近年,国際化社会に適応した
英語
力を身につけるため,
英語教育において目指す英語
のモデルが「母語話者(native speaker)」の
英語
であるべきか,それに代わるモデルであるべきか,活発に議論されている(e.g. Munro, 2008; Kachru and Nelson, 2008)。しかし,結論は出ないまま,議論が終息する気配はない。一方で,
英語
学習者自身はどのような「
英語
」目指し,学習しているのか,多様な「
英語
モデル」に対する学習者の志向について多くの実証研究が行われている(e.g. Kachtu, 1976; Shaw, 1983; Benson, 1991)。本論では,Subtirelu(2013)の研究を中心に,学習者が目標とする「
英語
モデル」(Learner's preference)について論じる。また,それに関連して,言語習得に影響を及ぼす学習者の社会・心理的適応に関する"integrativeness"についても論じる。
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