詳細検索結果
以下の条件での結果を表示する: 検索条件を変更
クエリ検索: "須賀川病院"
45件中 1-20の結果を表示しています
  • 菊地 洋一, 水沼 廣
    日本臨床外科学会雑誌
    2003年 64 巻 10 号 2454-2458
    発行日: 2003/10/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    胃重複症は先天性の奇形で消化管重複症の1つであるが,稀で本邦報告例はおよそ100例弱である.今回胃重複症に胃癌が合併し,重複胃内に浸潤した1例を経験した.症例は66歳の女性で, 2001年8月胃下部大彎側の胃癌と診断されたが,上腹部CT,エコーで右上腹部に11×6cmの嚢胞性腫瘤を指摘された.胃に付着する嚢胞性腫瘤と共に幽門側胃切除術を施行した.術後の病理組織学的所見で,嚢胞壁には胃の固有筋層に連続した平滑筋が存在し,内面の一部に胃の粘膜上皮がみられ胃重複症と診断した.癌は筋層を越え,重複胃内に連続性に浸潤していた.胃重複症に悪性腫瘍を合併した報告例はわれわれが調べた限りでは本邦が4例,海外で3例であった.本症例のごとく胃癌が重複胃内に浸潤した例は初めてである.胃周囲の嚢胞性疾患では重複胃の存在を念頭に置き診断し,重複胃であれば,癌の合併も考えて摘出手術を行う必要があると思われる.
  • 佐藤 晃一, 津田 晃洋, 津田 達徳, 緑川 博文, 高野 隆志
    心臓
    2013年 45 巻 7 号 824-829
    発行日: 2013/07/15
    公開日: 2014/09/16
    ジャーナル フリー
    症例は,64歳,男性.労作時息切れで来院,連続性心雑音を聴取する心疾患で精査入院した.心エコー検査,心臓造影CT(心臓CTA)検査,心臓カテーテル検査より,大動脈弁閉鎖不全症Ⅲ度を伴った冠動脈肺動脈瘻と診断した.冠動脈瘻は円錐枝および左回旋枝より認め,両者は合流し右肺動脈後下方に流入していた.左回旋枝は低形成であり,左冠動脈からの順行性血流は非常に少なく,右冠動脈優位の血流支配であった.左右短絡率は46%と瘻孔からの短絡量は大きく,大動脈弁置換術に加え,肺動脈切開による瘻孔直接閉鎖術を施行した.術後心雑音,左右短絡は消失した.術後冠動脈造影では,左回旋枝へは順行性の血流は乏しく,円錐枝から冠動脈瘻を介して造影された.左回旋枝の供給血管が冠動脈瘻であり,血行動態の変化には,今後注意深い経過観察が必要である.
  • 佐藤 晃一, 高野 隆志, 津田 晃洋, 緑川 博文
    心臓
    2017年 49 巻 12 号 1234-1239
    発行日: 2017/12/15
    公開日: 2019/01/17
    ジャーナル フリー

     症例は67歳男性,幼少期より高血圧,両下肢冷感,間歇性跛行を認めた.成人後も高血圧は持続,脳出血,脳梗塞を発症,間歇性跛行が悪化し下肢血行障害にて当院紹介となった.既往歴,現病歴および,胸部X線,胸部造影CTにて成人型大動脈縮窄症と診断した.成人型大動脈縮窄症に対しては通常縮窄部切除と人工血管置換術が施行される,本症例は脳血管疾患による嚥下障害,ADL低下を認め,開胸操作を伴う手術はさらなるADL悪化が懸念された.そのため非解剖学的バイパス術(腋窩─大腿動脈バイパス術)を施行した.術後高血圧は改善され下肢冷感は消失したが,間歇性跛行はADLが悪く改善を確認できなかった.大動脈縮窄症に対する非解剖学的バイパス術の問題点は縮窄部を残すことによる遠隔期の動脈瘤化である.本症例は術後5年時の胸部造影CTにてバイパスの開存と下肢血流の維持を確認した.動脈瘤の発症は認めないが,縮窄部より末梢で大動脈全周に壁在血栓を認めること,上下肢の血圧差が残存していることなど,経過観察が必要である

