,脂肪酸組成分析および画像解析,官能評価を行った.全7セットについて10-60代男女の合計280名のパネルにより,2点嗜好法で嗜好差の採点を含む評価を行った.サンプルの組み合わせは一価不飽和脂肪酸(MUFA)割合および脂肪面積割合(MP),あらさ指数(CIM)を対象とし決定した.
    胸最長筋
    を用いたMUFA比較2セットでは,香りおよび多汁性についてMUFAの低い方が支持された(P<0.05).
    胸最長筋
    を用いたMP比較2セットにおいてはMPの高い方が有意に柔らかく,多汁性に富む(P<0.05)結果となった.
    胸最長筋
    と同一個体を用いた僧帽筋のMUFA割合比較およびMP比較では
    胸最長筋
    と同様の結果が得られた.
  • 矢野 幸男, 池田 敏雄
    日本養豚研究会誌
    1975年 12 巻 3 号 135-140
    発行日: 1975/12/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    豚枝肉について外面的に測定し得る各種の測定値, つまり形態指標を利用し, その枝肉から生産されるであろう赤肉量を推定する方式を確立する目的で, それら形態指標と赤肉量との相関について検討すると共に
    胸最長筋
    断面の各種指標の枝肉評価因子としての有効性について検討した。
    その結果,
    胸最長筋
    断面の径, 周囲長, 断面積はいずれも等級間に, それと平行する相違が認められ, 評価因子として有効であることが認められるが, 中でも特に断面積は関連性が強く, 最も有効な因子と思われること, 第五~第六胸椎切断部における断面はほぼ橢円に近い形態であり, その面積は1つの径からのみ推定することは危険性の高いことなどが明らかとなった。
    枝肉中の赤肉量は各種の形態指標の中で, それぞれ互に独立的であると見なされる屠体長と
    胸最長筋
    断面積と比較的有意に相関し, その推定には屠体長を
    胸最長筋
    断面積の積と屠体幅よりなる重回帰式を用いると, より良い結果が得られることが見出された。ただし, 重回帰係数は比較に用いる枝肉の均一性の違いによって, それぞれ異なるものを用いることのほうが良いと思われる。
    提出された重回帰式によれば, 第4回全日本豚共進会の審査結果は明らかに赤肉生産量の多いものを上位に格付していることが認められた。
  • 泉本 勝利, 谷山 弘行
    日本畜産学会報
    1995年 66 巻 9 号 796-801
    発行日: 1995/09/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    筋肉内骨化筋肉はきわめてまれな異常筋肉である.牛筋肉の骨化は,X線直接撮影によって,
    胸最長筋
    断面の全体に認められ,周辺の僧帽筋には認められなかった.pHは7.05で異常に高く,水分83%,骨化固形分は12.6%であった.アミノ酸組成はハイドロオキシプロリン,プロリン,グリシンなど膠原線維に類するものが多かった.組織は骨格筋線維の形態を示さず,組織化学的に膠原線維からなる紡錘形細胞が認められた.正常筋肉と比べて,骨化筋肉のCa, P含量は各々約25倍,3倍であった.その骨化部のミネラル成分は肋骨と類似していたが,Zn, Feは肋骨の3-4倍であった.骨化部は,巨視的には珊瑚状枝多孔質塊であり,走査電子顕微鏡よる微細構造は海綿状であった.骨化の原因の1つに,
    胸最長筋
    の中心部が結合組織化,石灰化あるいは化生によって骨化して組織を損傷し,これを修復した結合組織が骨化を生じ,このプロセスを繰り返すことによって,
    胸最長筋
    に限定された骨化形成が進行したものと考えられた.
