詳細検索結果
以下の条件での結果を表示する: 検索条件を変更
クエリ検索: "黒目川"
139件中 1-20の結果を表示しています
  • 佐藤 正康
    埼玉県立自然の博物館研究報告
    2017年 11 巻 65-72
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/04/21
    研究報告書・技術報告書 フリー
  • 安藤 一男, 渡辺 満久
    季刊地理学
    1992年 44 巻 2 号 79-92
    発行日: 1992/05/20
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    黒目川
    谷底平野~荒川本流低地において, ボーリング資料, 14C年代測定値および珪藻群集の推移に基づき, 埋没地形と古環境変遷史を明らかにした。
    本地域には, 2つの埋没段丘面が存在する。これらは, 最終氷期後半の20,000~30,000y. B. P. までに形成されたと考えられる。その後の海面最低下期には, 荒川低地ではさらに下刻が生じたのに対し,
    黒目川
    に沿ってはこの時期に顕著な下刻は起こっていない。繩文海進期に入ると, これらの地形は埋積されていった。当地域で海面高度が最も高くなったのは, 約7,000y. B. P. である。海進の初期の堆積物は, 主に荒川低地にみられる。海面の上昇とともに,
    黒目川
    の谷口部から1.7-2kmまでが内湾化した。大量の土砂供給を得ることのできた谷口部は, やがて自然堤防ないしは三角州地域へと移行していった。しかし, 谷口部が閉塞されて水深の深い湖水域が形成された形跡はない。より上流側の谷中では, 干潟が拡大し, 徐々に海退が進んだ。海退後には, 多くの場所で沼沢湿地が形成されて現在に至った。
  • 縄文時代中期 自由学園南遺跡を事例として
    奈良 忠寿
    生活大学研究
    2025年 10 巻 1 号 1-14
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/07/26
    ジャーナル フリー
    自由学園南遺跡と周辺の同時代集落遺跡の関係性を紐解くことを目的とし,縄文時代中期勝坂式期から加曽利E式期にかけての竪穴住居跡の構造や建て直し・改築の有無や回数といった特徴に注目し,土器型式の時間幅を加味した上で特徴を遺跡間で比較した.その結果,竪穴住居の使用期間の長短や反復利用度・回数に差異があり,時期的な変化が読み取れた.しかし移動と反復利用が多い時期の,竪穴住居跡の遺跡間の比較からは具体的な人の動きを示す痕跡までは読み取ることができなかった.
  • 水谷 淳
    環境問題シンポジュウム講演論文集
    1982年 10 巻 27-32
    発行日: 1982/08/24
    公開日: 2010/03/17
    ジャーナル フリー
  • *乙幡 正喜, 小寺 浩二
    陸水物理学会報
    2023年 44 巻
    発行日: 2023/10/24
    公開日: 2024/05/27
    会議録・要旨集 フリー
    新河岸川流域は,かつて水質悪化が顕著な地域であったが,近年は流域下水道や親水事業で水質が改善しつつある。しかし,狭山丘陵に位置する支流の上流部においては依然水質が改善していない地域も存在している。汚染源の特定について2020 年12 月より2 年間調査をした。調査結果に基づき水質を中心とした水環境の特徴を考察する。
  • 安藤 一男, 渡辺 満久
    第四紀研究
    1996年 35 巻 4 号 281-291
    発行日: 1996/10/31
    公開日: 2009/08/21
    ジャーナル フリー
    武蔵野台地北部の開析谷~荒川低地において,ボーリング資料・14C年代測定値および珪藻群集の推移にもとづき,完新世の海進堆積物に埋積されている地形面群(立川面群)の区分・対比および編年を試みた.
    本地域の埋没地形面群は,Ar0面~Ar3面に区分される.Ar0面~Ar2面は,最終氷期後半のAT火山灰降下以前に離水している.ただし,Ar0面は最終氷期後半以前に形成された武蔵野面群に対比される可能性がある.Ar3面は,最も河床高度の低下した時期に形成されているが,その時代は海面最低下期以前である.荒川低地および柳瀬川谷底平野では,海面低下にともないAr0面~Ar3面が順次形成されたが,ほかの開析谷中ではAr1面形成後に,顕著な下刻は起こっていない.これは,古多摩川の流路変遷と気候の乾燥化による流量の減少によってもたらされた可能性がある.
  • 山崎 憲治
    地理学評論
    1979年 52 巻 11 号 623-634
    発行日: 1979/11/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    With the concentration of population in cities in 1960's, there have been drastic but chaotic conversions of agricultural land to urban uses in the suburban areas. This trend brought about the destruction of traditional functions of paddy fields, upland feuds, and coppices, which prevented the occurrence of floods, and the area has come to suffer from a flood even with a small rain shower.In this paper, the writer studies the class differentiation of farmers in relation to conversion of land and ownership in the Kurome River Basin, Niiza City, Saitama Prefecture. This area is often inundated with water.