  • 十文字 雄一, 対馬 栄輝, 小林 秀男, 津田 謙矢
    理学療法学
    2020年 47 巻 4 号 331-336
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/08/20
    [早期公開] 公開日: 2020/05/28
    ジャーナル フリー

    【目的】投球によって肩の疼痛(以下,肩痛)を有する野球選手は肩関節可動域や肩関節外旋筋力が低下しているが,これらは野球選手における一般的な特徴としても知られており,肩痛の発生に対しての因果関係は明らかになっていない。本研究の目的は,これらの因子が肩痛の発生に影響するかを前向き研究により検討することである。【方法】高校野球部員を対象とし,オフシーズンに肩関節機能評価とポジション等の聴取を行い,シーズンインから2 ヵ月間を観察期間とした。その後,肩痛発生の有無に対して各評価項目が影響するかを解析した。【結果】肩痛を発症した者は84 名中24 名で,多重ロジスティック回帰分析の結果,肩回旋筋力比,ポジションが有意な変数として抽出された。【結論】肩痛発生に肩回旋筋力比の低下が有意に影響した。投球障害の予防には,ストレッチの他,回旋筋力のバランスにも考慮する必要があると考える。

  • 福島医学雑誌
    2022年 72 巻 1 号 48-50
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/22
    ジャーナル フリー
  • 菊地 洋一, 安藤 善郎, 吉田 典行, 土屋 敦雄, 阿部 力哉
    日本臨床外科医学会雑誌
    1995年 56 巻 7 号 1446-1449
    発行日: 1995/07/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    症例は腹部手術,腹部外傷の既往のない78歳の女性で,腹痛と嘔吐を主訴に来院した.腹部は全体的に膨満し,圧痛がみられ,腹部単純X線像では上腹部に拡張腸管像が認められ, CTでは網嚢と思われる部位に拡張腸管像が認められた.イレウスチューブを挿入したが,拡張腸管像は消失せず,内ヘルニアによるイレウスを疑い手術を施行した.開腹すると小網に裂孔があり,約30cmの小腸が網嚢内に嵌頓していた.小腸に壊死はなく,小網を一部切除し用手的に整復し,術後は順調に経過した.
    内ヘルニアはイレウスを起こす疾患としてまれなものであるが,われわれはその中でもさらにまれな小網異常裂孔による症例を経験したので文献的考察を加えて報告した.小網裂孔ヘルニアは成因等不明な点が多いが,診療方針は一般的なイレウスと差はない.イレウスの診療時には内ヘルニアの可能性を考慮におく必要があり,レントゲンやCT等の特徴的所見に注意すべきと思われた.
  • ―腓骨骨癒合に関する検討―
    沼崎 広法, 加賀 孝弘, 小林 秀男
    東北膝関節研究会会誌
    2022年 30 巻 39-42
    発行日: 2022/07/16
    公開日: 2022/10/24
    ジャーナル オープンアクセス
  • 緑川 博文, 植野 恭平, 影山 理恵, 菅野 恵, 佐藤 晃一, 高野 隆志
    心臓
    2020年 52 巻 2 号 176-180
    発行日: 2020/02/15
    公開日: 2021/04/22
    ジャーナル フリー

     J Graft Open Stent Graft(JGOSG)留置2年後migrationとともに高度屈曲をきたした1例を報告する.症例は72歳男性,70歳時に機械弁による大動脈弁置換およびJGOSG併用全弓部置換術施行,術後2年胸部CTにてJGOSGの高度屈曲が認められ,その末梢側に胸部ステントグラフト(TEVAR)を追加治療することを選択した.Gore C-TAG(W. L. Gore & Associates, Inc. Flagstaff, AZ, USA)37-150 mmをJGOSG内から下行大動脈の直線状になっている部位まで留置し,endoleakないことを確認し手術を終了した.術後7日におけるCTにてendoleakなく,ステントグラフト移動なく留置部位問題なく,術後9日に退院した.

