2018 年 10 巻 3 号 p. 247-250
症例の概要:44歳の女性.初診より2週間前に左側顎関節に非復位性関節円板前方転位による開口障害を生じた.左側下顎頭の変形と左側臼歯部前方咬合小面での早期接触,クレンチングを認めた.徒手的マニピュレーションとスプリント療法による関節円板の復位と顎関節症状の寛解後,インプラントと固定性補綴装置による咬合再構成を行った.
考察:関節円板前方転位後早期に治療し,適正な下顎位で固定性補綴治療による適切な咬合を確立したことにより,非復位性関節円板前方転位の整復と顎関節の安定化が達成されたと考えられる.
結論:非復位性関節円板前方転位症例に対し,早期の関節円板の整復と咬合再構成により良好な治療経過を得た.