日本補綴歯科学会誌
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専門医症例報告
インプラントが対合のKennedy Ⅰ級欠損に対し金属床義歯で対応した一症例
上窪 祐基
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2022 年 14 巻 2 号 p. 193-196

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抄録

症例の概要:79歳の女性,歯肉の腫脹と疼痛を主訴に来院した.診断の結果,保存不可の歯を抜歯し,旧義歯の修正と歯周基本治療を行った.対合にインプラントを含むため,強度を考慮した金属床義歯を設計し,補綴前処置として支台歯に歯冠修復を行い,金属床義歯を装着した.

考察:義歯の動揺の減少を目的に,支台装置の連結強度を高めた金属床義歯による補綴治療を行った.その結果,適切な支持・把持・維持と強度が得られ,咬合力分散と歯軸方向への伝達が可能となり,良好な予後を得ることができた.

結論:対合にインプラントを含む本症例は,連結強度を高めた最終補綴装置の装着により,咀嚼能力を改善させることができた.

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© 2022 公益社団法人日本補綴歯科学会
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