目的 :
外反母趾
の評価は内側種子骨位置によるHardy分類や, 第一中足骨の回内を示すX線像でのRound signが知られている。手術後に
外反母趾
の再発を認めることがあるが, 手術直後のX線検査所見で再発を検討した報告は少ない。
外反母趾
再発のX線学的予測因子に関して検討した。
方法 : 2013年1月から2019年3月までの当院における
外反母趾
手術患者90例に対して, 術前, 術後, 荷重時, 最終経過観察時の
外反母趾
角, M1M2角, Hardy分類, Round Signを評価し, それぞれの相関関係に対して多変量解析を用いて後ろ向きに評価した。
結果 : 術前, 術直後, 最終経過観察時の
外反母趾
角は41.3±13.6度 (中央値41.8度), 11.7±9.1度 (中央値10.5度), 18.4±11.6度 (中央値17.9度) であり, 有意な相関関係にあった。
外反母趾
再発の定義をHV角20度以上とすると, 術直後にRound Signがあり
外反母趾
再発症例は5例中5例であり, 陽性的中率は100%であった。術直後のHardy分類5以上で
外反母趾
再発症例は18例中12例であり, 陽性的中率は66.6%であった。一方, 術直後にRound Signがなく
外反母趾
再発を認めない症例は86例中52例であり陰性的中率は60.4%であった。術直後のHardy分類4以下で
外反母趾
再発を認めない症例は80例中50例であり陰性的中率は62.5%であった。
結論 :
外反母趾
手術において, 術直後のX線像でRound Signが陽性であることは, Hardy分類5以上であることよりも, 術後再発の予測因子となり得る。
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