    As a result of my interview investigation of twenty farmers in the district of Horinouchi, where the Kurome River has frequently overflowed, the following tendencies were recognized:
    1) The area subject to flood, has extended year by year. But farmhouses did not suffer from a flood because they were on a little higher grounds.
    2) The conversion of the land use in this area caused the frequent floods but there seems to be a background that the farmers are less concerned about the water and irrigation canals they have been using, as they tend to specialize in producing only vegetables.
    3) The buyers of the farmland are mainly these three: public enterprises, real estate sub-dividers, and individuals. The public works such as municipal roads and Kan-Etsu Expressway construction, and river conservation made the land price high and led to the con-version of farmland. Since 1967, the parcels of paddy fields which they had been frequently flooded, were converted into subdivisions. Since early 1960's individuals who wanted residential lots have bought many but small parcels where open field vegetables such as carrots were cultivated.
    4) The farmers that obtained funds from disposing their farmlands and reinvested in agricultural sectors such as carrot production and hog raising made themselves owner farmers. But, the farmers that spent the funds on their living or rental houses construction turned to be part time farmers who cultivate vegetables for their own consumption.
    In this district where farmers have given up rice production and tend to specializein vegetables like carrots, as the urbanization is sprawling, the class differentiation of farmers is determined by both the type of disposal of farmlands (such as its time, scope, destination, and price) and the number of family members engaging in farming. This class differentiation is transitional and it will be surely intensified by the circumstances that are getting worse for agriculture.
  • 吉村 信吉
    地理学評論
    1940年 16 巻 10 号 673-680
    発行日: 1940/10/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    1. 大泉地下水瀑布線の原因は井底をなす砂礫層下の粘土層の厚さの分布の不平等によるらしい。
    2. 大泉地下水瀑布線を境として北の深井は南の淺井より下位の帶水層より取水してゐる。
    3. 西にある亦六地下水堆との比較によつて東京新市域のローム井戸から見ると瀑布線以北の深井は少くとも2つ下の帶水層より取水してゐる。ローム井戸と瀑布線の南にある淺い砂利井戸とは大體漸移し,特定な所に不完全な瀑布線が存在してゐる。
    4. 地下水位の季節變化は瀑布線附近にある平常湛水の厚い井戸に著しい。
    5. 瀑布線附近に平常は本水面をなす井が低水時には宙水状に殘留する場合がある。
  • 遠藤 邦彦, 千葉 達朗, 杉中 佑輔, 須貝 俊彦, 鈴木 毅彦, 上杉 陽, 石綿 しげ子, 中山 俊雄, 舟津 太郎, 大里 重人, 鈴木 正章, 野口 真利江, 佐藤 明夫, 近藤 玲介, 堀 伸三郎
    第四紀研究
    2019年 58 巻 6 号 353-375
    発行日: 2019/12/01
    公開日: 2019/12/24
    ジャーナル フリー

