詳細検索結果
以下の条件での結果を表示する: 検索条件を変更
クエリ検索: "ゲンジボタル"
360件中 1-20の結果を表示しています
  • 守屋 節男, 山内 健生, 中越 信和
    陸水学雑誌
    2009年 69 巻 3 号 255-258
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
     2006年および2007年の4-5月に,広島県呉市にて上陸中の
    ゲンジボタル
    幼虫を採集し,17,20,23℃に設定した恒温器内で全暗状態にて飼育し,羽化成虫の性比(雄比)を調査した。その結果,羽化時の性比は,2006年が60.3 %,および2007年が64.7 %で,両年とも有意に雄に偏っていた。また,すべての温度区で雄が有意に多く羽化し,温度条件による性比の変動はみられなかった。
  • 守屋 節男, 山内 健生, 中越 信和
    昆蟲.ニューシリーズ
    2008年 11 巻 3 号 129-134
    発行日: 2008/09/25
    公開日: 2018/09/21
    ジャーナル フリー
    The activities of adult Genji-firefly, Luciola cruciate, were investigated from 2003 to 2006 in Kure City, Honshu, Japan. The seasonal pattern of adult emergence was bell-shaped. The fireflies frequently flew during 20:00-23:00 and thereafter rested. Fifteen degrees centigrade was the lower limit temperature for them to fly. The upper limit temperature was not found. The male flashing interval was approximately two seconds. Female gregarious oviposition was observed. These were characteristics of West Japan type of the species.
  • 矢島 稔
    昆蟲.ニューシリーズ
    2015年 18 巻 4 号 106-117
    発行日: 2015/10/05
    公開日: 2019/04/25
    ジャーナル フリー

    (1) 皇居内に幼虫を放流し40年にわたって羽化したヘイケボタルと

    ゲンジボタル
    の個体数の変化を記録した.放流終了後もホタルとカワニナが世代を重ね,個体数を変動させながらも個体群が維持される生息環境の復元に成功した.

    (2)

    ゲンジボタル
    を野外の水槽で飼育した孵化幼虫の成長の変異に基づき,1年で羽化する個体に加え,羽化するまでに2年以上を要する個体が存在する可能性を指摘した.

    (3) 関東地方に生息する

    ゲンジボタル
    は越冬後体長が30mmに達した幼虫が流れから上陸するのは4月中・下旬に限られる(日長時間が13時間以上の雨の夜).この生活史は餌のカワニナの繁殖・生存と密接に関連していると考えられる.

  • 守屋 節男, 山内 健生, 中越 信和
    昆蟲.ニューシリーズ
    2006年 9 巻 3 号 59-68
    発行日: 2006/09/25
    公開日: 2018/09/21
    ジャーナル フリー
    Mature larvae of Genji firefly, Luciola cruciata are known to move from water habitat to terrestrials before pupation. The knowledge on the relation of this climbing behavior and the environmental factors can be utilized for the conservation of the species, but it is incomplete. In this study, we investigated the behavior of climbing larvae and the environmental conditions from April to May, 2005. The following five factors are discussed in terms of the frequency of the climbing behavior: air temperature, water temperature, relative humidity, intensity of illumination and weather. The larvae climbed to the land when both of the air and water temperatures were 10℃ or more but the difference is within 2℃. Humidity is not an important factor to constrain the climbing behavior. The climbing behavior of larvae was frequently observed in low intensity of illumination, but the number of individuals decreased at 0.04lux or more. In addition, the decline of air pressure would be an important factor to affect the number of climbing larvae.
  • 冨田 満, 伊藤 浩二, 加藤 和弘
    ランドスケープ研究
    2006年 69 巻 5 号 557-560
    発行日: 2006年
    公開日: 2007/11/13
    ジャーナル フリー
    Genji-firefly Luciola cruciata, a symbolic species in Japanese traditional agricultural landscapes, has recently been decreased. Therefore, conservation practices of this species have been tried in various parts of Japan. It was reported that the factors influencing the distribution of this species in eastern Japan differed from those in western Japan, and that the difference corresponded to topographical difference between the two regions. There are, however, few studies in which the difference is analyzed quantitatively. To compare factors influencing firefly distribution in eastern Japan with those in western Japan, we constructed regression models using firefly abundance as dependent variable and environmental measurement values as independent variables. Data were obtained from two areas: one was Ichikai Town, which is located in a hilly district in eastern Japan, and the other was Hagi City, which is located in a piedmont region in western Japan. The results showed that the dominance of gravel deposition covering riverbed and the abundance of freshwater snails Semisulcospira libertina were significant factors influencing firefly abundance in the both study areas, while such factors as the channel width, current velocity, dissolved oxygen and bank height did not performed as environmental factors constantly. We confirmed that we should be careful in applying an inductive model obtained in a study area to the other areas. It appears that regional comparison of environmental factors influencing abundance of target organisms to find the reasons that causes regional difference in environmental factors may be a way to construct models with higher universality.
  • 浮田 悠, 佐藤 臨, 大澤 剛士
    保全生態学研究
    2023年 28 巻 1 号 論文ID: 2219
    発行日: 2023/04/30
    公開日: 2023/09/05
    [早期公開] 公開日: 2023/04/30
    ジャーナル オープンアクセス
    電子付録