  • 岩元 久雄, 尾野 喜孝, 川井田 博, 高原 斉
    日本畜産学会報
    1989年 60 巻 3 号 261-272
    発行日: 1989/03/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    本研究では鹿児島県で長い間飼養されてきたバークシャー種の骨格筋の特質を明らかにするため,
    胸最長筋
    筋線維を組織化学的方法を用いて検討した.バークシャー種肉豚の第6胸椎,第11胸椎および第5腰椎位でそれぞれ5ヵ所,計15ヵ所から,また,ハンプシャー種およびデュロック種の第11胸椎位中心部から材料肉片を採取した.凍結切片を作製後,myosin ATPase, NADH-dehydrogenase, phosphorylaseの各酵素活性およびグリコーゲンの検出を行なった.その結果,バークシャー種の
    胸最長筋
    は組織化学的に分類される基本的な3型の筋線維をすべて持っていたが,その中でも特にαW型筋線維が多く,全筋線維の約3/4を占めた.しかし,例外的に第5腰椎位の
    胸最長筋
    腹側部でβR型筋線維が極めて多く観察された個体もあった.品種間で比較すると,バークシャー種はハンプシャー種およびデュロック種よりもβR型とαR型筋線維の割合が少なく,αW型筋線維の割合が多いという特徴を示した.また,αR型とαW型筋線維の直径は品種間で差異を示し,ハンプシャー種で最も大きく,デュロック種が続き,バークシャー種で最も小さかった.一般に筋肉重量が増えるためには,筋線維の太さが増すことも重要な要因のひとつである.しかし,本研究に供試した豚ではバークシャー種は最も小さい筋線維直径を示したにもかかわらず,最も大きい直径を示したハンプシャー種にほぼ匹敵する
    胸最長筋
    重量を示した.これらのことから,バークシャー種の
    胸最長筋
    は直径の小さいαW型筋線維を数多く含有していることが示唆された.したがって,バークシャー種が特徴ある肉質を持った豚であることが明らかになった.
  • 山口 高弘, 小堤 恭平, 大和田 修一, 米谷 定光, 鈴木 惇, 松本 恒, 坂本 澄彦, 八巻 邦次, 吉武 充, 佐藤 晃三, 星野 忠彦
    日本畜産学会報
    1992年 63 巻 9 号 942-946
    発行日: 1992/09/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    MR画像(Magnetic Resonance Imaging)において,牛枝肉の筋肉内脂肪(脂肪交雑)の程度を非破壊的に推定することを試みた.格付けの異なる枝肉のリブロース(第6胸椎-第7胸椎間)で,MR画像は
    胸最長筋
    の断面積(ロース芯),脂肪交雑を正確に描出した.これらの像は実際の同部位のカット写真像と良く一致した.脂肪交雑はA-2の
    胸最長筋
    ではA-5の
    胸最長筋
    より少なく,粗く分布し,両者間でその相違が明りょうに区別できた.画像上で脂肪交雑の量的評価ができるTASplus画像解析装置で測定されたMR画像での脂肪交雑量は実際の同部位の写真像から得られた結果および化学分析による筋肉内脂肪含量測定結果とほぼ同様であった.このことは,格付けの異なる枝肉
    胸最長筋
    の脂肪交雑量がMR画像により推定できることを示す.MR画像において,牛枝肉のリブロースでの脂肪交雑の分布および量的変化が非破壊的にかつ客観的に把握できることが判明した.
  • 後藤 貴文, 岩元 久雄, 尾野 喜孝, 西村 正太郎, 松尾 健治, 高原 斉, 中西 良孝, 梅津 頼三郎
    日本畜産学会報
    1994年 65 巻 5 号 454-463
    発行日: 1994/05/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    黒毛和種の去勢雄牛を用いて,
    胸最長筋
    の第6胸椎(LTI面),第11胸椎(LTII面)および第5腰椎(LTIII面)位の背側,中心,腹側,内側および外側部における筋線維型構成について,脂肪交雑度の高かったA群(Beef Marbling Standard No. 5以上)と低かったB群(Beef Marbling Stand- and N.4以下)間で比較検討した.筋線維は,酵素組織化学的に,βR型筋線維(slow-twitch oxida-tive fibers),αR型筋線維(fast-twitch oxidative fibers)およびαW型筋線維(fast-twitch glycolytic fibers)に区別された.両群の
    胸最長筋
    において,筋線維型構成は,LTI面でLTIIおよびLTIII面よりもβR型筋線維が多く,αW型筋線維が少なかった.これに対しαR型筋線維の構成割合はLTI, LTII, LTIII面において変化を示さなかった.一方,LTIIとLTIII面間には筋線維型の構成割合の変化は見られなかった.A群のLTI面では背側部でβR型筋線維の構成割合が最も高く,腹側部で最も低く,それに対しαW型筋線維の構成割合は背側部で他の4部位よりも有意に低かった.LTIとLTIII面間において,B群はA群よりもαR型筋線維の構成割合が有意に高かった.筋線維の直径はLTI面のαR筋線維とαW型筋線維がB群でA群よりも有意に大きかった.
