2018 年 10 巻 4 号 p. 314-321
インプラント治療は歯科医院完結型を基本とし,通院可能な患者を対象として発展してきた.しかし,これは患者が常に健康かつ長期間通院することを前提としたもので,加齢変化の影響を過小評価し,現在直面している超高齢社会の実情に即応しているとは言い難い.臓器・疾患別医療から生活の質を支える医療へ転換を迎え,これからのインプラント治療は ①高齢者あるいは有病者に対してインプラント治療を施す場合,②インプラント治療後に年数を経て高齢期(有病化・介護化・超高齢化)へ突入した場合,の2つを念頭に置く必要がある.本総説では壮年後期から高齢期の患者に対する補綴(インプラント)治療における留意事項を解説する.