    日本人にとって身近な生き物である

    ゲンジボタル
    Luciola cruciata は、レクリエーション目的等により各地で放流が行われている一方で、開発圧等による生息地の劣化、それに伴う個体数の減少も報告されている。地域における遺伝的構造、遺伝的多様性を考慮した上での絶滅地域への適切な再導入(re-introduction)や、個体数減少地域に対する補強(re-inforcement/supplementation)は、必ずしも推奨される手法ではないものの、その地域に生息する種の保全を目的とした手段の一つになりうる。既に各地で放流が行われている本種に対し、適切な放流の方法を示すことは、無秩序な放流の抑制に繋がることが期待できる。そこで本研究は、既存の
    ゲンジボタル
    放流における指針においてほとんど言及のない、適切な放流場所の選定について、過去から現在にわたる土地被覆に注目して検討を行った。過去の土地被覆は現在から改変等を行うことはできないため、もし過去の土地被覆履歴が
    ゲンジボタル
    の生息可能性に影響していた場合、現在の土地被覆のみから好適な環境を判断して放流を行うことは、個体が定着できない無意味な放流につながってしまう可能性がある。東京都八王子市および町田市の一部において面的な
    ゲンジボタル
    の生息調査を行い、ホタルの生息と現在および過去の土地被覆の関係について統計モデルおよび AIC によるモデル選択によって検討したところ、現在の土地被覆のみを説明変数としたモデルでは開放水面面積のみが選択され(AIC 271.11)、過去の土地被覆も考慮したモデルでは、AIC の差は僅かであったものの、現在の開放水面面積に加え、1980 年代の森林面積、 1960 年代の農地面積が選択され(AIC 270.44)、これらが現在のホタル生息に影響を及ぼしている可能性が示された。この結果は、現在の土地利用のみから放流地を選定した場合、放流個体が定着できず、死滅してしまう可能性を示唆するものであり、過去の土地被覆が有効な再導入、補強を行う上で欠かすことができない重要な前提条件になる可能性を示唆するものである。
    ゲンジボタル
    の放流は各地で行われてきているため、今後は様々な地域における検証の積み重ねが望まれる。