  • 原田 宏, 熊崎 一雄
    日本畜産学会報
    1979年 50 巻 5 号 305-311
    発行日: 1979/05/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    わが国の枝肉取引あるいは,肉用種の産肉能力検定において皮下脂肪厚,ロース芯面積および脂肪交雑は,枝肉評価の基準として用いられる重要な経済形質である.こさらの形質に関する情報を生体のままで入手する方法として,超音波スキャニングスコープによる推定方法について検討した.55頭の黒毛和種去勢牛を試験材料とし,測定部位ならびに解析者の効果について検討した.その結果,
    胸最長筋
    横断面積についての第10~11あるいは第12~13肋骨間に比べ,第5~6あるいは第7~8肋骨間で測定した方が,より正確に推定できること,超音波推定値の解析者による差の平均値は,皮下脂肪厚で0.04mm(第5~6肋骨間)と0.72mm(第7~8肋骨間),
    胸最長筋
    横断面積で0.31cm2(第5~6肋骨間)と0.78cm2(第7~8肋骨間),脂肪交雑で0.17(第5~6肋骨間)と0.15(第7~8肋骨間)であり,2名の解析者による各部位推定値は,いずれも有意な相関関係を示したことから超音波スキャニングスコープは,皮下脂肪厚,
    胸最長筋
    横断面積および脂肪交雑を生体のままで推定する1つの有効な手段であると判断された.
  • 尾野 喜孝, 岩元 久雄, 後藤 貴文, 西村 正太郎, 高原 斉, 梅津 頼三郎, 中西 良孝
    日本畜産学会報
    1989年 60 巻 9 号 891-893
    発行日: 1989/09/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 口田 圭吾, 小笠原 匡教, 日高 智, 酒井 稔史, 南橋 昭, 山本 裕介
    日本畜産学会報
    2003年 74 巻 1 号 1-7
    発行日: 2003年
    公開日: 2006/05/25
    ジャーナル フリー
    受精卵クローン技術は一卵性多子を生産する技術であり,種々の比較試験や能力検定に利用することができる.本研究では,同一受精卵由来の5つ子について,その枝肉を画像解析により詳細に調査し,筋肉形状,脂肪の割合ならびに肉色について類似性を検討することである.黒毛和種供卵牛から受精卵を回収し,ホルスタイン等の卵巣から得た未受精卵子(除核済み)を電気刺激により細胞融合し,核移植を行い,7頭のクローン雄子牛を生産した.そのうち5頭を和牛産肉能力検定間接法にしたがって21ヵ月齢まで肥育した.画像解析により
    胸最長筋
    ,僧帽筋,菱形筋,頭半棘筋,背半棘筋,前背鋸筋および腸肋筋に関して,その面積,各筋肉内に占める脂肪の面積割合(以下,脂肪面積比)などを算出した.また,脂肪交雑粒子のあらさならびにBCSナンバーを画像解析により数値化した.5頭の供試牛の枝肉重量ならびに
    胸最長筋
    の面積の範囲は,それぞれ344kg~400kg,38.5cm2~50.4cm2の範囲にあり,類似性はそれほど高くなかった.
    胸最長筋
    内の脂肪面積比は,27.2%から28.4%の範囲にあり,類似性はきわめて高く,他の筋肉においても同様の傾向が認められた.脂肪交雑粒子のあらさについては,低い類似性を示すことが確認された.画像解析により推定したBCSナンバーは,2.92から3.26の範囲であり,比較的類似性は高かった.肥育期間中のコンディションの差異が,肉量に関わる形質に大きな影響を及ぼすものの,脂肪の割合および肉色については,類似性が高いことが確認された.
  • 村元 隆行, 渡辺 亮平, 柴 伸弥, 横田 朋佳, 中村 泰生
    日本畜産学会報
    2021年 92 巻 3 号 331-334
    発行日: 2021/08/25
    公開日: 2021/10/08
    ジャーナル フリー

    黒毛和種去勢牛の枝肉(n=21)の第6から第7肋骨間の切開面に位置する

    胸最長筋
    のオレイン酸割合とインピーダンスとの関係について検討を行った.接触型電極を装着したLCRメータを用い,電極対の距離を1cmまたは3cmとして
    胸最長筋
    の表面に接触させ,1Hz, 120Hz, 1kHz, および100kHzにおけるインピーダンスを測定した.また,ガスクロマトグラフィー法により
    胸最長筋
    のオレイン酸割合を分析した.電極対の距離を1cmとした測定では,
    胸最長筋
    の1kHzにおけるインピーダンスとオレイン酸割合との間に有意な正の相関が得られた.電極対の距離を3cmとした測定では,
    胸最長筋
    の120Hz, 1kHz, および100kHzにおけるインピーダンスとオレイン酸割合との間に有意な正の相関が得られた.本研究の結果から,電極対の距離を3cmとしてインピーダンス測定することにより,枝肉肋骨間の切開面に位置する
    胸最長筋
    のオレイン酸割合を広い範囲の周波数で推定できることが示された.