    国土地理院の5m数値標高モデルを用いて作成された武蔵野台地の各種地形図により,武蔵野台地の地形区分を1m等高線の精度で行った.同時にデジタル化された多数のボーリングデータから各地形面を構成する地下構造を検討した.その結果得られた地形面は11面で,従来の区分とは異なるものとなった.既知のテフラ情報に基づいて地形発達を編むと,従来の酸素同位体比編年による枠組み(町田,2008など)と矛盾がない.すなわち古い方からMIS 7のK面(金子台・所沢台等),MIS 5.5のS面,MIS 5.3のNs面,MIS 5.2-5.1のM1a面,M1b面,MIS 5.1からMIS 4の間にM2a面,M2b面,M2c面,M2d面,MIS 4にM3面,MIS 3-2にTc面の11面が形成された.武蔵野台地は古期武蔵野扇状地(K面)の時代,S面,Ns面の海成~河成デルタの時代を挟み,M1~M3面の新期武蔵野扇状地の時代,およびTc面の立川扇状地の時代に大区分される.M1~M3面の新期武蔵野扇状地が7面に細分されるのは,M1面形成後の海水準の段階的低下に応答した多摩川の下刻の波及による.

  • 河川源流域の汚染源を中心に(6)
    *乙幡 正喜, 小寺 浩二
    日本地理学会発表要旨集
    2023年 2023s 巻 P069
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/04/06
    会議録・要旨集 フリー

    Ⅰ はじめに

     新河岸川流域は、かつて水質悪化が顕著な地域であったが、近年は流域下水道や親水事業で水質が改善しつつある。しかし、狭山丘陵に位置する支流の上流部においては依然水質が改善していない地域も存在している。汚染源の特定について2020年12月より2年間を調査実施した。調査結果に基づき水質を中心とした水環境の特徴を考察する。

    Ⅱ 対象地域

     狭山丘陵周辺で水質が悪化している河川を調査対象とした。柳瀬川水系の不老川上流部、六ツ家川上流部、砂川堀流域と目黒川と空堀川中流域の5ヶ所である。

    Ⅲ 研究方法

     例月調査として汚染源の特定のため2020年12月より2022年11月まで毎月12地点の調査を実施した。現地では、水温、気温、電気伝導度(EC)、COD、pH及びRpHを計測し採水して研究室にてイオンクロマトグラフを使用し、主要溶存成分の分析を行う。

    Ⅳ 結果・考察

     EC空間分布(図1)では、六ツ家川上流の北野一般廃棄物最終処分場放流口(M1)で、流出水のEC平均値は1017μS/cⅿである。2021年3月は459μS/cⅿ、2022年3月は493μS/cⅿであった。また、2021年10月のECは1569μS/cⅿ、2022年3月は1390μS/cⅿであった。この地点の3月と10月を比較するとECは約1/3となり冬季に低い数値となっている。

     

    黒目川
    の降馬橋 (R1)のEC平均値は249μS/cⅿと低い数値である。ここから100m下流の清涼飲料水工場排水放流口(R2)のEC平均値は1916μS/cⅿであり非常に高い数値を示している。最小値は2021年3月が943μS/cⅿであり最大値は2021年6月が2578μS/cⅿであった。下流のよしきり橋(R3)のEC平均値は422μS/cⅿであり工場排水は約1/4に希釈されている。

     砂川堀では、砂川堀放流口(S2)のEC平均値は2927μS/cⅿである。薄茶色の工場排水が流れ込んでいると思われる。100m下流の東永橋(S3) EC平均値は884μS/cⅿとなり砂川堀の流水により希釈されている。

     pHは、空堀川の乳製品場排水放流口のある東芝中橋(K1)のpH 平均値は8.2であり下流の浄水橋(K2)では平均値9.1であった。両地点のRpHは8.8から9.0であるためこれは工場排水の性質と考えられる。

     

    黒目川
    の清涼飲料水工場排水放流口の平均pHは8.3であり2年間を通してあまり変動は見られない。放流口の採水温は、 2022年8月は35.1℃、2022年11月は30.3℃と高い数値を示している。年間を通して高温である。

     図1 EC空間分布(2020年12月-2022年11月平均)

     図2の

    黒目川
    の清涼飲料水工場排水放流口のTOCは7.6 でありECは2196μS/cⅿであった。TOCが高いのは有機物が多く含まれているものと考えられる。

     図2 TOCとECの比較(2022年6月)

    Ⅴ おわりに

     砂川堀では放流口からEC値が非常に高い排水が流入している。六ツ家川上流では一般廃棄物最終処分場の浸出水がECに影響し、空堀川では中流域でEC,pHが乳製品工場排水の影響で負荷が高まっている。

    黒目川
    の中流域でも清涼飲料工場の排水の影響でEC,TOCが高い数値を示している。継続調査を行い、主要溶存成分の分析結果を研究に反映させたい。

    参 考 文 献

     乙幡正喜・小寺浩二(2022):狭山丘陵の水環境に関する水文地理学的研究 ―河川源流域の汚染源を中心に(5)- 2022年日本地理学会秋季学術大会発表要旨集.