  • 澤田 大介, 加藤 和弘, 樋口 広芳, 百瀬 浩, 藤原 宣夫
    ランドスケープ研究
    2004年 67 巻 5 号 523-526
    発行日: 2004年
    公開日: 2005/12/12
    ジャーナル フリー
    The Genji-firefly (Luciola cruciata) is an endemic insect of high conservational interest. We discussed relations between the abundance of the adult L. cruciata and land covers in agricultural landscape in southeastern Tochigi prefecture, Japan. The abundance survey was conducted during the adult period of June at 35 observation points where aquatic and stream edge conditions were mostly homogeneous. Land covers adjoining streams were surveyed by interpretation of aerial photograph and by using GIS. A multiple linear regression analysis and a regression tree analysis were performed for the L. cruciata abundance with surveyed land covers on the bottomland and the valley wall. In the multiple linear regression model obtained, the abundance of the L. cruciata was influenced by the ratio of areas of paddy fields, idle fields and artificial area on the bottomland and woodland on the valley wall. The regression tree obtained suggested that the microhabitat where high rate of areas of paddy fields on the bottomland and woodland on the valley wall, and a low rate of artificial areas on the bottomland had much abundance of the L. cruciata. We concluded that the abundance of the L. cruciata was influenced by land uses around the microhabitat where aquatic and stream edge conditions were mostly homogeneous.
  • 小林 拓真, 有本 智, 中島 敦司
    日本緑化工学会誌
    2023年 49 巻 1 号 111-114
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2023/10/12
    ジャーナル フリー

    ゲンジボタル
    とヘイケボタルの両種が確認される和歌山県孟子不動谷において,発生時期と分布の違いを明らかにする目的で,夜間の発光個体数調査と生息環境の調査を行った。その結果,ヘイケボタルは
    ゲンジボタル
    よりも発生時期が長く,発生ピークが複数回あることが確認された。また,
    ゲンジボタル
    は湛水域を伴う水田区画に隣接した細流沿いに,ヘイケボタルは湛水域を伴う水田区画内に個体が集中していた。さらに,
    ゲンジボタル
    の発生地点は,発生初期から終盤にかけて下流域から上流域までだったことに対し,ヘイケボタルの発生地点は,発生初期には上流から下流までだったが,発生期間の中盤以降は下流域に限定された。

  • 渋江 桂子, 大場 信義, 藤井 英二郎
    ランドスケープ研究
    1994年 58 巻 5 号 121-124
    発行日: 1995/03/31
    公開日: 2011/07/19
    ジャーナル フリー
    本研究は, 都市周辺地域の緑地保全計画の基礎として, 横須賀市野比地区の谷戸田において
    ゲンジボタル
    を研究対象種として選定し,
    ゲンジボタル
    の成虫個体数に影響を及ぼしている生息環境要因を解析することを目的とした。マン・ホイットニ検定により
    ゲンジボタル
    の生息環境として2つの異なる地形の存在が明らかになった。地形の異なる2つのタイプについて重回帰分析を行った結果, 両方の地形タイプに共通して,
    ゲンジボタル
    の個体が選択した生息環境要因は, 川幅と流速と冬の水路照度であった。さらに, 地形タイプに固有に,
    ゲンジボタル
    の個体が選択した生息環境要因は, 夏の水路照度と谷戸田の長さと畔の高さであった。
  • 関根 雅彦, 後藤 益滋, 伊藤 信行, 田中 浩二, 金尾 充浩, 井上 倫道
    応用生態工学
    2007年 10 巻 2 号 103-116
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/08/14
    ジャーナル フリー
    ゲンジボタル
    の周辺環境に対する生息場適性基準,
    ゲンジボタル
    とカワニナの流水環境に対する生息場適性基準を作成し,PHABSIMの手法を援用して,椹野川の
    ゲンジボタル
    の生息適地を探索した.その結果,
    ゲンジボタル
    生息適地としては椹野川本川中流域の生息条件はあまり良好ではないことが明らかとなった.また,選定されたホタル水路建設予定地については,巨視的には良好な周辺環境であるとは言えないこと,微視的には
    ゲンジボタル
    の生息が可能な要素がほぼ揃っており,
    ゲンジボタル
    生息の可能性があることを指摘した.次に,PHABSIMを用いてホタル水路建設予定地の流水環境評価を行い,ホタル水路建設予定地は現況のままでは
    ゲンジボタル
    とカワニナの流水環境としては良好でないことを指摘し,水路のわずかな手直しによって比較的良好な流水環境が実現できることを示した.また適切な維持流量として0.06m3/secをあげ,河床へのシルト堆積や藻類繁茂が見られる場合には0.2m3/sec程度まで一時的に流量を高めればよいことを指摘した.さらに,竣工後のホタル幼虫の上陸調査により,PHABSIMにおいて生息場としての評価が高い区間で多くの幼虫上陸が見られることを示した.
  • 渡邉 崚, 中尾 航平, 平石 優美子, 釣 健司, 山中 裕樹, 遊磨 正秀, 丸山 敦
    応用生態工学
    2021年 23 巻 2 号 279-293
    発行日: 2021/02/28
    公開日: 2021/04/06
    ジャーナル フリー