  • 責任者:引地拓人(病院教授/部長)  〒960-1295 福島県福島市光が丘1
    中村 純
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    2023年 65 巻 11 号 2349-2352
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/11/20
    ジャーナル 認証あり HTML
  • 新田 夢鷹, 青田 恵郎, 小林 秀男, 山岸 栄紀, 佐藤 法義, 紺野 愼一
    東日本整形災害外科学会雑誌
    2019年 31 巻 1 号 129-132
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/05/21
    ジャーナル フリー

    発育性股関節形成不全による変形性股関節症において,人工股関節置換術(THA)の寛骨臼カップの設置の際には塊状骨移植を要する場合が多い.一般的にその成績は良好であると報告されている.しかし,われわれは高位脱臼股において塊状骨移植を行い,術後に寛骨臼カップが脱転した2症例を経験した.高位脱臼股では骨頭の骨質が不良な場合があり,オーギュメントやKTプレートおよび同種骨によるimpaction bone graftなども準備し手術に臨む必要がある.

  • 鈴木 秀基, 対馬 栄輝, 坂井 未和, 鴫原 智彦, 小野 洋子, 小林 秀男, 佐藤 真理, 大井 直往
    理学療法学Supplement
    2019年 46S1 巻 2-C-3-4
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/20
    会議録・要旨集 フリー

    【症例紹介】

    今回,両膝蓋骨亜脱臼症例において外側広筋(VL)付着部,外側膝蓋支帯周囲組織の滑走性低下により疼痛を呈した症例を経験した.超音波診断装置(エコー)による動態観察を行い,理学療法や物理療法により疼痛,動作の改善を認めたので報告する.

    症例は20歳代男性で,約1年半前に柔道の練習中に右膝を打ち受傷した.この際,右膝挫傷の診断にて,内服薬で疼痛コントロールが施行された.その後もVL付着部の疼痛が継続し,屈曲伸展時に轢音を認めたため,約1年前に右膝外側滑膜ひだ障害,滑膜炎の診断で関節鏡下滑膜切除術を施行された.その後もVL付着部の疼痛が継続したため,10か月前に関節鏡下滑膜切除術が再度施行された.術後は轢音が消失したものの,右膝VL付着部周囲にひっかかり感と疼痛は継続していた.その後,受傷歴のない左膝にも引っかかり感と疼痛が出現し,左膝蓋骨亜脱臼,左膝外側滑膜ひだ障害およびVL付着部の炎症と診断された.今回,両側膝蓋骨亜脱臼の診断で外来理学療法介入開始(1回/週程度)した.主訴は,「手術侵襲のあった右膝蓋骨上外側にひっかかり感と痛みがあり,痛みを取って日常生活を楽にしたい」であった.

    【評価とリーズニング】

    初期評価において,両膝とも安静時の疼痛はないが違和感はあった.右膝では立ち上がりや階段昇降時にVL付着部・外側膝蓋支帯周囲にNRSが9の疼痛とひっかかり感があった.また両膝窩筋,右VL付着部周囲に圧痛を認めた.右膝関節可動域は屈曲130°,伸展0°であった.踵殿距離テスト(HBD)は右3cm,左5cm,トーマステストは陽性であり,両腸腰筋,大腿直筋,大腿筋膜張筋の短縮を認めた.Heel Height Difference(HHD)は2cmであり右で制限を認めた.膝蓋骨可動性は左右とも外側,内側,頭側,尾側方向で可動性低下を認め,特に内側方向で著明に低下していた.徒手筋力検査(MMT;右/左)は股屈曲5/5,股伸展5/5,股外転5/5,股内転5/5,膝伸展4/5であった.階段昇降時,両膝の動揺や支持性低下を認めた.運動療法開始1週後,右膝の疼痛の変化はなかった.エコーを用いて,膝関節伸展時のVL付着部・外側膝蓋支帯縦走線維の動態観察を行った.右VL付着部・外側膝蓋支帯縦走線維と皮下組織において,滑走性低下が認められた.これらの結果から,膝外側組織の柔軟性改善やVL付着部・外側膝蓋支帯縦走線維と皮下組織の滑走性低下によって階段昇降時に疼痛を引き起こし,動作を阻害していると推測した.