  • ー河川源流域の汚染源を中心に(5)ー
    *乙幡 正喜, 小寺 浩二
    日本地理学会発表要旨集
    2022年 2022a 巻 P015
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/10/05
    会議録・要旨集 フリー

    Ⅰ はじめに

     新河岸川流域は、かつて水質悪化が顕著な地域であったが、近年は流域下水道や親水事業で水質が改善しつつある。しかし、狭山丘陵に位置する支流の上流部においては依然水質が改善していない地域も存在している。汚染源の特定について2020年12月より調査を実施し、水質を中心とした水環境の特徴を考察する。

    Ⅱ 対象地域

     狭山丘陵周辺で水質が悪化している河川を調査対象とした。柳瀬川水系の不老川上流部、六ツ家川上流部、砂川堀流域と目黒川と空堀川中流域の5ヶ所である。

    Ⅲ 研究方法

     例月調査として汚染源の特定のため2020年12月より2022年6月まで毎月12地点の調査を実施した。現地では、水温、気温、電気伝導度(EC)、COD、pH及びRpHを計測し採水して研究室にてイオンクロマトグラフを使用し、主要溶存成分の分析を行う。

    Ⅳ 結果・考察

     EC推移図(図1)では、六ツ家川上流の北野一般廃棄物最終処分場放流口(M1)で、流出水の2021年6月のECは1393μS/cⅿであった。2022年3月のECは493μS/cⅿであった。平均値は1017μS/cⅿである。この地点の2021年6月と2022年3月を比較するとECは1/3となり冬季に低い数値となっている。

    黒目川
    の降馬橋 (KR1)のEC平均値は245μS/cⅿと低い数値である。ここから100m下流の清涼飲料水工場排水放流口(KR2)のEC平均値は1893μS/cⅿであり非常に高い数値を示している。2022年4月は961μS/cⅿであり6月のECは2196μS/cⅿと再び上昇している。下流のよしきり橋(KR3)のEC平均値は494μS/cⅿであり工場排水は約1/4に希釈されている。砂川堀では、東永橋(S2)のEC平均値は840μS/cⅿである。2021年6月2354μS/cⅿに高い数値を示していたが2022年6月は728μS/cⅿと1/3に下がっていたが薄茶色の水が流れていた。工場排水が流れ込んでいると思われる。 pHは、空堀川の東芝中橋(K1)で2021年6月は8.2、2022年6月で8.4であった。下流の浄水橋(K2)は2021年6月のphは9.2、2022年6月も9.2であった。
    黒目川
    の清涼飲料水工場排水放流口(KR2)の平均pHは8.3、2022年6月も8.3であった。変動があまり見られない。 東芝中橋の2022年3月は25.0℃、2022年6月の採水温は31.2℃でありと高い数値を示している。東芝中橋(K1)の脇に放流口があり、市内にある乳製品製造工場の排水である。
    黒目川
    の清涼飲料水工場排水放流口(KR2)のCOD平均は 12である。砂川堀では、東永橋(S2)のCOD平均値は10である。上流で工場排水の流入が原因と考えられる。

    Ⅴ おわりに

     六ツ家川上流では一般廃棄物最終処分場の浸出水がECに影響し、空堀川では中流域でEC,pHが乳製品工場排水の影響で負荷が高まっている。また、

    黒目川
    の中流域でも清涼飲料工場の排水の影響でEC, CODが高い数値を示している。継続調査を行い、主要溶存成分の分析結果を研究に反映させたい。

      参 考 文 献

     乙幡正喜・小寺浩二(2021):狭山丘陵周辺河川上流域の水質の変化とその要因について. 陸水物理学会第 42 回研究発表会(名古屋大会)講演要旨.