    ゲンジボタル
    Luciola cruciata)は,観光資源や環境指標種として注目されるが,近年,都市化などの人為的影響や大規模な出水による攪乱で個体数は減少しているとされる.保全に不可欠な
    ゲンジボタル
    の個体数調査は,成虫を目視計数することが多く,幼虫の捕獲調査は破壊的であるため避けられている.本研究では,環境 DNA 分析用の種特異的なプライマーセットを設計し,野外での
    ゲンジボタル
    幼虫の定量の可否を検証することで,幼虫の非破壊的な定量調査を提案する.さらに,
    ゲンジボタル
    の個体群サイズを制限するイベントを探索することが可能か否かを検証する第一歩として,前世代と同世代の成虫個体数を同地点で計数し,環境 DNA 濃度との関係も調べた.データベースの DNA 配列情報を基に,
    ゲンジボタル
    の DNA のみを種特異的に増幅させる非定量プライマーセットⅠ,定量プライマー・プローブセットⅡを設計した.種特異性は,当該種
    ゲンジボタル
    および最近縁種ヘイケボタルの肉片から抽出した DNA で確認された.定量性は,両種を模した人工合成 DNA の希釈系列に対する定量 PCR によって確認された.プライマー・プローブセットⅡが野外にも適用可能かを確認すべく,2018 年 11 月に野外で採取された環境水に由来する環境 DNA 試料に対して定量 PCR を行った.その結果,環境 DNA 濃度と同時期に捕獲された幼虫個体数との間には正の関係が示された.最後に,幼虫捕獲数および環境 DNA 濃度,その前後の繁殖期の成虫個体数との関係を調べたところ,幼虫捕獲数と前後の成虫個体数には関係は得られなかった.一方,同時期の環境 DNA 濃度との間には負の関係すら得られた.これらの不一致は,長い幼虫期に個体数変動をもたらすイベントが存在することを示唆している.本研究は,野外において,
    ゲンジボタル
    幼虫の個体数と環境 DNA 濃度が正相関することを示した初の報告である.今後,幼虫期の定期モニタリングが可能となり,個体数変動を起こすイベントの探索が期待される

