2023 年 15 巻 4 号 p. 559-562
症例の概要:患者は19歳女性.上顎前歯の違和感を原因とする咀嚼困難を主訴に来院した.診査診断の結果,1| は歯根破折のため保存不可能であり,抜歯適応であった.医療面接により,インプラント補綴治療を行うこととしたが,年齢的配慮が必要であり,それを考慮した処置を計画した.
考察:顎骨および顔貌の成長が停止するまで,暫間的補綴装置を使用することで,機能性,審美性の維持を保ち,安全かつ計画的にインプラント補綴治療ができた.
結果:患者年齢を考慮して,安全にインプラント補綴治療を行うことができた.成長過程を考慮した暫間的補綴装置の使用は有効であることが示唆された.