  • 矢嶋 仁吉
    地理学評論
    1941年 17 巻 11 号 867-890_2
    発行日: 1941/11/01
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
  • *乙幡 正喜, 小寺 浩二
    日本地理学会発表要旨集
    2024年 2024s 巻 P038
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/04/19
    会議録・要旨集 フリー
  • —河川源流域の汚染源を中心に(3)−
    *乙幡 正喜, 小寺 浩二
    日本地理学会発表要旨集
    2021年 2021a 巻 107
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/27
    会議録・要旨集 フリー

    Ⅰ はじめに

    新河岸川流域は、かつて水質悪化が顕著な地域であったが、近年は流域下水道や親水事業で水質が改善しつつある。しかし、狭山丘陵に位置する支流の上流部においては依然水質が改善していない地域も存在している。2017年11月から2年間にわたる狭山丘陵周辺の河川調査結果を基に、汚染源の特定について2020年12月より追加調査を実施し、水質を中心とした水環境の特徴を考察する。

    Ⅱ 対象地域

     狭山丘陵周辺で水質が悪化している河川を調査対象とした。追加調査地点は、柳瀬川水系の不老川上流部、六ッ家川上流部、

    黒目川
    中流域と目黒川と空堀川中流域の4ヶ所である。

    Ⅲ 研究方法

    例月調査として汚染源の特定のため2020年12月より毎月12地点の調査を実施している。現地では、水温、気温、電気伝導度(EC)、COD、pH及びRpHを計測し採水して自宅で簡易濾過及びメンブラン濾過を行い、研究室にてイオンクロマトグラフを使用し、主要溶存成分の分析を行う予定である。

    Ⅳ 結果・考察

    EC推移図(図2)では、柳瀬川水系の六ッ家川上流部(M2)と不老川(F2)で平均799μS/cmと 641μS/cm以上の高い数値を示している。六ッ家川上流の北野一般廃棄物最終処分場放流口(M1)では、流出水のECは2020年12月が1732μS/cm、2021年2月のECは588μS/cmであった。2021年6月のECは1393μS/cmであった。この地点の2月と6月を比較するとECは2.4倍になっている。

    黒目川
    の降馬橋 (KR1)のEC平均値は215μS/cmと低い数値である。ここから100m下流の清涼飲料水工場排水放流口(KR2)のECは12月2503μS/cmと非常に高い数値を示していたが、2月は1467μS/cmとなり数値が約半分となっている。しかし、6月のECは2578μS/cmと再び上昇している。下流のよしきり橋(KR3)では588μS/cmと希釈されている。砂川堀では、東永橋(S2)で12月は1320μS/cmに高い数値を示していたが2月は484μS/cmと1/3に下がっている。しかし6月のECは2354μS/cmと急上昇し、薄茶色の水が流れていた。

    pHは、空堀川の東芝中橋(K1)で2020年12月は8.4、2021年2月は8.3であった。2021年6月も8.4であった。下流の浄水橋(K2)は12月のphは9.0、2月は9.0であり、6月も9.2であった。両地点とも高い数値を示し変化はなかった。

    黒目川
    の清涼飲料水工場排水放流口(KR2)の12月のpHは8.6、2月は7.6であり6月も8.6であった。2月は数値が下がっている。

    東芝中橋の6月の採水温は6月30.3℃と高い数値を示している。東芝中橋(K1)の脇に放流口があり、市内にある乳製品製造工場の排水である。この排水は、環境基準を満たしているとのことである。

    Ⅴ おわりに

    六ッ家川上流では一般廃棄物最終処分場の水質がECに影響し、空堀川では中流域でEC,pHが乳製品工場排水の影響で負荷が高まっている。また、

    黒目川
    の中流域でも清涼飲料工場の排水の影響でEC, CODが高い数値を示している。継続調査を行い、主要溶存成分の分析結果を研究に反映させたい。 

    参 考 文 献

    森木良太・小寺浩二(2009):大都市近郊の河川環境変化と水循環保全—新河岸川流域を事例として—. 水文地理学研究

    報告, 13, 1-12.