    【介入内容および結果】

    運動療法は,腸腰筋,大腿四頭筋,大腿筋膜張筋,膝窩筋に対するストレッチ,膝蓋骨可動域練習,内側広筋の筋力強化を実施し,エコーによる動態観察後に外側膝蓋支帯に対するストレッチなどを追加した.運動療法開始2週後より右VL付着部・外側膝蓋支帯縦走線維に対する超音波治療を追加した.6週後,左VL付着部にも疼痛を認めたため,除痛目的に体外衝撃波治療を開始した.階段昇降時の右VL付着部・外側膝蓋支帯周囲の疼痛は4週でNRSは7,8週で4,16週で2,20週で1と徐々に低下した.左VL付着部の疼痛は,6週でNRSは6,8週で5,16週で1と徐々に低下した.8週で,エコーによる動態観察で右VL付着部・外側膝蓋支帯縦走線維と皮下組織の滑走性は改善した.16週では,階段昇降時の両膝の動揺や支持性低下はなく,動作はスムーズであった.20週では HBDは左右0cm,HHDは0cm,トーマステストでは筋短縮に改善がみられた.膝蓋骨可動性は全方向において改善を認めた.膝伸展のMMTは5/5と改善した.階段昇降時のひっかかり感はわずかに残存した.また,整形外科疾患に対する精神医学的問題評価のための簡易質問表(BS-POP)は医療者用13点,患者用18点で精神医学的問題の関与も疑われた.

    【結論】

    本症例は約1年前に施行された関節鏡下手術時の侵襲部位に疼痛を認め,大腿筋膜張筋や外側膝蓋支帯などの膝外側組織の柔軟性低下やエコーによる動態観察で滑走性低下を認めた.膝外側組織では筋のスパズムや短縮の影響が外側膝蓋支帯縦走線維の滑走性に強く影響を及ぼすといわれている(林ら,2015).膝外側組織の柔軟性改善やVL付着部・外側膝蓋支帯縦走線維と皮下組織の滑走性を改善させたことにより,階段昇降時の疼痛が軽減したと考える.エコーによる動態観察が詳細な軟部組織評価を可能にし,機能改善につながったと考える.

    【倫理的配慮,説明と同意】

    患者にはヘルシンキ宣言に沿い十分な説明を行い,書面にて同意を得た.

  • -三次元動作解析システムを用いた膝固定者の歩容に注目して-
    河原 常郎, 深江 航也, 阿部 祐樹, 伯川 聡志, 藤森 龍平, 中嶋 隆行, 大森 茂樹
    理学療法学Supplement
    2019年 46S1 巻 2-C-3-3
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/20
    会議録・要旨集 フリー

    【はじめに】 本症例は、大腿骨遠位端骨折に対しプレートによる内固定をされたが、偽関節を生じ、高度の内反と疼痛増悪、TKA適用困難のため膝関節固定術施行に至った症例である。これまで膝関節固定者に対する詳細かつ縦断的な歩行動作解析を行った報告はないことから、本報告により膝関節固定術後症例の歩行動作解析と本症例に対するアプローチによる変化を示したい。

    【症例紹介】 50代男性。X年6月、機械整備中に墜落し受傷。右大腿骨顆上骨折の診断にて右大腿創外固定後、翌週にORIF(プレート固定術)が施行された。X年12月、疼痛が増悪し、大腿骨偽関節手術を施行された。X+1年4月退院するも、同年10月に疼痛が再増悪、当初TKA施行予定であったが、困難との事よりX+1年10月、プレートによる膝関節固定術を施行された。同年12月に退院し復職に至った。その後、外来リハビリテーションを継続し、X+2年3月に復職後の再評価を実施した。

