日本補綴歯科学会誌
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専門医症例報告
咬耗による審美・咀嚼障害に対して咬合挙上により咬合再構成を行った症例
清水畑 誠
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2024 年 16 巻 1 号 p. 163-166

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抄録

症例の概要:74歳女性.前⻭がすり減って見た目が気になる,奥⻭が壊れてかめないことを主訴に来院した.咬耗による審美・咀嚼障害に対して咬合挙上を伴う前⻭部コンポジットレジンと臼歯部の部分床義歯を用いた咬合再構成を行った.

考察:咬合挙上を行うことでクリアランスを確保し,審美的な⻭冠形態の付与が可能となった.咬合平面の是正により咬合のコントロールを行うことが可能となった.今後は咬合状態の変化に注意しながら経過観察を行うことが重要と考える.

結論:咬耗による審美・咀嚼障害の症例に対して咬合挙上による咬合再構成を行った結果,主訴であった審美,咀嚼において良好な結果を得ることができた.

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