  • 神谷 充, 服部 育男, 常石 英作, 神谷 裕子, 林 義朗
    日本暖地畜産学会報
    2015年 59 巻 1 号 23-28
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/07/02
    ジャーナル フリー
    カンショ焼酎粕濃縮液の給与が
    胸最長筋
    中α - トコフェロール含量に及ぼす影響を調べるため, 黒毛和種去勢牛(平均23 ヵ月齢,平均体重667 kg)に対して,配合飼料を給与した対照区(5 頭),乾物比で 配合飼料8 割とカンショ焼酎粕濃縮液2 割の混合飼料を給与した試験区(5 頭) を比較した.濃厚飼料摂取量は 対照区7.4 kgDM/ 日に対して試験区8.3 kgDM/ 日が高い傾向にあった(P < 0.10)が,推定TDN 摂取量は 対照区6.6 kg/ 日,試験区7.2 kg/ 日で有意差はなかった.枝肉成績,
    胸最長筋
    の粗脂肪含量および脂肪酸組 成に有意差はなかったが,
    胸最長筋
    中α - トコフェロール含量は対照区0.26 mg/100g に対して,試験区0.44 mg/100g で有意差が認められた(P < 0.01).以上の結果から,カンショ焼酎粕濃縮液を肥育後期に給与する ことで
    胸最長筋
    中α - トコフェロール含量を高めることが確認できた.
  • 山野 裕, 松岡 昭善, 古川 徳, 高橋 強, 山中 良忠
    日本養豚学会誌
    1996年 33 巻 2 号 30-40
    発行日: 1996/06/20
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    豚肉脂質の脂肪酸組成を明らかにするために, 大ヨークシャー種, バークシャー種およびデュロック種の
    胸最長筋
    , 大腿二頭筋および半膜様筋から抽出した全脂質 (TL) を中性脂質 (NL), リン脂質 (PL), フォスファチジルエタノールアミン (PE) およびフォスファチジルコリン (PC) に分画し, 各画分の脂肪酸組成をキャピラリーカラムガスクロマトグラフィーで分析した。その結果は, 以下のとおりである。
    TLの主要な脂肪酸は, C16:0 (22.1~26.7%), C16:1 (2.6~4.1%), C18:0 (9.5~14.5%), cis C18:1 (38.8~45.0%), C18:2 (7.3~11.5%) であった。
    NL画分の主要な脂肪酸は, C16:0 (23.2~27.8%), C16:1 (3.1~4.9%), C18:0(9.3~14.9%), cis C18:1 (46.6~50.8%), C18:2 (3.1~6.7%) であった。
    PL画分では, 全不飽和脂肪酸が約75%前後を示し, モノ不飽和酸のC18:1が7.0~7.7%, 多価不飽和脂肪酸のC18:2が18.2~21.9%, C20:4が12.6~16.5%, C20:5が2.2~3.2%, C22:5が3.3~4.2%, C22:6が2.9~4.5%を占め, 飽和脂肪酸のC18:0が21.1~23.5%であった。またn-3系列の脂肪酸が約8.9~12.2%, n-6系列の脂肪酸が34.7~38.7%を占めた。
    PE画分の脂肪酸組成は, PLと類似した組成を示し, 全不飽和脂肪酸が約74~82%を占め, 不飽和脂肪酸含量が高かった。また, n-3系列の脂肪酸が11.1~15.8%, n-6系列が34.0~37.0%を占めた。
    PC画分では, 全不飽和脂肪酸が65%前後を占め, 多価不飽和脂肪酸は, C18:2が20.8~28.4%, C20:4が10.7~16.6%, C20:5, C22:4, C22:5およびC22:6がいずれも1%以上含まれていた。またモノ不飽和脂肪酸のC16:1が4.1~8.1%, C18:1がcisおよび trans 型を合わせて10.3~12.5%含まれていた。n-3系列の脂肪酸含量は, 4.3~5.5%, n-6系列の脂肪酸は, 39.1~45.0%であった。
    各品種および各部位における脂肪酸組成は, 類似したパターンを示したが, 量的には, 各脂質画分において, 品種間で有意差の認められた脂肪酸が多かった。
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