  • 新田 将之, 青木 宗之
    河川技術論文集
    2024年 30 巻 65-70
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/09/27
    ジャーナル フリー

    本研究では,親水機能に配慮した住民参加型川づくりを実施した都市中小河川・荒川水系

    黒目川
    を対象に,観察調査により得たデータから,年齢層別にみた親水利用の特徴と環境要因を分析した.その結果,利用行為,横断面上の位置,環境要因のいずれも,年齢層に応じて異なる傾向が示された.具体的には,利用行為は,年齢層が高年になるほど天端での「通過型」の利用行為が行われ,若年になるほど水中に近い位置での「入水型」や「生物捕獲型」などの利用行為が行われる傾向があった.また環境要因では,幅広い年齢層に「低水路から堤防天端までの垂直高さ」や「堤体の法面勾配」が影響していたことなどから,治水と親水を両立するうえで,スライドダウン方式の河床掘削による河川環境の保全や堤防盛土の抑制など,本事例で採られた整備内容が,多様な年齢層の親水性の保全に寄与していたと評価された.

  • 風成テフラを供給された名残川の谷地形
    久保 純子
    地理学評論 Ser. A
    1988年 61 巻 1 号 25-48
    発行日: 1988/01/01
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
    南関東の相模野台地・武蔵野台地に分布する谷の地形・地質を比較検討し,これらの谷の形成過程について考察した.
    相模野・武蔵野をはじめとする関東平野の台地には,台地上に厚い風成テフラをのせるものが多い.これらの台地では現在までの数万年の間,テフラの問けつ的な降下と,台地に流域をもつような小さい川の侵食・運搬作用が同時に進行していたと考えられる.このような堆積(テフラの降下)と侵食・運搬作用(谷の成長)の積分の結果が現在の相模野・武蔵野台地の谷地形であること,すなわち,礫層を堆積させた過去の大河川の名残川が降下テフラを流し去ることによって谷を形成したことを,相模野および武蔵野台地の各時代の面を「刻む」谷の地形・地質を比較することにより導き,谷の形成過程を説明した.
  • 石井 芳野, 鈴木 信宏
    日本建築学会技術報告集
    2001年 7 巻 13 号 147-150
    発行日: 2001/07/20
    公開日: 2017/04/14
    ジャーナル フリー
    We reported pupils', teachers' and near residents' evaluation on guide line proposals on creation of water spaces around this school in 1998 and 1999. This is a report on governments' reactions on the former subjects' evaluations. The governments were River Section of Asaka City and Saitama Prefecture. The reactions were arranged from 3 view points : environmental education, maintenance, cost. We compared the evaluations by citizens and governments, and clarified the supported guide lines of plan and design of the water spaces, and considered on probrems and solutions on guide line proposals of different evaluations.
  • *小寺 浩二, 浅見 和希, 齋藤 圭, 乙幡 正喜
    日本地理学会発表要旨集
    2018年 2018s 巻 515
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/06/27
    会議録・要旨集 フリー
    Ⅰ はじめに
    日本は高度成長期に全国で水質汚濁が問題となったが、法整備や社会全体での環境意識の高揚などもあり、急速に水質は改善されていった。しかし、現在も郊外地域へと都市化が進み、自然環境を破壊し続けている。それに従い、かつての点源汚染は面源汚染となって広がっている。新河岸川流域においても、高度成長期に水質汚濁が進み、その後改善されているが、現在でもなお水質に問題のある河川が存在する。そこで、新河岸川流域の水環境を明らかにし、水環境の地域特性を把握することを試みた。

    Ⅱ 研究方法
    2013年から2017年にかけて、新河岸川流域の市民団体と連携し、「身近な水環境全国一斉調査」で得られたサンプルを提供していただいて、研究室にて pH, RpH, ECの再測定を行なうとともに、TOC、主要溶存成分の分析を行ない流域の水環境特性について考察した。