  • 吉川 貴浩, 井出 幸介, 窪田 康男, 中村 好宏, 武部 寛, 草桶 秀夫
    昆蟲.ニューシリーズ
    2001年 4 巻 4 号 117-127
    発行日: 2001/12/25
    公開日: 2018/09/21
    ジャーナル フリー
    ゲンジボタル
    のミトコンドリアND5遺伝子をコードする塩基配列を用い, 地域個体間の遺伝的類縁関係を調べた.108地域から得られた307個体について909bpの塩基配列を調べたところ, 131のハプロタイプが検出された.次に, 塩基配列に基づき, 分子系統樹を作成したところ, これらのハプロタイプは大きく4つのグループに分けられることが明らかとなった.これらのグループのうち, グループIとIIの分布はフォッサマグナ地帯を境界として東日本地域と四国を含む西日本地域に分かれた.本州における両者の分布は, ほぼフォッサマグナを境に, 発光間隔が約2秒間隔の西日本タイプと約4秒間隔の東日本タイプに分かれることと一致した.九州では, 中央構造線を境に, 南側のグループIIIと北側のグループIVに分かれた.
  • 渋江 桂子, 藤井 英二郎
    国際景観生態学会日本支部会報
    1995年 2 巻 5 号 6-7
    発行日: 1995/11/27
    公開日: 2011/07/05
    ジャーナル フリー
  • 甲斐 貴光
    農業農村工学会誌
    2008年 76 巻 8 号 713-715,a2
    発行日: 2008/08/01
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    善光寺用水は, 長野市街地を流れる裾花川と犀川を取水源とする用水路であり, 第四紀層の長野盆地に位置する犀川左岸の水田約989haを潤している。裾花川水系の現在の水路網は, 昭和9年~12年に築造された施設のままであり, 護岸の洗掘や亀裂により漏水が激しく下流の用水不足が生じている。また空石護岸の背面が吸い出されて, 護岸の安全性の問題や周辺宅地への影響が懸念されている。そのため善光寺平地区の県営かんがい排水事業により安定した用水確保を目的に, これを幹線導水路として改修することになった。そこで現地調査を進めたところ, 用水路に
    ゲンジボタル
    (Luciola oruciata) が生息していることが確認された。本報では,
    ゲンジボタル
    を中心とする自然生態系を把握し, 生態系の影響や保護策を講じ, 自然環境に配慮した善光寺用水の改修工事の取組み事例を紹介する。
  • 願いよ届け! ホタル保護への挑戦
    甲斐 貴光
    農業土木学会誌
    2006年 74 巻 6 号 507-508,a2
    発行日: 2006/06/01
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    善光寺用水は, 長野市における裾花川・犀川を取水源とする用水路です。農業用水のほか, 防火・消雪用水, 長野市街地の景観・都市排水機能を兼ね備えた地域用水として親しまれています。また裾花水系においては,
    ゲンジボタル
    が生息し, 観測されます。そのため老朽化した善光寺用水改修工事による生態系の影響を考慮し,
    ゲンジボタル
    を中心とした生態系調査を実施した。
  • 對馬 孝治, 山名 泰智
    環境情報科学論文集
    2017年 ceis31 巻
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/11/25
    会議録・要旨集 フリー

    ゲンジボタル
    Luciola cruciata)とヘイケボタル(Luciola lateralis)は自然環境下の日常的な食性の評価が困難であるため,それらの保全に必要な知見が十分ではない。本研究では,神奈川県藤沢市の川名緑地において,体組織の炭素と窒素の安定同位体比を用いて水生ホタル類の食物源を明らかにすることを目的とした。
    ゲンジボタル
    の幼虫はカワニナやヒメタニシを捕食していたと考えられた。
    ゲンジボタル
    の成虫は,幼虫期に生息していた水域付近に留まっていたと考えられた。一方ヘイケボタルの幼虫は,成虫が捕獲された水域のカワニナやヒメタニシを捕食していたとは考えられなかった。

