【目的】 看護職者の患者教育への認識に焦点を当て, 患者教育の目的の捉え方と価値づけの実態を明らかにする.
【方法】 4県の医療施設に勤務する看護職者2,049名を対象とし, 自作の質問紙 (Cronbachの内的整合性 : α係数0.90) を用いた自己記入式の配票留置調査を行った.
【結果】 有効回答者数は1,240名 (有効回答率60.4%) であり, 患者教育の目的は, 因子分析によって4因子抽出された. 目的の認識タイプは4因子の割合によって, 「自己客観視型」59.0%, 「QOL向上型」16.1%, 「知識行動修正型」6.1%, 「主体的変容型」6.0%の4つに分類された. これらの認識タイプには, 年齢・経験年数・職種・職位などの属性による有意差はなかった.
【結語】 看護職者の認識する患者教育の目的には4タイプあり, 看護基礎教育においても状況に応じた目的の多様性を教育していく必要性が示唆された.
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