日本食品科学工学会大会講演要旨集
Online ISSN : 2759-3843
第71回 (2024)
会議情報

[3Kp] 食品物性
食パン写真の撮影条件を標準化する試み
*佐藤 之紀
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キーワード: パン, , 官能評価, 照明, クラスト
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p. 393-

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抄録

【目的】国際照明委員会では標準の光源としてD65光源をあげている。そこで,食パン写真を撮影する条件としてD65光源が適しているか否かを検討した。

【方法】常法*に基づいて,食パンを調製した。一定部位の食パンクラムを市販のColor Assessment cabinet内で,異なる5光源下でデジタルカメラ (RICOH Ⅲ,焦点距離f=18.3 mm)により撮影後,パーソナルコンピューター (PC) 上でフリーソフトのImageJによりRBGで示される画像の色判定を行った。さらに,市販のプリンターで見た目の食パンの官能評価に供して,食パンがおいしく見えるデジタルカメラの撮影条件として光源の特定を行った。

【結果】jpg形式で保存された画像は,隣接する画素が平均化され,色彩の空間情報が不正確になるといわれているので,まずは,同一食パンクラムの保存拡張子(jpgとdgn)による画像の色をPC上のRGB値で比較した。その結果,少なくとも,今回比較した2つの拡張子での色の差はみられなかった。次に,保存画像の拡張子をdngに固定して,当研究室保有のデスクトップ型のPCとノート型のPCを異なるPC環境の例として,撮影した食パンクラストの色をPC上の色RBG値を比較しても差がなかった。さらに,13名のパネラーに食パンの画像からおいしく見える度合いを,D65光源下で撮影された写真を市販のプリンターで印刷した画像を対照(評価値0)として,7点評価法で比較したところ,光温度と見た目のおいしさは高い相関関係にあった。 

なお,この研究の一部は,エリザベス・アーノルド富士財団の助成を受けた。官能評価は,弘前大学農学生命科学部研究倫理審査委員会承認2023001に準じた。* Y. Sato (2019). Cereal Chem, 96, 1060-1067.

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