    【評価とリーズニング】 プレート固定後の身体機能に関して、関節可動域は右膝関節が0度固定となっていることに加え、右足関節背屈が5度と制限を認めた以外は、著明な制限を認めなかった。筋力はMMTにて下肢体幹ともに5であった。動作能力として10m歩行(Max)は5.33秒、6分間歩行は515m(Borg scale 8)と良好な成績であったが、VR機能を備えた三次元動作解析システムGRAIL system(Motekforce Link)にて歩行解析を実施すると、歩行周期全体を通して下肢三関節ともに歩行周期ごとのバラつきが大きく、股関節外転内転角度は非術側も含め、運動範囲が必要以上に大きく、遊脚初期には外転角度を大きくする、 “ぶん回し様歩行”を示した。立脚初期における特徴としては非術側股・膝関節は屈曲角度を大きくした接地を示し、床反力1stピーク値は大きい値を示した。立脚中期から終期における特徴としては、術側股関節最大伸展角度の出現は遅延し、術側足関節最大底屈角度は減少、床反力2ndピーク値も低値を示した。

    【介入内容および結果】 理学療法評価による個々の身体機能は高い状態を備えていながら、歩行が特徴的となっている要因として「術側立脚終期の不成立」を一番の要因と捉え、術側非術側の股関節周囲筋出力の増大、術側足関節・足部機能改善(特に立脚終期を構成するWindlass機構の成立と下腿筋柔軟性改善)を主目的に外来リハビリテーションにてフォローした。

     再評価時の身体機能に関して、関節可動域は右足関節背屈が10度と改善、下肢体幹筋力はMMTにて5と変化はなかった。動作能力においても10m歩行(Max)は5.87秒、6分間歩行は495m(Borg scale 5)と著明な変化は認めなかった。歩行解析では術後に認められた歩行周期ごとのバラつきは減少し、各関節において算出される過剰なモーメントの値も減少を示した。股関節は術側非術側ともに屈曲優位であった関節運動範囲が伸展方向に変位し、立脚中期から終期にかけて非術側の膝関節伸展に加え足関節過背屈の抑制が可能となった。また、遊脚初期の股関節外転角度変化は小さくなり、“ぶん回し様歩行”は改善した。ただ、術側に認められた立脚中期から終期における特徴である、股関節最大伸展角度の出現遅延、術側足関節最大底屈角度減少、床反力2ndピーク値減少は残存した。歩行解析結果からは効率的な変化を認めたが、まだまだ復職等の社会復帰を想定すると患者満足度としては低い結果であった。

    【考察と結論】 膝関節固定に関する研究は、感染症や歩行補助具の有無など術後成績に関する報告は少ない。国内の学会ではいくつか報告があり、赤松らはぶん回しや外転歩行により全体的な歩行周期が延長するとともに固定側のつま先圧が有意に低下すると報告し、江原らは固定側の駆動要因が著明に低下すると報告している。本症例における再評価の際に残存した①股関節最大伸展角度の出現遅延、②術側足関節最大底屈角度減少、③床反力2ndピーク値減少は先行研究と共通しており、膝関節固定術後患者の歩行の特徴と考えられた。理学療法アプローチにおいても本特徴を踏まえ、先んじてその改善・強化の更なる必要性がうかがえた。理学療法評価の範囲内での高い身体機能や歩行パフォーマンス、歩容の改善を認めても、術後半年時点での患者満足度とのギャップは大きい。このような縦断的かつ客観的なデータの提示と目標の共有は不可欠であり、少しでもその改善に寄与できるのではないかと考える。

    【倫理的配慮,説明と同意】所属施設における倫理委員会の許可を得た(30-06)。対象にはヘルシンキ宣言をもとに、保護・権利の優先、参加・中止の自由、研究内容、身体への影響などを口頭および文書にて説明をし、同意を得たうえで計測を行った。

  • 石黒 忠徳
    医科器械学雑誌
    1928年 5 巻 8 号 402-406
    発行日: 1928/02/20
    公開日: 2019/09/16
    ジャーナル フリー
  • 緑川 博文, 高野 隆志, 植野 恭平, 滝浪 学, 影山 理恵, 関 晴永, 菅野 恵, 佐藤 晃一
    日本血管外科学会雑誌
    2018年 27 巻 1 号 27-32
    発行日: 2018/02/14
    公開日: 2018/02/15
    ジャーナル オープンアクセス

