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クエリ検索: "MICS化学"
3件中 1-3の結果を表示しています
  • *熊谷 美智世, 磯野 友理奈, 大田原 美保
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2023年 34 巻 2P-18
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/09/09
    会議録・要旨集 フリー

    【目的】真空調理の工程の一つに真空包装がある。食材と液体を袋に入れて真空包装を行うと圧力勾配により食材内に液体が浸入するといわれている。そこで ,真空包装を豆の浸漬に利用し,真空包装が吸水および浸漬・加熱後の硬さに及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。

    【方法】金時豆を試料とした。試料5粒と試料重量の10倍量の純水を専用袋(

    MICS
    化学
    (株)NY-1)に入れ,卓上チャンバー式真空包装機(真空度:99.9%,時間:60秒 東静電気V-280A)により包装し,そのまま浸漬した場合(真空包装),ポリエチレン袋に入れて浸漬した場合(常圧包装),真空包装後に開封した状態で浸漬した場合(真空後開封)について検討した。浸漬時間は0(包装直後)~90分間とし,浸漬後の吸水率と硬さ(TA-XT plus,英弘精機)を測定した。真空包装と常圧包装については0~60分間浸漬後,15~45 分間加熱し硬さを測定した。

    【結果】 吸水率は,真空包装直後でも常圧包装30分浸漬と同等の値となり,さらに真空包装30分浸漬では,真空包装直後の2倍以上となり常圧包装90分浸漬よりも高値であった。浸漬後の硬さは,真空包装直後でも常圧包装90分浸漬と同程度であった。真空後開封試料は真空包装試料と同様の傾向を示しており,真空包装処理そのものが吸水促進に寄与することが示唆された。加熱後の硬さの値は,いずれの加熱時間でも真空包装直後に加熱した試料の方が 常圧包装60分浸漬後に加熱した試料よりも小さかった。真空包装では浸漬0分でも45分加熱で食せる軟らかさになったのに対し,常圧包装では60分浸漬後に45分間加熱が必要であった。本研究により真空包装を金時豆の浸漬に利用することで吸水が促進され調理時間が短縮できる可能性が示された。

  • 熊谷 美智世, 佐藤 裕美, 佐藤 瑶子, 香西 みどり
    日本家政学会誌
    2020年 71 巻 3 号 135-145
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/03/25
    ジャーナル フリー

     ダイコンを試料として, 真空包装が細胞膜の半透性へ及ぼす影響を実験的に明らかにするとともに, 真空包装直後とその後の加熱に分けて, 調味に及ぼす影響を検討した. 真空包装直後および3日間包装後の試料を0.5%NaCl水溶液に浸漬したところ試料中の食塩濃度が増加しなかったことから, 真空包装を行っても細胞膜の半透性は消失しないことが示唆された. 次にダイコンを1.5%および6%NaCl水溶液, 17.5%ショ糖水溶液とともに真空包装し, 包装直後と加熱後に分けて調味料濃度を測定したところ, いずれも包装直後は常圧下で包装した対照試料に比較して有意に高くなり, 加熱後は細胞膜の半透性が消失するため調味料の拡散が起こり, 調味料濃度は高くなる傾向にあった. 6%NaCl水溶液では液量が少量でも, 加熱後の試料は適度な食塩濃度に仕上がった. 本研究により, 加熱しない場合は真空包装処理時に起こる圧力勾配により調味液が食材へ浸入することで効率よく調味でき, 加熱する場合は高濃度で少量の調味液を用いることで適度な濃度に調味できることが示唆された.

  • 荒木 彩, 多山 賢二, 阿部 典子, 岡本 洋子
    日本調理科学会誌
    2020年 53 巻 1 号 34-43
    発行日: 2020/02/05
    公開日: 2020/02/14
    ジャーナル フリー

     これまで,酢酸摂取による生活習慣病予防効果については様々な論文で報告されてきた。しかし,一般的に売られている酢酸入りの商品や,食酢メーカーが紹介しているレシピで作成したメニューで実際に摂取できる酢酸量については,ほとんど調べられてこなかった。そこでこれらの酢酸量を今回明らかにした結果,生活習慣病予防において有効であると思われる750 mgの酢酸を1日当たりで摂取することは難しいことが示唆された。次に,1回の食事当り1,000 mgの酢酸摂取を目指し,新調理法である密閉袋を使用した真空調理法に加え,甘味,塩味,旨味の他,苦味成分を加えた食酢で調理した鶏胸肉について酢酸含量を測定した。その結果,スチームコンベクションオーブンを用い,スチームモード,蒸気量100%,庫内温度85℃とし,中心温度が75℃に到達してから5分間加熱すること,および浸漬期間を2日間とすることで,調理した鶏胸肉100 g当たり,酢酸を平均で1,000 mg以上含むことが明らかとなった。

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