    Ⅲ 結果と考察
    1.pH
    2013 年は、pH は7.0 前後の値がほとんどで、東川の一部地点で8.5以上のアルカリ性を示した。2014 年はバラツキが少なく、7.0 前後の値が中心である。2015 年は7.4 以上の地点は多いが、2013 年と比べて7.8 以上の地点は少なくその分布域も異なっていた。2016 年も7.0 前後の地点が多いものの、不老川、砂川堀、東川などの一部地点では9.0 を超える値が測定された。高pH の地点のRpH 値を見ると、そのほとんどが8.0 前後まで値が下がっており、このことから、植物プランクトン等の光合成による炭酸同化作用が働いていたものと考えられる。ただし、同じく天気のよかった2015年はその傾向があまり見られず、直前の降雨が影響しているものと考えられる。
    2.EC
    2013年は200~400μS/cm を示す地点がほとんどだったが、砂川堀、六ッ家川、
    黒目川
    の一部地点ではEC値が大きく、1,000μS/cm を超える地点もあった。また、当研究室が不老川で採水した水では1,670μS/cm という値が得られた。2014 年は流域全体で200μS/cm 以下の地点が多く、300μS/cm を超える地点は
    黒目川
    の一部のみであった。これは調査日前後に降水があり、流量増加に伴う希釈効果が働いた結果と考えられる。2015 年は、2013 年同様200~400μS/cmが中心だったものの、値の小さい地点と大きい地点がそれぞれ増加し、ばらつきが大きい。2016 は、さらに全体的に値が大きく地点ごとのばらつきも顕著で、800μS/cm を超えた地点が多いほか、空堀川の地点では2,000μS/cm を超えていた。
    3.主要溶存成分
    2013 年の主要溶存成分分布を見ると、様々なイオン組成が分布しているが、特に砂川堀や野火止用水、
    黒目川
    の下流部でNa+とCl-の濃度が高い。また東川と
    黒目川
    では、ある地点を境にNa+とCl-の濃度が急激に増加しており、生活排水の流入が考えられる。2014 年は降雨の影響により流域全体で低濃度かつ似通った組成を示しており、新河岸川流域の河川は降雨の影響を受けやすいことが示唆された。2015 年は、2013 年同様ばらつきのある水質分布であり、濃度の高い地点が多く、そうした地点では特にNa+とCl-の濃度が高い。2016 年もばらつきのある水質分布で、例年と同様に上流部では重炭酸カルシウム型である一方で、下流部では塩化ナトリウム型になるという傾向が見られた。またEC 値の大きい地点のほとんどで塩化ナトリウム型であることから、新河岸川流域の河川の汚染には生活排水や下水処理水が大きく影響していることが改めて示された。さらに、流域全体でNO32-も測定されていることから、農業の施肥の影響が水質に表れていることが示唆された。

    Ⅳ おわりに
    身近な水環境の全国一斉調査と連携して新河岸川流域の水質分析を行ない、流域全体の水環境特性を示した。今後は、繰り返し異常値を示した地点を中心に詳細な調査を行い、原因を探る必要がある。また、一斉調査は年に1回だけのため、新河岸川流域で水質の季節変動についても調査している市民団体と連携したり、独自に観測するなどして、一斉調査の意義を高めて継続調査をしていく必要がある。

    参 考 文 献
    丹野忠弘(2007):新河岸川水系における水質一斉調査活動, 陸水學雜誌, 68(2), 330-334.
    三井嘉都夫,松島誠司,森本亮,大杉芳明,石川裕芳,出口俊弘(1989):白子川流域における地下水・湧水の親水的役割,水利科学,32(6),1-15.
  • 鶴田 舞, 萱場 祐一, 星野 裕司, 中村 圭吾
    河川技術論文集
    2020年 26 巻 295-300
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/04/01
    ジャーナル フリー

    Alluvial rivers differ in hydrological features based on longitudinal bed profiles, and no design has been established based on these features. This study examined waterside design requirements to promote riverfront recreational use. We selected 11 survey sites that were actively used after river improvement. Field surveys and data collection were conducted to understand the hydrological characteristics of these sites. Waterside shapes were classified into five patterns, referring to two design guidelines. One of the patterns was related to riverbed morphology, especially sandbars. In two sites, the condition allowed the formation of a point bar. The shape and position of the point bar is stable and easy to use to provide amenities. In another sites, alternative bars were formed and fixed due to the curvature of the river channel. These are considered easy to use as fixed sandbars. Based on the analysis, a waterside design flowchart was proposed, taking into account the formation of sandbars.

