データセンター市場におけるQSFP28 AOCの低コスト化と量産要求を満足するために,既に開発を行った10 Gb/s × 12 ch送信/受信光
モジュール
と14 Gb/s × 4 ch光トランシーバ
モジュール
の部品を一部共通化し,組立設備を共有でき,安価なOM2ファイバを用いることができる1,060 nm VCSELを用いた28 Gb/s × 4 ch光トランシーバ
モジュール
を開発した。28 Gb/sに対応するために専用デバイスと新規に設計された基板が必要であるが,光学系と放熱構造の特性を検証することで,それ以外の部品は共通化可能である。光学特性を検討した結果,許容可能な光軸ずれは14 Gb/s × 4 ch光トランシーバ
モジュール
と同様に±10 μmであり,光学結合系を共通化できることを明らかにした。放熱特性の検討では,光
モジュール
の消費電力は14 Gb/s × 4 chから28 Gb/s × 4 ch にすることで0.5 Wから0.9 Wに上昇するが,動作環境下において使用デバイスは十分に仕様温度範囲内にあることを明らかにした。光
モジュール
のループバックテストの結果,最高ケース温度75°Cにおいて,BER = 10
–12において,0.4 U.I以上のジッタマージンを確保した。次に,光
モジュール
をPCBにはんだ実装してOM2ファイバと共にQSFP28 AOCに組込み,両端から双方向の信号評価を行った結果,ハウジング温度70°Cの動作環境下において,全てのチャンネルが0.4 U.I.以上のジッタマージンを確保することを確認した。これにより,28 Gb/s × 4 chトランシーバ
モジュール
を組み込んだQSFP28 AOCはデータセンターアプリケーションに適用できることが明らかになった。
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