抄録
ハロゲンフリー難燃性FPC接着剤用として,エポキシ/C-NBR混合硬化物およびエポキシ/C-NBR/CPP混合硬化物のモルフォロジーと特性に及ぼすC-NBRおよびCPP配合率の影響を研究した。エポキシ/C-NBR混合硬化物のモルフォロジーは見かけ上,C-NBR30wt%までは相溶系,30wt%以上はミクロ相分離構造であった。しかし,温度分散tanδ曲線は,C-NBRを増やすにつれ,曲線は低温シフトしつつブロード化したため,相溶とみなされた系を含めC-NBR混合硬化系は,実際には緩和時間の異なる非常に微細で複雑な相分離構造を形成している,と考えられる。破断引張り強度は,C-NBR14wt%のときに極大化し,破断伸びおよび銅箔に対するピール強度はともに,C-NBR60wt%で極大化した。電気絶縁信頼性は,C-NBRの増加とともに低下し,ピール強度が極大化するC-NBR60wt%で108Ωオーダーにまで低下し,問題点として認識した。エポキシ/C-NBR/CPP混合硬化物では,CPP13wt%のとき,VTM-0のハロゲンフリー難燃が達成された。CPP配合でも温度分散tanδ曲線は,低温シフトしつつブロード化したので,CPPは,硬化系に相溶し低Tg化させることがわかった。破断時引張り強度は,CPP配合で単調減少し,破断時伸びおよびビール強度はともに,CPP13wt%で極大化した。電気絶縁信頼性は,CPP配合で低下した。VTM-0難燃化するCPP13wt%での絶縁抵抗値は108Ωオーダーにまで低下し,問題点として認識した。