  • *乙幡 正喜, 小寺 浩二
    日本地理学会発表要旨集
    2025年 2025s 巻 802
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/03/31
    会議録・要旨集 フリー

    新河岸川流域の河川水質の変化とその要因について(2)Changes in River Water Quality in the Shingashi River Basin and its factors(2)

    乙幡正喜(法政大・院)・小寺浩二(法政大・地理)OPPATA Masaki (Grad. Hosei Univ.), Koji KODERA (Hosei Univ.)

    キーワード:水環境・狭山丘陵・新河岸川・生活排水・工場排水Keywords :Water Environment, Sayama Hills, Singashi River, Domestic Wastewater, Factory Drain

    Ⅰ はじめに

     新河岸川流域は、かつて水質悪化が顕著な地域であったが、近年は流域下水道や親水事業で水質が改善しつつある。しかし、狭山丘陵に位置する支流の上流部においては依然水質が改善していない地域も存在している。汚染源の特定について2020年12月より3年間を調査実施した。調査結果に基づき水質を中心とした水環境の特徴を考察する。

    Ⅱ 対象地域 

     狭山丘陵周辺で水質が悪化している河川を調査対象とした。柳瀬川水系の不老川上流部、六ツ家川上流部、砂川堀流域と目黒川と空堀川中流域の5ヶ所及び、新河岸川本流の調査を実施した。

    Ⅲ 研究方法

     例月調査として汚染源の特定のため2020年12月より2022年11月まで毎月12地点の調査を実施した。2期調査として2022年12月より2023年11月まで毎月14地点の調査現地では、水温、気温、電気伝導度(EC)、COD、pH及びRpHを計測し採水して研究室にてイオンクロマトグラフを使用し、主要溶存成分の分析を行う。

    Ⅳ 結果・考察

     EC空間分布(図1)では、六ツ家川上流の北野一般廃棄物最終処分場放流口(1)で、2020年12月のEC値1,732μS/cm、2021年 3月は459μS/cm、2022年3月は527μS/cm中央値、1,144μS/cmとなっている。3月は数値が低くなる傾向がある。雨による影響は少ないと思われる。

    黒目川
    の降馬橋 (10)のEC平均値は283μS/cⅿと低い数値である。ここから100m下流の清涼飲料水工場排水放流口(11)のEC平均値は2020年12月にEC値が2,503μS/cmと非常に高い数値を示していた。ECの中央値は2,109μS/cⅿである。下流のよしきり橋(12)のEC平均値381μS/cmと希釈されている。2021年6月の水温は31.0℃であった。これは工場排水が直接
    黒目川
    に排出されており非常に高い水温であった。上流の降馬橋の水温は23.0℃である。砂川堀放流口(26)のEC平均値は砂川堀の永久保橋わきの雨水管放流口から薄茶色の水が流れていた。初観測は2021年12月でありEC値は1,450μS/cmであり2023年5月は5,550μS/cmと4倍の高い数値である。中央値は3,956μS/cmであった。砂川堀は都市下水路であり雨水管を通して一般家庭の合併浄化層の排水及び処理を行った工場排水の流入がある。狭山丘陵周辺河川の多くの地点においてCa­HCo₃型を示している。地点8、11、26は極端なNa­Cl型の水質組成となり、生活水や工場排水が多く流れ込むことが示唆される。

    新河岸川流域のTOC中央値はほぼ1.2~3.5を示している。例外として砂川堀放流口(8)の変動が激しくTOCは2.3~19.2 ,中央値は8.0と非常に高い数値となっている。

    Ⅴ おわりに

     砂川堀では放流口(26)からCOD値36.0の非常に高い排水が流入している。六ツ家川上流では一般廃棄物最終処分場の浸出水がECに影響し、空堀川では中流域でEC,pHが乳製品工場排水の影響で負荷が高まっている。

    黒目川
    の中流域でも清涼飲料工場の排水の影響でEC,CODが高い数値を示している。主要溶存成分の分析結果を研究に反映させたい。

     参 考 文 献

    乙幡正喜・小寺浩二(2024):新河岸川上流域の河川水質の変化とその要因について,日本地理学会春季学術大会発表要旨集.  

feedback
Top