日本補綴歯科学会誌
Online ISSN : 1883-6860
Print ISSN : 1883-4426
ISSN-L : 1883-4426
専門医症例報告
大理石骨病による上下顎骨骨髄炎術後に対して顎義歯により機能回復を図った症例
村瀬 舞
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 6 巻 1 号 p. 55-58

詳細
抄録
症例の概要:患者は67歳男性,抜歯後に右側下顎骨髄炎を発症し,右側下顎区域切除術,プレート再建術を施行後,予後不良のためプレート除去術を施行した.右側上顎部分切除術,上顎洞根治術予定の為,イミディエートサージカルオブチュレータ製作を目的に来院した.
考察:下顎区域切除術後の再建術が経過不良のため,下顎骨が不連続で,健側下顎骨は患側内後方へ偏位していた.オクルーザルランプを付与した上顎顎義歯を装着することにより,上顎欠損部の閉鎖のみならず,咬合を安定させることが可能となった.
結論:本症例では上顎顎義歯にオクルーザルランプを付与することにより下顎の安定を図り,機能的,審美的に良好な結果を得ることができた.
著者関連情報
© 2014 社団法人日本補綴歯科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top