    【目的】腹部大動脈瘤(AAA)治療にステントグラフト内挿術(EVAR)が何をもたらしたのかを検討した.【対象】EVAR導入前5年をI期(2002年1月~2006年12月,105例),導入後5年をII期(2007年1月~2011年12月,242例),その後5年をIII期(2012年1月~2016年12月,237例)とし比較検討した.【結果】待機的手術:OR群では,I期に比しIIおよびIII期において統計学的有意にアメリカ麻酔学会分類ASA2度が増加し,3および4度の減少を認めた.腎動脈上遮断がI期5例(6.3%)に比しIII期18例(19.1%)と統計学的有意(P<0.05)に増加を認めた.EVAR群ではIIおよびIII期において年齢,性別,ASA分類に差異はなかった.IIおよびIII期における両群間比較では,統計学的有意にEVAR群が高齢(P<0.01),ASA2度はOR群が多く,3ないし4度はEVAR群が多かった(P<0.01).全AAA手術に対する破裂例は,I期に比しIIおよびIII期において統計学的有意に減少した(P<0.01).【結語】EVAR導入によりハイリスクを含む症例数増加による治療成績悪化は認められなかった.

  • 日本血管外科学会雑誌
    2012年 21 巻 3 号 543-
    発行日: 2012/05/01
    公開日: 2012/05/15
    ジャーナル オープンアクセス
  • 片山 慎吾, 竹重 絢介, 佐伯 美鈴, 古谷 祥宏, 人見 里絵, 星 侑佑, 人見 太一
    理学療法科学
    2020年 35 巻 5 号 647-651
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/10/20
    ジャーナル オープンアクセス

    〔目的〕本研究の目的は,ストレッチと筋膜リリースの効果を比較することである.〔対象と方法〕健常成人16名を2群に8名ずつ割り付けた.評価指標は,SLRにおける最大挙上時の踵から床までの距離,最大挙上時のつっぱり感(VAS),心理的指標であるリラクセーション短縮版(S-MARE)を用いた.〔結果〕SLRとVASはストレッチ,筋膜リリースともに介入前後で有意な変化が認められ,SLRは増加,VASは減少を示した.S-MAREは筋膜リリースでのみ有意な変化が認められ,介入前後で増加を示した.〔結論〕本研究で検討した指標では,筋膜リリースが最も効果的であった.しかしながら,これらの知見だけでは有効性を断定できず,状況に応じて適切な介入を選択する必要があると考えられる.

  • 福田 幾夫
    日本血管外科学会雑誌
    2008年 17 巻 1 号 54-58
    発行日: 2008/02/25
    公開日: 2008/02/29
    ジャーナル オープンアクセス
  • 藤原 祥裕
    日本臨床麻酔学会誌
    2017年 37 巻 7 号 844-851
    発行日: 2017/11/15
    公開日: 2018/01/24
    ジャーナル フリー

    日本の周術期医療はマンパワー不足に悩んできたにもかかわらず,社会の医療に対する要求は高まるばかりである.こうした状況の中,周術期医療の質の向上と効率化を両立するためにはチーム医療による適材適所な人材配置が欠かせない.愛知医科大学病院では現在4名の周術期診療看護師が周術期医療に従事している.彼らは診療の補助として,麻酔科医の指示のもと術中麻酔管理,術後集中治療管理に当たっている.彼らは単に麻酔科医不足を解消するだけでなく,現場のコミュニケーションを円滑にし,当院周術期医療の質の向上と効率化に大きく貢献している.今後,周術期診療看護師は日本の周術期医療を大きく前進させる鍵になると考える.

  • 循環器専門医
    2022年 31 巻 155-162
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/09/02
    ジャーナル フリー
  • 循環器専門医
    2021年 30 巻 161-168
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/01
    ジャーナル フリー
feedback
Top