日本補綴歯科学会誌
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専門医症例報告
口底部腫瘍摘出後の無歯顎補綴症例
インプラントと舌接触補助床による機能回復
大井 孝
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2010 年 2 巻 1 号 p. 48-51

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抄録
症例の概要:85歳,男性の無歯顎患者.口底部腫瘍による下顎骨辺縁切除術と頸皮弁による即時再建術後の咀嚼・嚥下障害に対し,下顎に固定性インプラント義歯,上顎に舌接触補助床(PAP)を装着した.
考察:本症例では,腫瘍摘出により解剖学的形態が大きく損なわれ,下唇の舌側への翻転が強いことから,下顎には固定性上部構造を選択した.上顎PAP装着により,咬合高径増加に伴う固有口腔増大による嚥下口腔期の障害が防止され,嚥下に十分な舌-口蓋接触圧形成が可能になった.
結論:口底部腫瘍摘出後の無歯顎症例に対し,下顎に固定性インプラント義歯,上顎にPAPを装着することで,咀嚼・嚥下機能が改善された.
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© 2010 社団法人日本補綴歯科学会
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