日本補綴歯科学会誌
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専門医症例報告
インプラント支持暫間補綴装置の形態を最終補綴装置に再現させた多数歯欠損患者の一例
三野 卓哉
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2018 年 10 巻 3 号 p. 243-246

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抄録

症例の概要:患者は64歳男性.可撤性義歯の痛みと審美障害を主訴に来院した.残存歯は,4 | のみで,義歯床下粘膜の菲薄化,人工歯排列の不良が患者の義歯の疼痛と審美障害の原因と診断し,4 | 抜歯後に上下顎にインプラント体を6本ずつ埋入した.その後,機能性,審美性,清掃性が確認された暫間補綴装置の形態を卓上スキャニングし,フルジルコニア最終補綴装置へ置換した.補綴装置装着3年後も患者は機能的,審美的に満足している.

考察:暫間補綴装置の形態をデジタル技術にて最終補綴装置へ再現させたことが,患者の満足に繋がった.

結論:可撤性義歯の痛みと審美障害が主訴の患者にインプラント支持補綴装置を適応し良好な経過を得た.

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© 2018 公益社団法人日本補綴歯科学会
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