2022 年 14 巻 2 号 p. 115-123
CAD/CAMレジン冠が保険導入されて8年をむかえようとしている.この間,本治療法の向上のために日本補綴歯科学会会員は,基礎研究データおよび臨床エビデンスを蓄積してきた.本稿ではその成果である「現在推奨されている接着技法」,「全臨床アウトカム」をまとめ,それらの最新情報から導かれる「具体的な臨床術式」および「患者説明のあるべき姿」を提案する.CAD/CAMレジン冠の治療を成功させる要素は多岐にわたり,歯科医はこれらを総合的にマネージメントする必要がある.さらに,新規メタルフリー治療として日本からの発信を達成するために刷新すべきドグマや臨産官学民連携について吟味したい.