抄録
ポリイミド,エポキシ樹脂,及び銀フィラーの3成分からなる複合フィルムを調製した。このフィルムを,シリコンチップ及び42アロイ又は銅リードフレーム間の接着剤として使用したときの,高温加熱時の接着強度(シリコンチップの引き剥がし強度)を評価した。その結果,エポキシ樹脂及び銀フィラーの含量がそれぞれ増加するにつれて接着強度は向上した。ところが,前記の成分がそれぞれ一定の含量を超えると,接着強度は逆に低下する挙動を示した。測定後の試料の破壊モードは,フィルムの凝集破壊,及びフィルムとシリコンチップ又はリードフレーム間の界面破壊の2パターンとして観測され,リードフレームの種類及び試料の吸湿処理の有無によって,接着強度の挙動とそれに対応する破壊モードの挙動は異なることが分かった。本報では,それらの挙動とフィルムのバルク特性及び表面特性との関連性について論じた。