  • 遊磨 正秀
    応用生態工学
    2001年 4 巻 1 号 59-63
    発行日: 2001/07/17
    公開日: 2009/05/22
    ジャーナル フリー
    ゲンジボタル
    成虫の生息密度に対する照度と樹冠被度の影響について,京都市琵琶湖疏水において1984年と2000年に比較調査を行った.
    1984には照度のみが
    ゲンジボタル
    成虫の生息密度に対して負の影響を与えていたが,疏水沿いの樹木の成長により全体的に樹冠被度が大きくなった2000年では照度よりも樹冠被度の方が生息密度に対して大きな負の影響を与えていた.
    ゲンジボタル
    成虫の高密度区と低密度区の境界は,照度0.05~0.2lux,樹冠被度0,5~0.6であった.
  • 口分田 政博, 田中 万祐, 遊磨 正秀
    応用生態工学
    1999年 2 巻 2 号 205-210
    発行日: 1999/11/19
    公開日: 2009/05/22
    ジャーナル フリー
    ゲンジボタル
    成虫の発生時期を予測するために,京都市右京区清滝,京都市左京区銀閣寺,および滋賀県山東町長岡における成虫発生時期について,幼虫の上陸時期や気温との関係について検討を行った.幼虫上陸数最盛(または初見)日と成虫発光目撃数最盛(または初見)日(ともに1月0日からの日数で示す)の関係は,
    成虫発光目撃数最盛(初見)日
    =14.23+1.34×幼虫上陸数最盛(初見)日
    として示された.蛹期(幼虫上陸から成虫羽化までの全期間)の発育ゼロ点は13.7℃,蛹期の発育を完了するための有効積算温:量は162.6日度と推定された.日平均気温平年値が蛹期の発育ゼロ点を超える蛹期発育開始日平年値から20日間,30日間,ならびに40日間の発育ゼロ点以上の積算温量から,成虫現存数の最盛日は
    成虫発光目撃数最盛予測日
    =174.8-0.248×有効積算温量20
    成虫発光目撃数最盛予測日
    =180.2-0.199×有効積算温量30
    成虫発光目撃数最盛予測日
    =187.1-0,175×有効積算温量40
    としてある程度の予測をすることができる.なおこれらの有効積算温量の添字は温量の積算に用いた日数を示し,成虫現存数最盛予測日は1月0日からの日数として表現している.また,この式は京都府と滋賀県の個体群に関するものであり,気温条件の異なる他所への適用に際しては,発育ゼロ点や有効積算温量に関する
    ゲンジボタル
    地域個体群間の同異について今後の検討を要する.
  • 後藤 益滋, 関根 雅彦, 金尾 充浩, 宮本 和雄, 樋口 隆哉, 今井 剛, 浮田 正夫
    土木学会論文集
    2005年 2005 巻 804 号 804_11-804_22
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/05/19
    ジャーナル フリー
    高水敷と天端の植栽を持つ一の坂川, 高水敷はあるが植栽のない吉敷川, 高水敷も植栽もない沢波川のホタル護岸について, 幼虫上陸調査, 羽化トラップ調査, 産卵調査等により, ホタルの護岸利用度を検証した. その結果, 一の坂川では高水敷と護岸, 吉敷川では高水敷, 沢波川では護岸下部が主要な蛹化場所であった. 一の坂川の高水敷は水没するため, 羽化は少なかった. 産卵は日中・夜間とも照度の低い水際部と水面上で観察された. これらの結果に基づき, 蛹化場所には適度な湿気のある土壌を水没しない高さに確保することが重要であること. また, 植栽は護岸の温度を下げ, 蛹化場所としての護岸の価値を高めるほか, 産卵場の創出にも有効であることを示した.
  • 近藤 章, 田中 福三郎
    日本応用動物昆虫学会誌
    1989年 33 巻 4 号 211-216
    発行日: 1989/11/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    実験室内においてスクミリンゴガイを餌として与えた場合のヘイケボタル幼虫の発育と捕食能力,および寄主選択性について検討した。
    1) スクミリンゴガイで飼育した場合のヘイケボタルの飼育開始79日後における供試卵数に対する全幼虫数の割合は63.4%で,カワニナの場合(86.3%)よりやや劣るものの,幼虫はスクミリンゴガイで比較的良好に発育した。
    2) ヘイケボタル幼虫は全明・全暗条件にかかわらず,どの齢においてもスクミリンゴガイとカワニナを同程度に選択した。
    3) スクミリンゴガイの密度に対するヘイケボタル幼虫の捕食反応を,幼虫の齢と貝の大きさを変えて調べたところ,大部分の組合せで飽和型曲線を示した。幼虫の1頭1日当り最大捕食貝数は,ふ化数日後の貝では2齢幼虫で0.7頭,3齢で2.3頭,4齢で3.2頭であった。
    4) 貝の大きさと4齢幼虫の最大捕食量との間には直線関係が認められ,捕食可能な貝の最大殻高は1.1cmと推定された。
feedback
Top