美術教育学:美術科教育学会誌
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教師と「造形遊び」
教師のとらえ方で変わる「造形遊び」の授業
寺元 幸仁
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2019 年 40 巻 p. 283-294

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抄録

本研究では,教師自身が遊ぶこと自体を目的とした体験を経ることで,「造形遊び」の教育的意義に気づくことをねらった「遊びなおし研修」に取り組み,参加者全体に見られる効果と課題を示してきた。本論文では,これまで行った3回の研修会の効果と課題をまとめ,研修に参加し教育現場で「造形遊び」を実践した3名を対象に追調査を行い,参加者個人から考える「遊びなおし研修」の効果について示した。分析手法として,質的データ分析手法SCATとインタビュー内容をテキスト化し分類する2つの手法を用い,「遊びの特性を実感する」「子どもの視点の獲得」「評価に対する疑問の課題化」等の「遊びなおし研修」の効果を示した。また,子どもと教師が一緒に遊ぶ機会を設定するなど,今後の研究に向けた展望を得た。

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© 2019 美術科教育学会
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