2023 年 15 巻 2 号 p. 259-262
症例の概要:患者は39歳女性,全部床義歯の咀嚼困難を主訴として来院した.ピエゾグラフィを用いて新義歯を製作し,咀嚼機能の回復を図った.全部床義歯は,ピエゾグラフィにて生体の動きに調和した形態となり,リンガライズドオクルージョンによって機能時の義歯の側方力の軽減と舌房の確保により,義歯の維持・安定が得られ,咀嚼機能が回復した.
考察:ピエゾグラフィは高度な顎堤吸収がある症例において義歯の安定を得るのに有用な手法であり,リンガライズドオクルージョンを付与することで食品粉砕能を高めた.
結論:若年の症例に対し生体の動きに調和した全部床義歯を装着し,咀嚼機能とQOLが向上した.